新生活を始めてからの目標として、猫ちゃんをお迎えすると云うのは相方さんが絶対だと言って譲らない条件の一つでした。
小さな頃から代々続く猫ちゃんとの暮らしがあって大のネコ好き。
新居もペット可物件のみをピックアップしてもらい、この家に決めました。
完全にペットを飼うために作られた物件で、玄関周りにはリードをかけるフックが付いていたり 外にも足洗い場、部屋のコンセントは全て腰から上の高さに設置してありリビングドアにはペットちゃん用の小さな穴扉付きで玄関にも脱走防止策が付いています。
もう人の方が暮らしにくいんではないかという 笑
子猫よりも成猫ちゃんをお迎えしたいとも決めていて 里親募集サイトに登録し 何件か申し込みしていましたがなかなか縁が無く、そして 里親になるための条件もたくさんあり 気になるネコちゃん全てに申し込めるわけでないということもあって お迎えには時間がかかるかなぁと色んなパターンを探していました。
里親探しの猫ちゃんを集めた猫カフェがあるから行ってみようか、譲渡会があるって、それも行ってみようか と サイトでの申し込みの限界も感じていたので 早速5月20日に 少し離れた場所で開催されていた譲渡会に顔を出しました。
小さなカフェを貸し切りにして行われていた譲渡会に来ていた猫ちゃんは8匹かな。
それぞれの保護主さんが経緯やどんな猫ちゃんかを教えてくださるものでした、
なんせ初めての経験なのと こんなに可愛い猫ちゃんが保護されてしまう悲しい経緯に胸が痛くなりました。
そんななか、私がひとめぼれしたのが グレーの毛艶の良い「きこ」ちゃん。
身体をまぁるくして寝ていましたが 保護主さんが撫でさせてくださって、小さなお顔がとっても可愛くて。
「相方さん、相方さん、わたしこの猫ちゃんお迎えしたいよ」
と、他の猫ちゃんのお話聞いているところを肩つついてまでだったので本当に一目惚れだったなぁと。
猫ちゃんの保護活動を行うNPO法人に所属されている方が保護主メインのこの譲渡会、Iさんにお話を伺いました。
「去年の6月に白石区での保護しました、その時には二匹の子猫を連れていて きこはお母さん猫でした。
連絡を受けて保護に走ったときにはかなり人間に不信感を抱いて警戒心も強く そして、外で生まれたであろう子猫がぷくぷく太って健康面なにも問題無かったのにも関わらず きこはガリガリに痩せていて・・・保護してからもとにかくシャーシャーだったのですがやっと譲渡会に連れて来られるまでになりました。子猫はすぐに貰い手決まったんですけどね、連れて来てもきちんとおトイレで用足しするし粗相したことないのや爪とぎ使うところを見ると元は飼い猫だったんでしょうね、どんな経緯で捨てられたのか わからないけれど もし譲渡に至った場合には今度は保護主である私たちに捨てられたって気持ちがまた出てしまってトラウマから懐かないとか時間がかかることあると思うんです。それでもよろしければ申し込み受付します、宜しくお願いします」
涙しながら話してくださるIさんの愛情の深さに 私もやはり命を預かるって簡単では無いと云うことを改めて覚悟しました。
検査やワクチン、去勢も済んでいて キャリアもないとのこと。
やはりどんな猫ちゃんでも良いわけでは無いとの気持ちもあるので出来ればキャリアのない猫ちゃんでとも思っていたので
私たちはそのまま 譲渡申し込みをさせてもらいました。
チャリティイベントライブがその後会場で開かれるとのことで 少し遅くなりますが本日中に結果ご連絡致します と聞いて帰宅しました。
初めての譲渡会場でふわふわしていたのもありますが、ネットでの申し込みではなかなか縁が得られないと思っていたので
こうやって譲渡会を廻れば必ずいつか縁があると自信にもなって、夜の電話を待つ間 不思議な気持ちで時間を過ごしました。
他に申し込みがあったかどうかは伺いませんでしたが、無事に私たちの元に来てくれるとの電話をもらって さらにふわふわした夜でした 笑
1週間後に連れて来てくださるとのお約束をし、ケージやトイレ、今の餌など全て最初はお貸出ししますとの事で それをお願いして 次の土曜日に きこちゃんが我が家にやってきました。
小さなキャリーから出されたきこちゃんはすぐにリビング横のベッド下に隠れてしまって、ものすごい興奮状態。
Iさんとは 譲渡に関する書類確認や事項確認、NPO法人なのでとてもきちんとしていてこちら側も安心できます。
ご主人が一緒にいらしたのですがご夫婦そろって本当にほんわか素敵な方で 猫好きに悪い人はいない と相方さんの口癖そのままの印象でした。
改めて保護に至った経緯やこれからのこと、きこちゃんの話を重ねてお話ししている間もベッド下に潜ったまま。
