こんにちは、アスレティックトレーナーの金しまっ!です(笑)

野球小僧はスライディングがとても上手です。

それはなぜか?

学校の廊下などで,遊びでスライディングごっこをしている。。。。

体育館で,スライディングごっこをして,ジャージの膝は摩擦で溶けて

穴を開けてしまう。。。。

野球親爺はそんな思い出があります。。

現在は,廊下は走ってはいけません。。

学校でスライディングはしてはいけません。。

いけませんいけません。。

野球小僧も練習の場がありません。

しかし,スライディングによる怪我を防止するには。。。

練習しかないのですね。。。



~~~以下コンディショニングコラムより~~~

野球の練習や試合などでは、ランナーとしてスライディングを行う機会が多いと思
います。セーフかアウトギリギリのプレーや、ダブルプレーを防ぐためのプレーな
どケースによってさまざまですが、スライディングによって起こるケガも考えられ
ます。

特にヘッドスライディングでは、手首や肩の脱臼、突き指、頸椎損傷など重傷にな
ることもあります。今回はスライディングとそのケガについて考えてみたいと思い
ます。

ベースランニングは普通のランニングやダッシュと違い、30m弱の正方形を時計と反
対回りに走ります。コーナーにあたる各塁ではなるべくロスの少ないランニングを
心がけ、間一髪のプレー時などでは、ベースめがけてスライディングすること
で、走ってきたスピードを落とさずに目的の塁までたどりつくことが出来ます。ま
たスライディングをすることで相手のタッチをかいくぐり、アウトになることを避
ける目的もあります。スライディングをすることによってケガをするケースが見ら
れますが、スライディングをしないことでもまたケガをすることがあるので、機敏
な判断力と同時に、一度滑ると決めたら必ずスライディングをすることが大切に
なってきます。

ベースとスライディングの距離とがうまくあわず距離が短くなってしまうと、固定
ベースに向かって勢いよく滑り込んでしまい、その衝撃が足先から伝わって足関節
の捻挫や骨折、膝関節の靱帯損傷や太もも、臀部のケガなどが起こります。特に足
の速い選手は、自分自身のスピードを把握し、コントロール出来る技術を習得する
ことが理想的です(そのスピードさゆえのケガも何度か目撃しました)。また距離
に関わらず手をついた際に、手首の捻挫なども起こることがあります。こうしたケ
ガを避けるためには普段の練習から正しいスライディングの技術を習得し、繰り返
し練習を行うこと、そしてスライディングをすると決めたら途中でやめずに滑りき
ることを意識して行うようにしましょう。

一塁へ向かうときによくヘッドスライディングを行う選手を見かけますが、塁間の
スピードはヘッドスライディングするよりも駆け抜けたほうが早いという意見も多
く、ケガのリスクを軽減させるためにもヘッドスライディングは極力避けるほうが
よいと言えるでしょう。
ヘッドスライディングを行うと手を踏まれたり、突き指をしたりするだけではな
く、距離があわなければベースに手をついた際の衝撃で肩の脱臼を起こしたり、頸
部や頭部へのケガをしたりと非常にケガのリスクが高くなってしまいます。

肩関節は腕を横に90度上げ、肘を90度曲げた状態(肩関節外旋・外転)で後方から
衝撃を受けると、容易に前方へと肩関節が外れやすくなる構造になっていま
す。ヘッドスライディングやランナーの帰塁時などはこうした肢位になりやす
く、相手の選手がグラブでランナーをタッチしたときに外れてしまうことが多いよ
うです。肩の脱臼をしてしまうとプレー復帰までに数ヶ月かかってしまうこともあ
ります。

スライディングは野球の技術の一つではありますが、ケガをしないためのものでな
ければなりません。技術不足や準備不足によるスライディングや、不用意なヘッド
スライディングをなるべく避けて、正しいスライディングを繰り返し練習して習得
することが大切だと思います。

【スライディングとケガ】
●スライディングは本来ケガを避けるために行う野球の技術である
●一度決めたら迷わずスライディングを行うこと。躊躇するとケガをする
●ベースとの距離があわなければ、足や膝、臀部などにケガをすることがある
●思い切り手をついた際に手首を捻挫することがある
●ヘッドスライディングはベースへのスピードを緩めるだけではなくケガのリスクが
増大する
●正しいスライディング技術を練習し習得することが大切