令和4年3月25日、「第二期成年後見制度利用促進基本計画 ~尊厳のある本人らしい生活の継続と地域社会への参加を図る権利擁護支援の推進~」が閣議決定され、公表されました。⇒コチラ
この第二期計画は、全64頁にわたる大部のものとなっています。
第一期計画が全27頁でしたから、2倍以上の頁数です。
これは、第一期計画を進めていく中で、見えてきた課題がそれだけ多かったためと思われます。
さて、この大部の第二期計画を読み解くガイドはないものか…と思っていたところ、
成年後見制度利用促進ニュースレター 第 31 号(⇒コチラ)に「第二期計画早わかり、3つの注目ポイントとは?」という項目がありました。
ポイント1:副題(サブタイトル)に注目!
ポイント2:全体の構成に注目!
ポイント3:地域連携ネットワークの機能の整理に注目!
この3つのポイントを意識すると読みやすいですね。
読む順序としては、下記の①⇒②⇒③がおすすめです。
①成年後見制度利用促進ニュースレター 第 31 号(⇒コチラ)
②第二期基本計画概要版(⇒コチラ)
③第二期基本計画(⇒コチラ)
第一期計画と第二期計画のポンチ絵を比較すると、より第二期計画のポイントがわかりやすいと思います。
【第二期計画】
【第一期計画】
第一期計画と第二期計画のポンチ絵を比較してみると、第二期計画は、成年後見制度の利用促進をより大きな枠組みで捉え直しているということがわかります。
第二期計画の4頁では、
「第二期基本計画では、地域共生社会の実現という目的に向け、本人を中心にした支援・活動における共通基盤となる考え方として「権利擁護支援」を位置付けた上で、権利擁護支援の地域連携ネットワークの一層の充実などの成年後見制度利用促進の取組をさらに進めていくこととする。」
との記載があります。
第二期基本計画は、「権利擁護支援推進計画(成年後見制度を含む)」と言っていいのではないでしょうか。
これから新たな五か年計画の期間が始まります。
成年後見制度の運用改善を進めながら、成年後見制度の見直しに向けた検討や総合的な権利擁護支援策の充実を図る5年間になることと思われます。
私たち成年後見の実務に携わる者は、地域における権利擁護支援の担い手としての意識を持ち、その役割を果たすことが求められるでしょう。
(東京ジェイ法律事務所 司法書士 野村真美)
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