以前、シューキーパーは本当に要るのかという問題について書いたことがあります。

 

シューキーパー要るか要らないか問題①

シューキーパー要るか要らないか問題②

シューキーパー要るか要らないか問題③

 

 この問題について、最近思ったことを書き留めておこうと思います。

 

 巷にあふれるシューキーパー、その効能については当然ながら販売サイドからアレコレとポジティブな主張があるわけですが、靴好きの諸先輩方の中にはこのセールストークに大いに懐疑的な方々がいらっしゃいます。

 

 そして、中にはシューキーパーは不要と断言される方もいらっしゃいます。

 

 この件について私が以前考えていたことをざっくりまとめると、次のような感じです。

・シューキーパーに除湿効果消臭効果は期待しない

・でも、型崩れ(つま先の反り上がり)防止効果はあるかもしれない

・靴によってはシューキーパーなしでも型崩れしないかもしれない

・どんな靴ならシューキーパーなしで型崩れしないかは不明

 

 実際に型崩れした革靴が存在しているわけですから、どんな靴も型崩れなんかしないなんてことはないと思うわけですが、残念ながら私には今も形崩れする/しないを決定づける要因はハッキリとはわかりません。

 

 この点について、とあるシューキーパー不要派の方が、ご自身のブログ記事か何かの中で、適正サイズの革靴ならシューキーパーなしでも型崩れしないという説を主張しておられました。

 

 ここでいう適正サイズというのは、ややタイトなフィッテイングのことで、要するに足に対して大きすぎる靴を履いていると型崩れするということのようです。

 

 この説の確からしさを実証しようとしたら、同じブランドの同じモデルの革靴で、サイズの異なるものを2足用意して、両方ともシューキーパーを使わずに同じ頻度で履き込んでいって、型崩れの度合いを比較する、という実験を行うことが考えられます。

 

 残念ながらそういった実験をしたという記録はこれまでのところ発見できていませんが、タイトフィットな靴の方が型崩れしにくいというのは、なんとなーくあり得る話のような気もします。

 

 例えば、型崩れ(つま先の反り返り)や履きジワの深刻化のメカニズムが以下のようなものだとしたら、一応、整合的な説明になり得ると思います。

 

・サイズが大きすぎる靴を履いていると、蹴り出し時に靴の「返り」が大きくなり、ヴァンプ部に深いシワが入る。

・ところで、足は1日にコップ1杯程度の汗をかくので、脱いだ直後の革靴は多くの水分を含んでいる。

・革靴を脱いだ後にシューキーパーを入れないでいると、「返り」のクセがついたまま水分が抜け、その形で革が硬化する。

以上の過程が繰り返されることにより、つま先はどんどん反り返っていって型崩れとなる。

 

 この考え方が正しいとすると、履いているときの「返り」が小さい方がシューキーパーなしでも型崩れしにくいわけで、そうだとすると次のようなことも言えそうです。

 

〇ロングノーズな靴よりショートノーズな靴の方が型崩れしにくい(?)

〇マッケイ製法よりもグッドイヤーウェルテッド製法の方が型崩れしにくい(?)

〇ダブルソールやトリプルソールの靴は型崩れしにくい(?)

〇履き始めから底をハーフラバーで補強すると型崩れしにくくなる(?)

 

 …はてさて、本当のところはどうなのでしょう。

 

 どなたかこの謎をスッキリと解き明かせた方がいらっしゃれば、是非とも教えを乞いたいところです。

 

 

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