だんだんと春めいてきましたね。日中は20℃近くまで気温が上がる日もちらほら。

 

 冬の間はここに書いたマッキントッシュフィロソフィーのチェスターコートを着る私ですが、そろそろもうちょっと薄手のコートが欲しいところ。

 

 数年来、そういうときには黒い腰丈のコートを使っていたのですが、昨年の秋にそいつとはお別れしました。気づいたら裏地が破れていまして、もうこれは処分して新しいのを購入しようと。

 

 冬に着るのがチェスターコートですから、ちょっと違う仕様にしたいと考え、バルマカーンコートにすることにしました。ステンカラーコート、とも呼ばれるそうですがこちらは和製英語らしいですね。トレンチコートも候補になり得るとは思うのですが、なんていうかトレンチコートって今の自分にはカッコ良すぎな気がして、もうちょっと齢を重ねて貫禄がついてからトライしようと思いまして。

 

 いまさらながら初心者向けにコート選びのイロハを解説した記事を読み漁ってみますと、多くの方がとにかくバーバリーかアクアスキュータムを買っておけば間違いないと仰っていました。

 

 長らくファッション音痴を自任してきたこの私でも、バーバリーはさすがに知っています。あの特徴的なチェックの高級ブランドですよね。はいはい。いやあ…私なんかが着て良いものだろうか…。コートの裏地からあのチェックが覗くと「いかにも感」がありそうで気が引ける…。

 

 というわけで辿り着いたのがこちら。

 アクアスキュータムのバルマカーンコートです。

 

 なんだか、理由がアクアスキュータムに対して失礼かもしれませんが、結果として選んだことに免じて赦していただきたい。

 

 元々持っていた薄手の腰丈コートは黒だったわけですが、今回はベージュにしてみました。なんか、春や秋に使う物らしいかなと。

 

 タグを見ると、MADE IN CANADAと書いてありますね。

 アクアスキュータムはバーバリーと同じく英国のブランドですが、カナダで製造されたものもあるようですね。

 

 私が購入したのは新品ではなく、ネットオークションで売られていた古着です。古着といっても、コンディションはとても良いとのことでしたし、実際、シミや破れ・ほつれは全く見当たらなかったです。

 

 しかし、またもややっちまいました…。デカいのです。ネットでサイズ感が確認できないがゆえの失敗を、革靴で何度もやらかしたはずなのに。まったく、学ばない男です。

 

 私と同じくらいの身長・体重の人にとって「ちょうど良い」サイズだという説明だったので信じてみたのですが、改めて考えてみると、「ちょうど良い」とはどういう状態なのか書いてありませんでした。

 

 私がこのコートを羽織ると、裾がふくらはぎのあたりまで達します。ロ~ング!!

 

 袖は、腕をだらんと垂らしたときに手の甲にかかるあたり。

 

 うん…着られないわけじゃあないけど、思ってたのとは違う…。

 

 で、ぴっちりボタンを留めて鏡の前に立った自分を見たときに思ったのです。あれ、なんか見たことあるぞ…この、見事なまでに完全に「おじさん」を体現したいでたち…。

 

 そうだ、波平さんだ!磯野波平さん(54)が着ていた感じが、すごくする!!

 

 ネットで検索してみると、実際には波平さんがこういうコートを羽織っていた絵は見つけられなかったのですが。トレンチコートと同様、いやむしろこちらの方が、今の自分には早すぎたのだろうか…あるいは、サイズが合っていないせいで老けて見えてしまうのかな?うーむ。

 

 まあでも、元々抱いていたイメージと違うとはいえ、縁あって私の手元まで来てくれたヤツなのだし。意外と使い始めてみたら、このロング丈がイイ具合に思えてくるかもしれないし。

 

 というわけで、日中そこそこ暖かくなる日なんかには、このコートを使い始めています。

 

 いざとなれば裾を詰める等の対処も考えられますが、せっかくなのでしばらくはこのまま使おうと思います。