院長の千葉です。
いつもまみ皮膚科クリニックにご来院いただきありがとうございます
おかげさまで、まみ皮膚科クリニックは、2023年6月11日で5周年を迎えることができました
これもひとえに、いつも通って下さる患者様、ご協力いただいている業者の方々、スタッフの皆のおかげです。
心より感謝申し上げます
5年はあっという間だったような気もしますが、振り替えると色々な事がありました。
忙しい日々を無我夢中で過ごし、沢山の患者様にも育てていただいた5年でした。
私の至らなさでご迷惑をおかけしたりお叱りを受け大いに反省した事もありましたし、口コミで事実とは違う事を書かれて落ち込む事も沢山ありました。
でもそんな中で、患者様の症状が目に見えて良くなるのを一緒に喜ぶ事ができたり、『ここに来て良かった』『先生に会えて良かった』など、暖かい言葉をかけていただいたりする事で、自分がここで仕事をしている意味を見出だせて、もっとご満足いただけるよう技術を上げていこうと日々の勉強のモチベーションにもなりました。いつも本当にありがとうございます
これからも、1人でも多くの方のお肌の悩みを解消し、『来て良かった』と思っていただけるクリニックを目指して、日々努力したいと思います。
ここまではインスタにも書いた内容ですが、実は書き足りなくて
ここからは、美容皮膚科について私の思いを書きたいと思います。長くて少し暑苦しい文章になりますので、ご興味のない方はこちらで読むのを止めていただけたらと思います
私が皮膚科医になった23年前は、今ほど美容皮膚科クリニックというのは存在しませんでした。
学生時代から美容に興味はあったのですが、大学病院では美容を学ぶ機会は全くなく、むしろ邪道だという雰囲気さえあったため、当時美容外科を開業していた形成外科の先生に相談をしました。
『美容皮膚科に興味があるのですが、どうやって勉強すれば良いでしょうか?』
その質問に対し、その先生から
『あなたは音楽
をやりますか?』と聞かれました。
美容の質問なのに音楽?と思いましたが
『ずっとピアノをやっていました。』と答えました。
それに対し
『ピアノは基礎ができていると、色々アレンジできるよね?』
『ジャズができる演奏者は、みんなクラッシックを極めている。だからジャズでアレンジできるんだよ。』
『それで言うと、皮膚科がクラッシックで、美容皮膚科はジャズです。皮膚科の基礎を極めれば、美容皮膚科が本質から出来るようになる。まずは皮膚科の基礎をしっかり勉強して、それから美容の勉強をするとあなたの実力が広がるよ。』と言われました。
私はその言葉に胸を打たれました
基礎が大事、それができていないのに美容を考えるなんて早い、本当にそうだな、と思いました。
そこから一般皮膚科を勉強していくうちに、様々な年齢の方や全身をみる事ができる皮膚科の奥の深さや幅広さに惹かれて、皮膚科の勉強が楽しくなり、しばらく美容の事は考えていませんでした。
私の所属していた大学や基幹病院は、皮膚科の中でも忙しい病院で、診療だけでなく病理組織の勉強や学会の準備などもあり、帰りが23時や週7連勤なども普通でした。
今の世の中の働き方からは反しているかもしれませんが、私はその頃の厳しさや大変さが今となっては自分の基礎になっていると思っています。(時代錯誤かもしれませんしそれがいいとは思いません
)
そして5年間の皮膚科研修や学会発表、論文執筆、皮膚科専門医試験を終えて、専門医を取った後に、今度は美容皮膚科の勉強を始めました。
その時に代官山の美容皮膚科クリニックにご縁をいただき、そちらにはニキビで有名な大学病院の皮膚科教授や准教授、形成外科専門医の先生、がいらっしゃり、流行りだけでなくしっかりエビデンスがある治療、患者様を第一優先に考える美容皮膚科治療、という大事な物を学ぶことができました。
そして、ボトックスやヒアルロン酸も今では恐れ多いような有名な先生に教えていただいたり、今思えば貴重な体験を沢山させていただけたと思います。
また今ほど美容のセミナーもなかったため、積極的に他のクリニックに勉強をしにいき、一般の皮膚科だけでなく美容皮膚科の経験をかなり積ませていただきました。
今では皮膚科医として23年、美容皮膚科を始めてから18年経ちます。
美容皮膚科もまた奥が深く、未だに新しい治療や手技などを勉強するのがとても楽しく、遣り甲斐があります
美容皮膚科が流行っているから皮膚科や内科のついでにやる、など、軽々しい気持ちではなく、私は皮膚科も美容皮膚科も同じくらい真剣に勉強してきました。
そして美容は好きだけれど、一般皮膚科も大事に思っています。お子さんの皮膚病も治したいですし、ご家族で通っていただけると嬉しいですし、ニキビなど保険治療で十分治るものには保険治療を提案したいです。
私が大切にしているのは、
皮膚科専門医としてしっかりした診断をする
ということと
患者様に必要ない事はおすすめしない
ということです
例えば、シミにレーザーをする事は、語弊があるかもしれませんが、誰でもできます。
大事なのは、レーザーをする事ではなく、これはレーザーが効くシミなのか、しても大丈夫なシミなのか、を事前に正確に診断できるか、なのです。
シミにも沢山種類があります。日光性色素斑、肝斑、炎症後色素沈着、ADM、、、そして一見シミに見えてもシミではなく悪性黒色腫、日光角化症、基底細胞癌など悪性の物も、、、。
そこをしっかり診断するには、皮膚科の経験が必要です。ただ見て簡単に分かるものではありません。
悪性の物は滅多にありませんが、その滅多を見逃してはいけないのです。
シミのレーザーひとつでも、その前には肝斑なのかADMなのか、正しい診断がなければ良くならないばかりか悪化する事もあります。
また、治療の回数コースを組まない、というのも私のポリシーです。
例えばトーニング5回コースなど、シミや肝斑はトーニングが効くかどうかは最初にわかりません。効かない場合は途中で別の治療にきりかえます。
コースを組んでいるからまずは5回消化してから次、などは、患者様のためを思っているとは思えないからです
毎回毎回、それがその方にとって適切な治療なのかを考えて、ご提案したいと思っています。
また、アトピーがあるというだけで美容や脱毛を断られた、というお話も良く聞きますが、アトピーの方でも状態を良くすればシミのレーザーも脱毛もボトックスも受けられます。
また皮膚病やニキビがあると、脱毛受けていいか先に皮膚科に聞いてきて、というクリニックもあって
、これらがまさに、基礎ができていないから対応できない、の典型だと思います。
皮膚科専門医としての正しい診断、20年勉強してきた皮膚科や美容皮膚科の経験、皮膚科や美容皮膚科が好きという思いが私の強みだと思います
自分のお肌は毎日目に入るため、1つシミがあるだけで憂鬱になることもあります。
たまに『もう年だからシミなんて取らなくていいかと思ったんだけど‥』と仰る方もいらっしゃいますが、思いきってシミを取った後に『やっぱりやって良かったわ。とっても嬉しい!』という時のお顔を拝見できるのが私もとても嬉しいですし、やってきて良かったと思う瞬間です
今後も、少しでもそういう喜んでいただける患者様を増やしたいですし、またスタッフにも今まで以上に感謝し還元していきたいと思っています
もちろんまだまだ至らない事も沢山あると思いますし、これらからも現状に奢ることなく日々努力していきたいと思います。
6年目からもまみ皮膚科をどうぞよろしくお願いいたします