私には統合失調症の兄がいる。


もう3年くらい連絡取ってない。


彼は子供の頃虐められていたらしい。


当時、自殺も考えたと。


自分で死ぬのが怖いだけで


もしも今、余命宣告をされても


「あっそ」と言って


治療をしないでそのまま死ぬことを


選ぶそうだ。


3年前に言ってたこと。



ずっと彼を不憫に思ってた。


親の言いなりで


自立できないまま大人になり、


精神を患って、施設に入り、


友達もいない鳥籠の中に


いるように見えたから。


でも兄は不幸そうには見えない。


常に、親から目をかけられ、


好きなゲームを四六時中やり、


アニメを見ながら酒を飲み、


いつ死んでもいい覚悟をしてるから


自分の制限された中で、


振り切って好きなことをしてる。



私なら耐え難いその場所と状態を


受容しているようにさえ見える。


ものすごく葛藤した上で、


諦めたという状態なんだと思うけど。




兄として見たら鳥肌ものだけど、


母親の愛を疑って苦しんできた


私とは真逆の体験をしてると思う。



支配されたまま母親と過ごすか


支配されずに母親と離れるか


真逆の道を選んだ兄妹。



兄を思うと


依存関係に気づかないで


相手のせいにして文句言っていた頃が


だったのかもしれないと思うことがある。


そんなうちは親を超える


夢なんて手に入らないのだけど。


それがひとつの事実だったとしても


支配する母に文句さえ言わず従う兄に


私はなり得ない。



きっと、


兄は兄の幸せを選んでいるんだ。