昨日に引き続き、息子にお話した3つの

体験談の2つ目。


※※国名は出さず個人、国を悪く言うつもりは

更々無く、体験談として※※


〜インドネシアにて〜


留学していた時、学校が終わると放課後は

仲良くしていたインドネシア人に誘われて

友達のアパートに通う様になった。

いつものメンバーは十名弱。

紅一点。


輪になって地べたに座り何かをつまみながら

彼らのお喋りが楽しい。

政治経済、時事、勉強、彼女の事、下らない事

まで面白い冗談を加えながら。

出身地も宗教も違うインドネシア人の集い。


ある日、いつもの様に友達の家に行こうと

するといつものメンバーから

「今日、僕の友達が奥さん連れて来るって!」

嬉しい♫


先に着いた私は地べたに座って待つ。

まだかな~♫


暫くして、来た〜!!

しかも可愛らしい赤子を抱えて。

ワクワク♫


「ハロ~」と笑顔で声をかける。

無言。

声が小さかったかな?!


私は彼女と赤子を黙って見つめていた。


「あ、そうそう(今来た)彼女、日本人なんだよ!」

って友達が言った。


すると瞬く間に形相が変わり

「はー?!私は日本人なんかじゃないわ」

と吐き捨てる様に友達に向かって言った後、

私の顔を人差指で指し

「日本人キライだから」

と突き刺す様に伝えてきた。

しかも、この言葉だけ日本語で。


あの瞬間、一瞬無音。

時が止まった様だった。


私は何がいけなかったのか、

失礼な事を言ったかと自省。

でももう涙が溢れて来てしまった。


急いでトイレへ滑り込み、涙を流した。

涙って喜び、悲しさや悔しさなどの感情を

伴う物だと思っていたけれど、こんなにも

空虚な涙が存在するとは知らなかった。


日本語で理解出来なかった彼女の言葉の意味を

理解した後、彼らは心配してきてくれて

慰めてくれた。

「美味しいお菓子があるから向こうで

一緒に食べよう!」


優しさの度合いは人種や国籍に依ってではなく

全くもって個人的な事だが、

皆本当に優しいジェントルマン達だった。


皆の輪に戻った。

彼女は平然と赤子のお世話をしていた。


友達が

「まみ~、彼女のお父さんは日本人なんだよ」

と説明してくれた。


日本で暮らした経験がなく、育った国で学んだ

歴史。見る角度によって物事の見え方や

捉え方が変わってくるから表現の仕方も

当然の如く千差万別。


"事実"を伝えようとする表記がある一方で、

強い感情をもって伝えようとすると

坊主憎けりゃ袈裟まで憎い

と捉えられかねない表記になってしまうの

だろうか。


各国で学ぶ歴史の内容については

勿論一切否定しないが、

彼女は自分の体に通っている血の半分が

どれだけ憎いと感じているのだろう?!

と考えると、心が苦しくなったのを

覚えている。


「まみ~は悪くないよ」

友達1人がポロッと言った。

彼女が

「あなたは歴史を知らないだけよ。」

凄んで友達を見る。


「俺、(大学)2年生の時、対戦後のアジアを

学んだんだけど、えっとね、、、、、」

2名の哲学科を除いて全員、国際政治経済学科。

(しかも全く驕りがない

インドネシアトップの頭脳の彼ら)


インドネシア語での文献が少ないとかで

英語で書かれた難しい文献で勉強している。


「〇〇(←彼女)の国、どれだけ日本の

援助受けたか知ってるの?!」

から始まって、具体的な説明が続く。。。

"〇〇年、何をした"という様にとても

細かったが、私はその詳細を覚えてない。


「〇〇の国は日本の援助なしには今の発展には

こぎ着けなかったはず」

と最後に言い切ってしまった。


ぐうの音も出ず、うつむく彼女。

私もまたうつむいて空気が変わるのを待った。


その後の記憶がない。

彼女が先に帰ったか、私が先だったか。


ただ、その日が最後になってしまった。


「まみ~も、いつも通りおいで」

と言ってくれたが、あの日を境に彼女の

旦那さんが、メンバーに加わる様になった事で

たまに彼女も連れて来る事があるだろう。

「テスト近いから。ありがとうね!」

とかなんとか言って、事実上メンバーを脱退。


その後私が帰国するまで、学部が違う事も

あって、1度も会えなかった。

今でもあの楽しさと優しさを思い出すし、

温かい感謝の気持ちでいっぱい!

宝物の時間。


そして、その後、、、

ヒマになった私だったが、

またもや放課後の居場所をゲットした。


経済学部のキャンティンでご飯を食べていたら

何度も会って仲良くなったインドネシア人の

友達に誘われて、その友達のアパートに

毎日集まる様になった。

インドネシア人7人。

また紅一点。


この友達との付き合いもとっても楽しかった!

私が帰国するまで続いたから想ひ出が

盛り沢山!

ま、その話はさて置き、、、


ふと考える。

現在成人している彼女の息子。

余計なお節介だけど、

心身ともに元気かな。


私は個人的な感情で

(宗教や政治などの何のしがらみが無く)

母国が大好きだが、

自分の国や私見を正当化しようという気持ちは

全く無いし、

私の涙①②で書いた国や人に対して、憎しみや

怒りなど負の感情もこれまた

全く無い。


むしろ、身体的に危ない目に遭わずして、

色々な意見に触れ、良い経験をさせてもらったと

感謝している。


ただ、私は火の中には飛び込まない。


十数カ国に渡航歴があるが、未だに

彼女らの国へは行った事が無い。


これから先は?!


誰も知らない。

神のみぞ知る。

🙏

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