うつのための病院にはいつも母がついてきている。家族には摂食であることを言っていない。言いたくない。言うつもりもない。

彼にそれを言わないと治らんがや、って言われた。

母がいる以上言えない。


彼は摂食が最終的に命に関わることは知っていた。 
今私は全然痩せているわけじゃない。
が、彼にこれ以上痩せて命に関わったらどうするだ、お前が死んだら俺はどうしたらいいんだ、そう言った。

彼は彼なりに不安だったろうし、私がうつと摂食持ちであることで傷つけまいと、厳しいことや言いたいことを我慢していたんだと思う。

申し訳なくて、こんな私なんかで本当に心が痛かった。

彼は、親に言いたくないんなら言わなくていいと言ってくれた。

一緒に俺がついて行くと。
ずっと泣いていたが、それを言われた時は申し訳ない気持ちもあったが正直嬉しくて泣いた。

本当なら泣き付いて一緒に助けてと言いたかった。

病院は平日。彼と行くには彼は仕事を休まなければならない。

彼がいないと仕事が回らないのを知っているがために仕事が気になって気になって仕方なかった。

だから一緒に病院に行くと言われた時は素直に喜べなかった。1人で行くと言った。

彼は自分も私にどうしてあげたらいいのか、何を言って何を言っちゃいけないのかわからないから先生に聞きたいと言ってくれた。

この言葉に甘えてもいいのだろうか。

仕事のことがどうしても気になり、私なんかのために仕事休んで一緒についてきてもらっていいのかな。

何時間も泣き続けた。

私じゃなかったら彼はもっと幸せな日々を送れていたんじゃないかと思うと、どうしようもなく自分が嫌になる。

彼はまぎれもなく、私にとって必要な大事な、ううん、そんなありふれた言葉やありがとうという言葉じゃ申し訳ないくらい、日本語にないような、そんな感情でいっぱいだ。