管理栄養士国家試験と研究と私 -96ページ目

管理栄養士国家試験と研究と私

管理栄養士国家試験の合格に向けて、過去問解説をしたりします。研究や学会、食品や栄養のお話もします。

12月14日。

無事、今年最後の国家試験対策講座が終了しましたかお


思えば・・・


働く栄養士さんこそが管理栄養士に合格するべきであり、そのために、何とか、時間がなくても働きながらでも合格して頂きたいビックリマーク


と、3年前にこの講座を開設しました。


働く栄養士さんは既に実力が備わっているんです。

あとは、管理栄養士という資格だけ。


焦らず急げ~~っえっ

の精神で、合格目指してくださいね。


さて、本番までのセミナーはあと3~4回を予定しております。

現在、決まっているのは・・・


1月25日(土)本番まであと60日!とりこぼしはないですか?(満席

2月8日(土)タイトル未定(満席

2月22日(土)タイトル未定(募集開始前)


です。


毎日少しずつでも良いので、国家試験に触れてください。

1問解くだけでもいいんですかお


とにもかくにも・・・

花から始まる花はない

ってことですニコニコ


おはようございますひらめき電球
先週の土曜日は、今年最後のセミナーでした
セミナーに参加されたみなさま。お疲れさまでしたニコニコ

では、今年も残すところあと3回となりました、毎週恒例の過去問解説です。
早速解いてみましょう!

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成人のネフローゼ症候群に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)糸球体毛細血管のたんぱく質の透過性は、亢進している。
(2)血漿膠質浸透圧は、上昇している。
(3)浮腫に対しては、水分摂取量を80mL/kg 標準体重/日にする。
(4)たんぱく質摂取量は、1.5g/kg 標準体重/日にする。
(5)エネルギー摂取量は、20~25kcal/kg 標準体重/日にする。
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正解は・・・(1) です。


ネフローゼ症候群に関する問題です。

ネフローゼ症候群は、腎臓がちょっと悪くなり始めたころですね。
ネフローゼ症候群では、糸球体の網目がダバダバになって、
正常なら濾過されないはずのアルブミンが漏れだしてしまいます

糸球体の網目修復しようと頑張っても修復はできないので、
その後詰まってしまいます。そうすると、腎不全です。
腎不全は、糸球体で血液を濾過する機能がほとんどなくなってしまっている状態です。

これをふまえて、問題の解説をしていきますね。

◯(1) ネフローゼ症候群では、糸球体毛細血管のたんぱく質の透過性が亢進しています。
ネフローゼ症候群は、糸球体の網目がダバダバになることで正常な場合には通過しないはずのアルブミン(たんぱく質)が糸球体の網目を通過してしまうので、血液中のアルブミンが低下してしまいます。

×(2) (1)の解説に付け加えるかたちになります。
ネフローゼ症候群では、糸球体毛細血管のたんぱく質の透過性が亢進しているので、血液中のアルブミンが低下しています。

アルブミンは、血漿膠質浸透圧を保つ
(アルブミンが血液中の浸透圧を保つということ)役割を持っています。

したがって、ネフローゼ症候群では、血漿膠質浸透圧が低下します。

血漿膠質浸透圧が低下すると、血液中のアルブミンが少なくなったのを補おうと、「浸透圧を元に戻さなきゃ!戻さなきゃ!」と血液中の水が血管外に出ていくので、浮腫がおきます。

×(3) 浮腫の人が、
「水分を80mL/kg 標準体重/日とる」とはどんな感覚でしょうか?
例えば、体重が60kgの人なら、80×60=4800mLの水をとりましょう!ということです。
ふつうの人でも多すぎですよね?
浮腫の人に「5リットルのお水を飲んで下さいねニコニコ」なんて言ったら大変なことになりますよね。

×(4) 
たんぱく質摂取量「1.5g/kg 標準体重/日」は多すぎです

たんぱく質を食べると、代謝の過程でアンモニアが生じます

アンモニアは身体にとって毒なので、尿素にかえられます(尿素回路:主に肝臓、一部腎臓で行われる)。

一応無毒?な尿素ですが、
身体に沢山あるのはあまり都合がよくないので、

普段は腎臓でろ過された後、尿中に排泄されています。

ネフローゼ症候群では腎臓がダメになりかけているので、
これ以上悪くならないように、腎臓の負担を減らしてあげる必要があります。

たんぱく質を多く食べると尿素が沢山できてしまうので、一生懸命尿素を排泄しようと、腎臓に負担がかかってしまいます。

だから、腎臓が悪くなったらたんぱく質を制限する必要があるんです。

腎臓が悪くなったら、

ネフローゼなら、0.8g/kg 標準体重/日
腎不全なら、0.6g/kg 標準体重/日

に制限します。

ちなみに、通常のたんぱく質量は、
1.0~1.2g/kg 標準体重/日
です

たんぱく質摂取量「1.5g/kg 標準体重/日」だと多すぎることがわかりますね。

×() 
エネルギー摂取量は、20~25kcal/kg 標準体重/日では少ないということに気付けば、×だとわかりますね。

(4)の解説に付け加えます。

腎臓にこれ以上負担がかからないように、腎臓が悪くなったらたんぱく質を制限します。
たんぱく質を制限すると、全体の摂取エネルギーが減ってしまいますよね。
そうすると、結局、その不足分を補うために、筋肉(たんぱく質)が分解されてしまうので、結局たんぱく質代謝過程でアンモニアが生じて・・・・・
という悪循環に陥ってしまいます。

それを防ぐために、エネルギーは充分にとる必要があります。

腎臓病では、
エネルギーは30~35kcal/kg 標準体重/日です

ちなみに、通常のエネルギーも30~35kcal/kg 標準体重/日です。


理由がわかると問題を解いていて怖いものはありません!(たぶん)

理解に時間がかかるところではありますが、
腎臓病は毎年必ず出題されるので、管理栄養士国家試験合格のために今日理解してしまいましょうね音譜