ー序章Iーのつづき。

ちょうどそんな気持ちのころ、

日本の知り合いが海外に遊びに来た。


一緒に旅行を終えた後、

夫になんでバカを演じてたの?

って言われた。


“ズキっ”と胸が痛んだ。


夫には本音を話せるようになったけど、

昔から付き合いをしている人と会うと

つい無意識に外向きの顔に戻ることに

気づいた。



特に社会に出てからは、


ニコニコ、ペコペコして、

愛想笑いは一級で、

媚びて生きてきた。


自分は違うと思っても

常に自分より誰かの言うことが正しい


誰構わずリスペクト、の振り

気を遣うスタンスでいたから、


好かれる代わりに、

自分のままではいられなくなった。


そうして相手を喜ばせないと

自分の価値を見出せなかったから。



やっと掴んだ穏やかな生活の隙間に

そんな私をイメージする知り合いから

メッセージを受信するたびに、

返信さえも苦痛になっていった。



毒になる存在を疑い始めたのは

家族よりも先に友達や知り合いからだった。


そこまでして家族を疑ってなかった。



夫が家族をすごく大切にしている姿をみて、


“人とは距離を置いて家族と仲良くしたい!”


と思ってしまったのが、

毒親に気づいてしまう地獄の始まりだった。



※2年経った現在はすべて自己責任だと認識し、当時の気持ちを振り返って書いてます。