mami国語教室
こんにちは国語講師のまみです。
今日は「中学受験の作文」について、解説していきます。
今日の過去問
かえつ有明中学校(帰国子女入試・日本語作文)
こちらの問題の解説をおこないます!
課題文
『さかなくんの一魚一機』(著 さかなくん)
※かえつ有明中のHPに、直近3年の過去問が掲載されていますので、そちらもご確認ください
設問
文章をふまえた上で、あなたはどのようなことを考えましたか?これまであなたが見たり聞いたりしたことを紹介しながら、
400字以内で書きなさい。
まずは問題理解
まずは設問を理解しよう
①「文章をふまえる」とは?
→文章の中身を理解し、内容にふれる必要があります。
「要約」とは異なりますので、要注意。
②「あなたはどのようなことを考えましたか」どうする?
→自分の意見をもつ必要があります。
自分の意見をもつ=筆者の意見をなぞるだけ・・はNGなんですね!
③「見たり聞いたりしたことを紹介しながら」とは?
→体験談を入れる必要がありますね!
筆者の意見を読み取ろう。
文章の中で、筆者が強調して伝えている箇所が3か所あります。
①夢中になることがあると、探求心がわき、自分の世界を広げてくれる。
②夢中になれることがあると、心の支えとなり、落ち込んだ時に大きな力をくれる
③夢中になることは、人生のどこかで必ず役にたつ
このどれにピンとくるか、自分の感覚と照らし合わせましょう💡✨
解説スタート
筆者の意見の「どれをふまえるか」決める。
先ほど、3点強調されている文を紹介しましたね
この中から1つ、作文のテーマにしたい意見を選びます。
(勿論この3点以外でも可能ですが、お勧めはしません。)
意見を考える
「筆者の意見に賛成です。」「私も筆者の言う通り〇〇だと思います」は意見ではありません。
筆者の意見を起点にして、自分の考えを述べましょう
たとえば筆者の「地球温暖化をふせぐべきだ」という意見があるとします。
これを起点に、「地球温暖化をふせぐという意見に賛成だ。そのために私たちは~をすべきだ」とあれば
意見が含まれていることになります。
筆者の意見から、具体的な体験を思い起こす。
上記の3点の中で「夢中になれることがあると、心の支えとなり、落ち込んだ時に大きな力をくれる」を
選んだとしましょう。
これは「抽象的な文」です。
自分の「具体的な経験」を思い起こして、「具体的な文」にしましょう!
模範解答
夢中になることがあると、探求心がわき、自分の世界を広げてくれる、という筆者の意見に、
私は共感します。しかし、最初から夢中になれるとも限りません。この作文では、この内容について私の体験と、そこから学んだことを書きたいと思います。
まず私の体験についてです。私は読書に夢中です。本を読むと、まるで実際に体験しているようなワクワクする気持ちを味わえるからです。そしてあらゆる種類の本を読んだことで、知識が増え、自分の世界も広がったと感じています。しかし最初から本が好きだったわけではありません。はじめは親から読書を勧められ、めんどくさい気持ちがありました。また知らない漢字があったり、言葉があったりして、読むのが嫌だと感じたこともありました。しかしそれでも読み進めるうちに、次第に読書の楽しさに気づくことができました。
私はこの経験から、夢中なことと出会うには、努力が必要なこともあるのだと知りました。きっと最初に嫌な思いがあると、途中であきらめてしまう人が多いと思います。しかしそこを乗り越えた先には、自分の世界を広げてくれる、すばらしい「夢中」が待っています。私はこれからも、少し嫌な気持ちが生まれても、諦めずに努力をしていこうと思います。そして夢中になることを見つけて、自分の世界をさらに広げていける人になりたいです。(399文字)
いかがでしたか?
中学入試の作文、合格するにはコツがあります
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