残酷な無言に痛む心を抱えたまま、眠れない夜が続いた。

最後に贈る彼へのメッセージ。


触れられた瞬間、甘い痺れが背筋を伝った。

微熱。

優しい指先が頬の輪郭をそっとなぞってゆく。
彼の顔を見る事も出来ないままに、うつむいていた。

身体の奥から湧き上がる愛しさ。

柔らかな温もりに包まれながら、甘い吐息を幾つも飲み込む。
その瞬間、自然と指先に力が籠もった。



優しさの裏側に傷付いた心を抱えていた彼。
その辛い記憶を打ち明けてくれた日から、
惹かれてゆく想いを抑える事は、出来なかった。

一途に彼だけを見つめ続けた時間。

狂おしい程に求めた、何もかもが『初めての恋』。


BGM:<びんた>「大江千里」<HOMME>より