2023年度のシネマ歌舞伎と今月の演目「阿弖流為アテルイ」 | 真美子のブログ

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2023年度のシネマ歌舞伎の「ツキイチ歌舞伎」、全部見たはず。
昭島で見ることが多いのだが、朝イチの上映が殆どな為、前日が遅番だとボロボロの状態で見る羽目になり、起きていられないことも多々あった。

今年度は、玉三郎と平成中村座関係(中村勘三郎、勘九郎、七之助)の演目が多かった。
玉三郎は、流石に知っている。
子供の頃から母が、「玉様、玉様」言ってた気がするし、10代の頃に御園座で藤娘を舞うのを見た気がする。
ただ、本当に一般的な知識しか無くて、演技してる姿って「麒麟がくる」の正親町天皇くらいしか
覚えてない!

果たして、ナウシカ歌舞伎、ワンピース歌舞伎とかから入ってるあたしに玉三郎さんの世界が理解出来るのか!?
玉三郎さん大好きな歌舞伎クラスタの方とかって、ちょっと恐いんだけど(偏見)💦

結果、むっちゃ寝た。
全然、あかんかった。
天守物語と海神別荘は、本当に頑張って起きてようと思ったのに、無理だった。
ただし、勘三郎との2作と高野聖、日本橋は、ちゃんと見た。
玉三郎さんは、色っぽ過ぎて、ちょっとはすっぱな年増の役が素敵だと思います。
エロい。
可愛い姫はいくらでもいるけど、粋でエロい年増を演じれる女形は、なかなかいらっしゃらないのではないだろうか。

そして、中村座。
まずは、勘三郎さん。
バラエティとかドラマの印象しか無かったんだけど、素晴らしい役者さんだったんだなぁ!
引き込まれる!
それを知れたことが、今年度の収穫。
本当にどれもこれも面白かった。
もう見れないのが残念で仕方がない。

次、七之助さん。
「桜の森の満開の下」の無邪気な悪魔のような少女が可愛過ぎて、すっかりファンになってしまった。
前年度に見た「ナウシカ」のクシャナ様の、キリリとしたお姿とは、ぜんぜん違う!
大河ドラマで、比較的好きな戦国武将の石田三成を演じたのも、ポイントが高い。
今回見たアテルイは、可愛いもキリリも見れるお得演目🉐

そして、勘九郎さん。
どの役を見ても、見れば見るほど、「銀魂」で近藤さんを演じるのは必然、当然だったのだなぁと思う。
まっすぐだからこそ巻き込まれるヒーローだ。

今回の演目「阿弖流為アテルイ」。
古い時代の内戦の話だ。
そういえば、徳川の治世を除いて、西南の役まで日本は内戦をしている国だった。
歌舞伎NEXTと銘打って、劇団☆新感線の方々が作・演出の2015年の新作歌舞伎。
人気役者を集め、お金もかかってるぽい。

中華風の豪華な衣装で、やや無国籍風。
赤を基調にした坂上田村麻呂に対し、青が基調の阿弖流為。
ナウシカ色。
デザインも北の蝦夷はナウシカぽい。
映画の大画面で見ると、ナウシカ歌舞伎より豪華でお金がかかってる風に見える。
すごいな松竹衣装部。

戦争の舞台で、いろいろ考えることが多い。
まつろわぬ民。
見せかけの万世一系。
「義をもって戦う。
国が絡むと、義が大義になる。
大義は信用ならない」
的なセリフ。
今見てほしいなぁ。

普通にアクション物としても面白いし、女形の声に最初は違和感あるかも知れんけど、慣れます。
気にならなくなります。

アクション物の歌舞伎を初めて見ると、
「花道って言うのはこんなにも全力疾走するものなのか⁉️」
と、びっくりする。
イメージでは、六方を踏む為に使う場所って感じだし、コンサートなんかでお客様とふれあう場所なんだが。
この作品では、通常の下手側だけでなく、上手側にも花道が設えられていて、全力疾走しまくり。

そして、映画ならではなんだけど、顔がドアップになると、みんな本当にかなりの汗だく!
あれだけの重厚な衣装を着て、あれだけ動き回って、セリフ叫んでいたら、それは暑かろう。
すごいなー!!

最後に。
この舞台には片岡亀蔵さんという役者さんが出演されているんだけど、この方すごく良い。
声がとても良く、見た目も一度見たら忘れられない。
で、人間味のある小悪党が本当に上手い。
ナウシカでは、クロトワ役だった。
どっちつかず、板挟み、日和見、お金の計算。
最高。