顔面いっぱいに柿ピーを貼り付け

自撮り。


あの子が小5の時、

私が使わなくなった携帯電話を

カメラとして使っていました。


その写真の中に

私がお酒のつまみにしていた柿ピーを

こっそり持ち出し、


顔面いっぱいに柿ピーを貼り付け

自撮りしてるあの子がありました。



小さな集合体が嫌いな私は

その写真を見つけた時、

「ギャァっ!!」と叫び携帯を放り投げました。



学校から帰ったあの子に写真の話をしたら

多分私に見つけて欲しかったのでしょう。


とうとう見つけたかって顔して、

そして 予想通りの私の行動に

お腹抱えて笑っていました。



静かで儚なげなあの子でしたが、

とってもひょうきんな部分も

持ち合わせていました。



あの子、高校では部活のメンバー数人とだけ

仲良くしていたようで、


そのお友達とはその事があって

初めて私は皆んなと顔を合わせました。


あれからお盆とあの子の命日に合わせ

必ずそのメンバーの子達が来てくれます。


家でお友達の話を全くしない子だったので、

皆んなから色々教えて貰いました。


とにかく激しく人見知りするので、

仲良くなるまで時間を要したこと。

そして、

誰か一人でも知らない子が入ると

全く喋らなくなる面倒くさい奴だったって笑



あの子150センチあるかな…って位小さくて、

お友達は皆んな160センチ越え。


〝誰よりも小さかったクセに大きかった〟と


そして


〝私達はもっと仲良くしたいって思ってたけど、

 Kは壁を作ってた。それはずっと感じてた〟と



それでも皆んなあなたを見放す事なく、

一緒にいてくれたんだ…

有難う、有難うって

お母さん本当に思ったよ。



あの子が顔をクシャクシャにして笑う写真を見て、


「えー、これK?こんな顔する事もあったんや…」

って皆んな驚いてた。



高校の皆んなが知ってるのは、

クールで強く、そして儚げなあの子。



Kちゃん、


あなたが皆なに

柿ピー顔に貼り付ける

そんなひょうきんな姿見せれるようになるには

3年間じゃ短か過ぎたね。


だけどね、

皆んなはあなたを凄く理解してくれてた。


だからこうなった時も

みんな驚かなかったし、静かに受け止めてくれた。



そして今でも

Kという事を守ってくれてるよ。



春にはみんな大学を出て社会人。


高校生だった時がどんどん遠くなってくね。


なのに

今でもこうして来てくれるお友達に

お母さん今は有難うでいっぱいだよ。



これから社会に出ていくお友達を

今度はあなたが

空からちゃんと守ってあげるんだよ。



皆んながちゃんと自分でいられるように、

今度はあなたが守ってあげるんだよ。





また会える日を楽しみに…     みんなの想いは一つ