以前の私は、一日の終わりにこう思っていた。
「今日も、ちゃんとできなかったな」。
いや、正確には、そう思う暇さえなかった。
子どもの感情や行動に振り回されて、イライラして、疲弊して。
振り返る余裕もないまま、モヤモヤした気持ちを抱えたまま寝かしつけをして、そのまま寝落ちするように眠る。
朝目が覚めると、今度は「あ、これも終わってなかった」「今日もゴネたらどうしよう」という焦りと不安から一日が始まる。
そんな毎日だった。
最近、ふとした瞬間に、自分でも驚くことがある。
娘とお風呂に入って、湯上がりに喉が渇いたらビールを一本開けて、夕食を作り始める。
その瞬間、
「今日も一日、よく頑張ったなぁ。お疲れ様、私」
という言葉が、当たり前みたいに自然と湧いてくる。
あれ、私、こんな言葉を自分にかけられるようになっていたんだ。
この時間が、なんだか幸せ。
その日起きた出来事、子どもたちとの「事件」も、気づけば前よりずっと客観的に見られるようになっていた。
「あの対応、成長したな」って自分に思うこともあれば、
「あれ、この前より上手に気持ち切り替えられるようになったな」って子どもの姿に成長を感じることもある。
感情に飲み込まれていたはずの自分が、いつの間にか少し引いて見られるようになっている。
夜、もうひとつ幸せな時間がある。
3年前は、寝かしつけの時間が本当に地獄だった。
あの頃の自分からしたら想像もつかないくらい、今は、娘に本を読みながら、あの子の匂いや肌の感触を感じて「かわいいな、幸
せだな」と思える。
少し親離れしてきた息子たちも、「おやすみ」と言いに来たり、時々私の布団に潜り込んで眠ったりする。
その姿を見るだけで、幸せな気持ちで眠りにつける。
いつの間に、こんなに変わったんだろう。
同じ毎日を過ごしているはずなのに、かける言葉も、見える景色も、こんなに変わっている。
「今日も、よく頑張ったね」
そう自分に言えるようになった今の自分を、私はとても幸せに思う。