焦るつもりはないけれど 私は猫ちゃん生活の経験が無いので やはり不安でもありました。
Iさんご夫婦がおかえりになった後、ずっとベッドの下っていうのもと
相方さんと2人でなんとか出てきてくれないかときこちゃんを説得 笑
考えたら余計に興奮して警戒してしまうのにね、、。
なんとそこから飛び出した後、カーテンレールに飛び移りそこで4時間半籠城するという、思いもしない結果になり 私たちはショボーンとしてしまうのでした。
Iさんとのお話で「きこはどんくさいのにカーテンレールに上がって降りられなくなったことが一度ありまして大笑いです」と話したそばでしたので もう驚いてしまったのと 降ろそうとしてもシャーシャーなものでオロオロするばかり。
さすがにこのままではどうにもならないので申し訳ない気持ちでIさんにご連絡差し上げて 再び来ていただくことに・・(汗)
おトイレやエサなどを最初に持って来ていただいていたのですが、ケージの組み立てパーツを忘れたそうで 「まぁ、ケージ無くてもなんとか」とお答えしたのですが、「私たちがケージ忘れたからそんなことになって申し訳ありません」などと仰ってくださって 再度来ていただいた際にケージを組み立て、きこさんをカーテンレールからおろし ケージの中に入れてくださいました(汗)
「私たちが最初からケージ忘れなければ良かったのにごめんなさい」と恐縮されていたのですが 、私たちも「いえいえ、何度も申し訳ないです」とお互い頭を下げて でも 話したそばからカーテンレールってと笑い合ったりしつつ、お帰り頂いたのですが、私と相方さんはやはり不安でした。
こんな俯いてすごく悲しい表情でご飯も3日食べず、お水も飲まず。
成猫ちゃんとの関わりは根気比べ、そして見守り隊としてわたしたちが試されている気もする毎日でした。
2日目の夜からは夜鳴きが酷く、寝不足との戦いでもありました。
大きくしゃくりあげながら鳴く姿にどうして良いかわからず、相方さんも仕事がありますし とにかく落ち着いてほしいけれど触ってあげることも拒否なので本当に何もできないもどかしさで。
夜鳴きは落ち着いたり始まったりと2週間経っても続いています。
きっと保護主さんの元には10匹越える猫ちゃんがいたというので 寂しいんだろうな。
そんな夜鳴きから4日後の朝、あまりに鳴くのでケージの扉を開けてみましたら
一瞬目を離したすきに出て来ました!
そのままテレビ台の下に潜ったのですが、この日からご飯も食べ始めたので
やっと一歩進んだとの思いでした。
日中にそこから出てくることは皆無。
だけど ひたすら声をかけていました。
譲り受けた日からは わたしの名付けた「きのちゃん」「きのさん」「きのぴさん」などと呼んで テレビ台をそーっと覗き込んだりしながら 姿見せてくれることを待っていました。
夜には出歩いてリビングを闊歩している様なので安心できてはいたのですが。
わたしが1人リビングにいますと
なんときのぴさんが顔を出してテレビ台から出て来たんです!
可愛い!!涙が出ちゃって、寝ている相方さんを叩き起こしたいくらいでしたがまだそっとしてあげなくちゃと息を潜めて ゆっくり動画撮りました。
ケージに戻って寝てみたり、寝姿がリラックスしてきたりと1週間経つころに やっとここまでの距離に。
まだまだわたしたちが動くとすぐにテレビ台下に潜ってしまいますが
このまま心開いてくれないんではないかという不安は少し解消されてきたのでほっとしました。
二週目中頃にはわたしたちがリビングにいても 定位置から出てきてくれて
ご飯も食べておトイレもしてくれるように。
撫でられる近さには無いですが
とっても嬉しくて。
キャットタワーでも遊んでくれて(相方さんのきのさんへの貢ぎが止まりません笑)
急にお転婆になって嘘みたいだね、と話しています。
これから何年もあるんだからゆっくり添って行こうって決心がまた強くなっています。
お迎えしたばかりの頃は本当に哀しい悲しい顔していたのに表情も変わり、まだ撫でたり出来ないけど この距離も最初は想像もしていなかったのだから日々進んでいるって思ってこれからも きのさんとの暮らし、楽しんで行きたいです。
がしかし、本当に鳴きが多くて困っているのと心配とで。
何か意味があるのに間違いは無いから理解してあげたいんだけど。
窓を覗きたがっているので 一度外を知った猫は外が気になるのかなぁとか、想像しか出来ないのですが。
おしゃべりの少ない方とIさんが仰っていたので まだ警戒と寂しさとから鳴いているんだろうな、どうかな。
ま、とにかく2週間、ご飯もおトイレも運動もなんとか心配なくなっただけ嬉しいです♡