(ネタバレしてます)




いやぁ…。



俳優櫻井翔スゴかった

櫻井翔の真骨頂!







笑うマトリョーシカ』第6話!




「しばらく 誰も入れないで」
最後にニコッと笑う清家。

鈴木の呼びかけに応じることなく 思い出を話し続ける清家。

一切瞬きすることなく 遠い目をして話し続ける清家。

光なく、いつの間にかその奥に引きずりこまれそうな深い闇を感じる目の清家。



怖い…。
怖過ぎた…。



全てが 過去のことだと、君とはここまでなんだと、そう言葉にすることなく暗に通告する清家の空恐ろしさ…。



あの、流したひとすじの涙には 「心」はあったのだろうか?
いや、一瞬でも複雑な想いはあった…と思いたい。







「俺がいないと何もできない」
そう思い続け、信じていた鈴木。

うっすらと清家に疑いの目を持ちながら それでも 執着から逃れられなかった鈴木。


利用して、支配しているつもりが、誰よりも清家に固執していた鈴木。


なのに 清家の奥に 自分ではなく浩子の存在を突きつけられて 打ちのめされる鈴木。





『生者必滅 会者定離』
「時に心を鬼にして 古いものと決別しなければならない」

その“時”が 今なのか…。

藤田さんをバッサリ切り、今また鈴木を切る清家。




人生の無常
…という一言で済ますには あまりにも残酷なほど、鈴木は清家一郎に執着し過ぎていた。


自業自得…だとも思う。
そもそも 清家を利用してやろうという気持ちから、清家のブレーンを気取り、全てを支配していた…つもりになっていただけ。


なのに、実質的解雇を坂本から告げられて 人目も憚らず涙を流す鈴木は あまりにも人間臭くて、あまりにも哀れで…。
泣けた。
あまりにも長く 清家に全てを捧げ過ぎていた人生だった…。


「清家が私を裏切るはずがない。」
信じたかったんだね。利用し 全てを操っているだけのつもりだったけど、ちゃんと 友達として見ていたんだね…。




ただ。
裏切る?
それは…果たして“裏切り”なのだろうか?……




そして。
浩子が全て裏で操っている…、のだとしても、本当に「全て」なの?

どこまでが浩子からの影響なのか?
どこからが清家一郎の意思なのか?




不可解なほどあっさりと物語から退場した(ように見える)あの人の存在は…?





それから。
清家の意味ありげな笑みに 浩子の影を。
清家の抱擁に 和田島の面影を。
ちゃんと感じさせるところがスゴい。


会ったことはないけれど、ずっと憧れ続けていた父を真横に見て、明らかに表情が変わった清家。
握手からの思いがけぬ抱擁に 表情が崩れて 本当に嬉しそうな清家。

もしかしたら何かを感じていたようにも思える和田島の表情も 本当によかった。






今一度。

鈴木俊哉 vs 清家一郎
玉山鉄二 × 櫻井翔

二人の、呼吸を忘れるほどの芝居に、
ただただ呆然と観入っていた。


いやぁ…。スゴいわ。
圧巻の演技だった。



話は…それだけだよ…
ぞわぁ…。





今回は 鈴木に焦点が当たり、息もつかせぬ展開ながら、現在と過去との行き来がこれまで以上に観やすく、物語により没頭できた。
今さらだが、道上のバックボーンは程ほどの方が観やすいのかもしれない。
もちろん、全く無くていいとは思わないけどね。