現在、革底の靴であるRAYMARのEthanを、試しに補強せずに使っているところではありますが、例えばここに書いたユニオンインペリアルのU1983なんかは、革底をちゃんと補強をして使っています。そういえば、ガルジョンマーのLH04の革底の補強の話を書いたこともありました。

 

 靴好きの諸兄の間で永遠に議論され続けていくであろうテーマ(?)、ハーフラバー貼るか貼らないか問題、ないしはハーフラバーいつ貼るか問題について、U1983やLH04は、「貼る。最初から貼る。」というスタンスで臨んでいるわけです。

 

 ちゃんと補強、というとハーフラバーに加えてつま先にスチールをつけた状態を思い浮かべられるかも知れませんが、スチールはつけていません。

 

 別の靴でスチールを試したこともあるのですが、アスファルトとかの硬いところを歩く場合に、たまに足が地面を離れる瞬間につま先がガリッと擦れる感覚がどうにも好きになれず、今は手持ちの靴にはどれもスチールはつけていません。

 

 ちなみにハーフラバーだけだと、近所の靴修理屋さんで3000円くらいでつけてもらえます。

 

 ただ、いきなりハーフラバーだけで使用していると、やはりハーフラバーの先端のつま先部分が一番先に傷んできます。こんな具合に。

 写真はU1983で、上が右足、下が左足です。やっぱりEthanと同じように、つま先の外側が傷んでいますねー。

 

 ここでハーフラバーを総とっかえしていたら、ちょっとコスパが悪いですよね。そこで、ハーフラバーの先端だけ除去して、別のゴムで補強してもらいました。こんな具合に。

 

 このつま先のゴムは近所の靴修理屋さんだと2000円くらいでつけてもらえます。

 

 この後、またつま先だけ消耗すればつま先ゴムだけ交換、ハーフラバーが消耗すれば丸ごと交換、…という具合にやっていくつもりです。

 

 さてこの補強戦略、ハーフラバーなしでつま先ゴムをつけるのに比べますと、元々の革底をほとんど削ることなく履いていけるところが良いなと思っています。

 

 靴が新品の状態からつま先のゴムだけつけようとすると、地面に接する面の段差をなくすために、革底のつま先部分を削ってゴムがはまる部分をつくらないといけません。そうではなくてオリジナルの部材がなるべく無傷で残せるというのは、単純に気分が良い。

 

 それに、いつか何かのきっかけで「やっぱり、ラバーなしの革底に戻して履こうかな…」という気になるかも知れません。そんなとき、オリジナルのアウトソールほぼそのままの状態で履き始められるのは、悪くないなと。

 

 ほぼ無傷、といってもゴムを接着するためにある程度は革の表面をやすって荒らしてあるはずですが、つま先にスチールやラバーを埋め込むため削る段差に比べれば微々たるものでしょう。

 

 逆にこの戦略のデメリットは、ハーフラバーで底を覆ってしまうので、いわゆる革底の履き心地を体感できないことですね。ただ、うちの職場は床にカーペットが敷き詰めてあって、カツンコツンと革底が鳴るような環境ではないので、ややそういう違いを感じにくいです。

 

 ハーフラバーをつけると蒸れる説を唱える方もいらっしゃるようですが、私はハーフラバーをつけるかどうかで蒸れ具合が変わったと体感したことはありません。なので、そこは全く気にしていません。