15歳の時からお世話になり、
移動しても追っかけて診てもらっていた小児科のA先生から、
「さすがに、20代は小児科じゃないよねー笑。
次再発したら、ステロイドで血糖値がかなり上がるだろうから、元の大学病院の専門で診てもらおうよ!」

大学病院に戻り、糖尿病・代謝内科の受診。

ここからが、第二幕ーー!!

運命的な、S先生との出会いです!

S先生とは、初診外来で初めましてな出会い。

Weber-Christian病の経緯を踏まえ、
ステロイドをやめても血糖値は高かったので、
血糖降下剤のメドグルコが始まりました。
働きながら、外来受診。
ややこしい病気ながらも、色々と考えてくれ、
私の体型や検査データを元に、
単なる糖尿病ではないと判断、そこで、

「脂肪萎縮症」という診断に至りました。

当時は、治療薬も治験レベルの段階であり、
対処療法しかありませんでした。

私の場合は、血糖値上昇、中性脂肪500前後、脂肪肝が既に現れていました。

退職後に入院し、精査。
脂肪萎縮症にある、レプチンというホルモン値もかなり低値。
肝生検も行い、肝臓の繊維化も認められた。

血糖降下剤(メドグルコ)、肝臓保護薬(ウルソ)、
中性脂肪改善のEPAなどで、コントロールしていました。
定期的に心エコー、腹部エコーをチェック。

治験の薬が認可されたが、
海外で副作用として、リンパ腫の例が報告にあったとのこと。
私のWeber-Christian病は、皮膚生検で悪性であれば、リンパ腫の傾向にあると、元々言われていた為、
S先生も、「なるべく使いたくないね。」と、
使わない方向で、内服治療していました。

後から聞いた話ですが…

徐々に色々なデータが悪くなり、
カンファレンスで、教授から認可された薬を使った方が良いのでは?と言われてたそうですが、
断固として「マミパンには、使いません!」
と言ってくれていたようで、泣けました(T_T)

そうなんです、S先生、本当に患者思いの先生なんです!!


②へ続く→


脂肪萎縮症とは皮下脂肪や内臓脂肪などの脂肪組織が減少あるいは消失する疾患の総称です。エネルギー摂取の低下やエネルギー消費の亢進による痩せは含みません。脂肪萎縮症には遺伝子異常による先天性あるいは家族性と呼ばれるものと自己免疫異常などによる後天性のものがあります。また、それぞれに全身の脂肪組織が減少・消失する全身性と、四肢の皮下脂肪などに限局して脂肪組織が減少・消失する部分性の脂肪萎縮症が知られています。脂肪萎縮症ではその原因にかかわらず脂肪組織が一定以上消失すると糖尿病や高中性脂肪血症、脂肪肝などの糖脂質代謝異常を発症し、これが患者さんの予後を左右します。脂肪萎縮症に合併する糖尿病は特に脂肪萎縮性糖尿病と呼ばれ強いインスリン抵抗性が特長です。

現在のところ脂肪萎縮そのものに対する確立した治療法はありません。このため脂肪萎縮症に対する治療は美容上の問題に対する形成外科的手術や糖尿病や高中性脂肪血症などの代謝合併症に対する治療が主となります。
脂肪萎縮症に伴う高血糖、高中性脂肪血症に対してレプチン製剤であるメトレレプチン®が2013年より保険適応となっています。レプチンには食欲抑制作用やインスリン抵抗性改善作用があり、インスリン抵抗性や高インスリン血症が原因と考えられる皮膚の色素沈着や脂肪肝の改善が期待できます。また、脂肪萎縮症で認められる無月経についても改善効果が報告されています。
(難病情報センターより抜粋)