3回目の鑑賞で、今回が1番燃えました。
森山未來さんのヒ―兄が破滅的で、「あ、こりゃ死ぬな」と最初から感じます。
まともじゃない(笑
空と海との境界線や生と死の境界線をぶっ壊すことって「まとも」では限りなく不可能で、ヒー兄は人間の体は失くしたけど妖精のように現れるんです。
ただ、私は自死を美化するような物語は好きではありません。
「苦役列車」や「北のカナリアたち」のような、どんなに酷い環境でも「死なない選択」の方が好みです。
(脱線しますが「苦役列車」は観れば観るほど面白くなる、本当に【愛すべきクズ】ですw)
ラストの方では炎に包まれたヒ―兄がスクリーンに現れたり、ライブハウス「iai」でハウリングを起こしたりして生と死の境界線をぶっ壊してくれますが、これはもうファンタジーです。
この映画はそれこそ「答え」がありません。
観る人によって受け取り方は変わると思うので、この境界線をぶっ壊すは私が感じた感想です念の為。
そして、主役のコウ(富田健太郎)が、最後に叫びます!
初見は泣いてしまいましたが、3回目の今回は、
「うおぉーーーーー!!!」
と、心の中で叫びました(笑
あのラストは良い!!!
あれって、監督のマヒトゥ・ザ・ピーポーさんが音楽家さんだからかな。
最後、コウは私たち観客に向けて叫ぶので一体感を感じるのです。
映画と一体化するという不思議な体験ができます。
(注:3回観るとね)
エンドロールが終わってからも共に生きよう
これが感じられます^^
特筆したいことがいっぱいあるのですが、るり姉役のさとうほなみさん!
私、音楽には疎くて存じ上げず、出演作も見事に観てないものばかりで初見でしたが、実にいいですね!
破滅的なヒ―兄の彼女役にピッタリな度量の大きさで、ヒ―兄が死んでもしっかりとヒ―兄との子を、ヒ―兄の弟のキラ(堀家一希)を使いながら愛情いっぱいに育ててるのですが、娘のはうり(朝日湖子ちゃん)とのイチャイチャが実に自然なのです。
朝日湖子ちゃんが(これが演技だったら凄い子ですが)ガチでさとうさんに懐いてて、とてもリラックスして演じてるように見えました。
カメラの無いところで湖子ちゃんとスキンシップをとってたんじゃないかなと感じました。
ユーネクストに12件、さとうほなみさんの作品があったので追いかけてみます。
私は芝居の巧い俳優さんが大好物です^^
そしてもうひとり!
不思議な魅力で目が追ってしまう、体は女の子で心は男の子のエン(KIEN)。
コウ・キラ・ナミちゃん・エンの4人のバンドでドラム担当なのですが、セリフは超少ないのに、4人の場面では彼女(彼氏?)にばかり目がいってしまいます。
この役に合わせてか、元々か、わき毛を生やしてるからかも知れません。
ずっと見ていたい美しさです。
最後に久我(永山瑛太)!!!
森山さんとどこまで仲良しなのよ!(笑
共演の多いおふたりですが、今回の役はひねくれてます。
「好きな子はいじめたい」ガキがそのまま大人になった悪い例ですw
恐らくヒ―兄とは子どもの頃からの付き合いでしょう。
「昔から」というセリフがあったので。
そして、ずっとヒ―兄には勝てず、ヒ―兄をライバル視して、ヒ―兄に勝ちたいが為に極道の世界に入ったのかも?
(ここ全部推測です)
嫌がらせで警察呼んだり、ヒ―兄の愛犬の「アイアイ」を殺したり、卑怯なことをするのですが、ヒ―兄が根本的に大好きなんです。
最期は妖精になったヒ―兄に「おまえ影忘れてるぞ」と言われ、元舎弟に殺されます。
もおーーーー!何やってんのよ!
奥さんも子どももいるのにバカったれが!!!
余談ですが、私は瑛太さんの「我路くん」が大好きです^^
「ミステリと言う勿れ」は我路くんファンです♥
7月まで上映と渋谷パルコの舞台挨拶でプロデューサーさんが言ってたので、まだまだ日があるので観てみて下さい^^