確定申告の時期ですね。
成年後見人は、ご本人が確定申告が必要な場合、確定申告をしなければなりません。
私は、財産や収入の多い方については、税理士の先生にお願いしています。
今年も、税理士の先生に、年金の源泉徴収票、医療費の領収書等の必要書類をお送りしました。
財産や収入の少ない方については、私が確定申告をします。
収入が年金(400万以下)だけの方であれば、本来であれば確定申告はいらないのですが
医療費控除などで税の還付を受けられる場合は確定申告が必要です。
※「高齢者と税」(国税庁)
https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/koho/kurashi/html/03_1.htm
確定申告をするときに利用するのが国税庁の「確定申告書作成コーナー」です。
https://www.keisan.nta.go.jp/h27/ta_top.htm#bsctrl
これは本当に便利ですよね。
自動に計算してくれますし、昨年のを読み込むこともできますし。
重宝しています。
確定申告するときの注意点としては、成年被後見人であれば特別障害者の控除(40万円)を受けられることです。
「成年被後見人の特別障害者控除の適用について」(国税庁)
https://www.nta.go.jp/tokyo/shiraberu/bunshokaito/souzoku/140314/01.htm
特別障害者の証明書をもらうことなく、成年被後見人であれば当然に特別障害者控除を受けられるのでありがたいです。
特別障害者であることを証する書面として、登記事項証明書を確定申告書に添付します。
私は、成年後見人に就任すると、税務署に「納税管理人の届け出」をして、登記事項証明書をすでに提出していますので、確定申告のときにはとくに登記事項証明書は添付していません。
それから、注意する点としては、施設や介護サービスの領収書に「医療費控除対象額」の記載がある場合は、その金額も医療費にいれることです。
高額療養費、高額介護サービス費、高額介護合算療養費により払戻しを受けた場合は、その額を医療費の金額から差し引いて医療費控除の金額を計算することとなります。
医療費の領収書を提出しますが、コピーをつけて、原本はあとで返却してもらうようにしています。成年後見人としては、やはり領収書の原本を保管しておきたいからです。
では、成年後見人が確定申告をする場合、申告人の氏名欄はどう記載すればいいでしょうか。
私は次の2つの記載をしたことがありますが、どちらも問題なく通りました。
ご本人がAさんの場合
「A成年後見人 野村真美」
「A納税管理人 野村真美」
以上のように、財産の少ない方については、やむをえず私が確定申告しますが、やはり確定申告は専門家である税理士の先生にお願いするのが安心だと思っています。
(東京ジェイ法律事務所 司法書士 野村真美)
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