『踏切』【3部作-3】 | "新・MasH-R∞M" 毎日0時更新! 闘病歴15年を経て得たものとは。

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精神疾患を克復したダンサーのキノコな日常。健康とは?魂と心と体で考えていきます!長年の闘病に悩んでいる方に「居場所」をご提供しています。わたしと一緒に「病気の終わり」に向かいませんか?

踏切で信号が変わって列車が止まった
あぁたまには止まるのもいいもんだな


ずっと流れるだけだった景色が
今この間だけはじっくり見れる


誰も通らない踏切で列車は律儀に
信号が変わるのを待ちぼうけてる





突然の車内アナウンスが入った
どこかの列車で急病人が出たと


気の毒だなぁと思いながらも
そろそろ発車して欲しかった


随分とこの踏切で止まっている
もう此所の景色にも見飽きてた





聞き流してたアナウンスをちゃんと聞く
するとどうやら急病人はこの車両らしい


辺りを見渡してもそれらしき人は無い
1つだけ考えられる可能性はあるけど


それを認めたくはなかったから否定した
その可能性とは私が病気であるという事





線路はずっと先まで続いているのに
私はこの踏切でずっと待ちぼうけて


次から次へと駅を通過してた事が
もはや懐かしく思えてしまう位に


時速0kmでここに佇んでいる事態
こんなことは想定外の急停車だった





私は気付いたというより知っていた
この列車も線路も踏切も私の人生だ


そして病気になってる私は車掌だ
この列車が終着駅に着くまでの間


自分という列車を最後まで乗りこなす
それはこの人生にあたえられた使命だ





駅でもないこの線路の途中の踏切で
凄く中途半端な場所ではあるけれど


自分をメンテナンスしよう
ゆっくりでいい待って貰う


状況と向き合って逃げ出さずに
次の出発進行を準備していこう


(過去ログ・2020.5.31より)