もう随分前のことのようですが、前の事務所で最後に担当していた建物が、新建築の8月号に載っていました。
構造自体はなんてことない、ごく普通の耐震補強設計なので、特筆すべき内容はないのですが、完成した姿を見ると意匠設計の力を感じます。
鉄筋コンクリート造の骨組みは、壁を補強したり、ブレースを追加したりはしましたが、見た目にはほぼ変わっていないはず。
さすがに新建築なので、ビフォーアフターというような写真の掲載はないけれど、前の状態を知っていると、まるで生まれ変わったみたいって思いました。
なんだか、建物が取り壊されず、綺麗にしてもらって嬉しそうに見えました(笑)
この手の30~40年前の社宅やUR賃貸住宅って、世の中にものすごい数があると思うのですが、1つ1つデザインしていると時間もコストもかかると思うけれど、ある程度、こういうデザインをプロトタイプにして展開すると、時間もお金も余りかけずにどんどん蘇らせられるんじゃないかなぁと思いました