近寄りがたいキーパーソンの話


学生時代の友達関係はある程度自分と

気が合うなど好きな人と過ごすことができる。

しかしながらビジネスの世界では好きな相手

だけ付き合っておくわけにはいかないことが

多々ある。


営業担当だったときの話。

毎月1回、機器の利用状況確認や要望を

聞くために各顧客を訪問していた。

だが、ある顧客の訪問は気が進まなかった。


そこの社長は見た目に強面で

とても話しかけられる雰囲気ではなかった。

そのため毎月の訪問時にもほとんど会話を

しなかった。


担当してからしばらく経っていつものように

1ヶ月に一回の訪問したときの話。

社長がパソコンに向かってうなっている。

遠目にしばらく見ていると上手くプリンター

出力ができずに困っている様子だった。


意を決して話しかけた。

「どうかされましたか?」

「あんたか。印刷が上手くできんさんぐらす」

「ちょっと見させて下さい」

「なんだ、分かんのか?」

「…やってみます」


設定画面を開いていろいろ試した。

「この印刷でどうですか?」と紙を見せた。

「お〜、これが出したかったんだ⤴

    急いでたから、助かった。ありがとう」

こんな言葉を頂いた。ビックリした。


これ以降社長との関係は良くなり、

訪問する社長から話しかけてくれるように

なり、新しい機器も導入してもらえた。


この時感じたのは、自分が近寄らないと

向こうから来ることはないということ。

自分から近寄れば何かを打開することが

できるということ。


同じような状況にある営業の方は

思い切って自ら近寄ってみて下さい。