つづき





社会人として働き出したことで

環境が過食嘔吐を続けられなくした。


過食嘔吐は時間がかかる上、

食べるのも疲れるし

吐くのも疲れるし

頭の機能も低下し、脱力する。


確実には覚えていないけど

週に1-2回のペースに落ちたと思う。



この時期に友人を亡くし、

気を落としていた私は

いい友人関係を築いていた

好きでもない同僚からの告白を

受けることにした。


刺激は与えられないけど

安心感は与えられる


という言葉が

あの時の自分に必要な気がしたし

これ以上友達でいられないと言われて

いい関係を失いたくないとも思った。


元カレを引きずってるし、

まだ好きではないということを

伝えた上で付き合いが始まった。


この彼と過ごす時間が決定的に

摂食障害を乗り越えるきっかけになった。



ものすごく純粋で

等身大の自分で生きていて

何も求めず、押し付けず、

ただ好きでいてくれる

彼の在り方そのものが


太っても、痩せても関係ない

可愛くても、ブスでも愛される

欠点は補い合える

怒り狂っても、わがまま言っても

ありのままの自分を見せても

一緒にいてくれるんだっていう

安心感を与えてくれた。


社会人生活に加え、

彼との晩酌や食事が

ものすごく楽しくなって、

気づけばまた10kg太ったけど

高校生の時に感じた気持ちとは

別ものだった。


体重を気にせず

食事を楽しめるようになった

それがすごく嬉しかった。



そうはいっても摂食障害は甘くなくて。

だいたい月1.2回のペースでは続いた。

嫌なことがあるとさらに増える時もあった。


治るのか治らないのか

普通の生活をしきれない自分に

将来の不安、抜けられない自己否定に

もどかしさと葛藤があった。


そんな日々が23年続き

心にも余裕ができ始めた時に

お互いに分岐点がきた。


彼は実家へ、私は転職へ。



転職先に選んだのは、フィットネス業界。


ライフワークとして

摂食障害を治そうと思った。


転職先から内定を受け、

摂食障害は終盤を迎えていく。


摂食障害9年目の出来事。