【連載2回目 音楽は殺されるべきか?】小室哲哉のCDが1枚売れた時の印税はいくら? | まめストリート・ジャーナル 〜無料で情報が買える唯一の新聞〜

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連載2回目。今回はCDの話です。皆さん、よく印税という言葉を聞くと思います。「秋元康は稼いでいる」というのは当然の結果ですが、じゃあ実際問題としてCD1枚売れた時の印税とは幾らなのか?今回は日本を代表する音楽家である「小室哲哉さん」を例に解説してみます。

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●CD1枚売れた時の小室さんの取り分。

分かりやすいように、CDの価格は1枚1000円と仮定して話します。勿論、アルバムの印税は少し違うのですが、あくまで参考程度にご覧ください。

まず、JASRACという音楽の著作権を管理している団体に売り上げの6%が徴収されます。
1,000円の6%=60円
そこから、JASRACは手数料として6%を徴収します。
60円の6%=3.6円
CDを販売する小売店(CDショップ)の取り分が25%~30%です。ここでは30%と仮定しましょう。
1,000円の30%=300円
例えば、CDショップで小室さんのCDが100枚売れた場合のお店の取り分は3万円です。アーティストの印税に比べれば高すぎるだろ!という批判もあるみたいですが、100枚売れてもそんなものです。

次に、アーティストに支払われる印税は1%です。これは演奏したりバンドやグループに所属している人に対して支払われます。
1,000円の1%=10円
JASRAC が徴収した印税の6%を作詞作曲で均等に分割されるそうです。例えば、小室さんのように作詞も作曲も行っている場合は、印税は1人で独占で きますが、作詞は書いたけど作曲はしてないという場合は、半分だけ支払われます。その前に全ての印税が作詞作曲した人に入るわけではなく、レーベルとは別に音楽事務所が半分の30円をもっていくそうです。だから、60円の半分の30円を分割します。
1,000円の6%=60円÷2=30円

作詞50%=15円
作曲50%=15円

売り上げのうち12~15%が原盤印税として支払われます。これはレコーディングなどの費用を負担した人に払われる印税で、海外の場合はアーティスト個人が持っている場合が多いそうですが、日本の場合はレーベルや音楽事務所が持っているそうです。
1,000円の15%=150円
そして、そこから宣伝費や制作費、ジャケットの撮影費用、PVの撮影費用などを払って、大体30%がレーベルの取り分となるそうです。でも宣伝費などを考えると、100万枚くらい売れないと利益は出ないそうです。

●DEPARTURESが230万枚売れた時の小室さんの印税。

JASRACの手数料=6%の6%=3.6円×230万枚=828万円
CDショップの取り分30%=6億9000万円
アーティスト印税1%=2300万円
印税6%=1億3800万円
小室さんの取り分=作詞作曲印税30円=6900万円
原盤印税15%=3億4500万円
レーベル取り分30%=6億9000万円


アルバムを含めれば90年代に100億円近い印税が入ったとも聞きますが、シングルが爆発的に売れても小室さんの手元には7000万円くらいしか入って来ない。確かに、本作を含むアルバムは史上初の400万枚越えを達成したわけですが、(価格が3倍くらいなので、価格3倍×400万枚なので8億円くらいですか、、。)今のように10万枚でヒットの世界だと本当に音楽で食べて行く事が難しいのかもしれません。この話は定額配信にも続きます。

次回、「
小室哲哉と90年代~CDバブルの時代。」は明日、夜9時頃更新予定です。

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連載1回 音楽業界ってヤバいの?
連載2回 印税の仕組みについて知ろう。

(以下、予定)
連載3回 小室哲哉と90年代~CDバブルの時代。
連載4回 iPodによって音楽はデータ化の時代へ。
連載5回 定額配信の元祖?ナップスターとアメリカ。
連載6回 売れない音楽とMステの名曲ランキング。
連載7回 定額配信の未来。
最終回 音楽の未来について語ろう。