管理栄養士国家試験過去問解説18 | 管理栄養士国家試験と研究と私

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管理栄養士国家試験の合格に向けて、過去問解説をしたりします。研究や学会、食品や栄養のお話もします。


おはようございますニコニコ
みなさんお盆休みでしょうか?
お盆でもお仕事でしょうか?

お盆休みも、
管理栄養士国家試験過去問解説は通常通り実施致します音譜


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コレステロールに関する記述である。正しいのはどれか

(1) コレステロールは、甲状腺ホルモンの前駆物質である。

(2) 血液中のコレステロールのうち、エステル型は30%以下である。
(3) コレステロール合成の律速酵素は、コレステロール-7α-ヒドロキシラーゼである。
(4) 小腸に分泌される胆汁酸の再吸収率は50%以下である。
(5) コレステロールは、胆汁酸合成の原材料である。

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コレステロールにただただ悪いイメージ持っていませんか?
コレステロールってとても大事なんですよひらめき電球


正解は・・・(5) です。


×(1)コレステロールは、ステロイドホルモンの材料です
ちなみに、甲状腺ホルモンの材料は、チロシンやヨウ素です。
合わせて覚えておきましょうニコニコ
 



×(2)血液中のコレステロールは、ほとんど(70)がエステル型です。
コレステロールには、
遊離型コレステロール(コレステロール単独)と、
脂肪酸がくっついたエステル型

があります。

遊離型のコレステロールは、細胞膜にくっついていて、膜の安定化に役立っています。

エステル型のコレステロールは
「私、健康診断でコレステロール(正確にはコレステロールエステル)が高かったの~むっ
というやつです。
健康診断で採血した血液でコレステロールの検査してますよね。

さあ、健康診断でコレステロールが高かった方!
「私、血中のコレステロールエステルが高いんです」
とぶつぶつ言ってみましょう。  

…もう忘れませんねシラー


×(3) コレステロール合成の律速酵素は、HMG-CoA還元酵素(HMG-CoAレダクターゼです。

コレステロール分解(異化)の律速酵素コレステロール-7α-水酸化酵素コレステロール-7α-ヒドロキシラーゼです。

ちなみに、コレステロールは、アセチル-CoAから作られますよ。
ちなみにちなみに、コレステロールからは、胆汁酸も作られます


では、覚えるポイントをまとめますひらめき電球

アセチル-CoA
 ↓
HMG-CoA還元酵素…コレステロール合成の律速酵素
 ↓
コレステロール
 ↓コレステロール-7α-水酸化酵素…コレステロール異化の律速酵素
 ↓
胆汁酸


×(4) 小腸に分泌される胆汁酸の再吸収率は、95~98です。
つまり、ほぼ再吸収されるんです!!

もう少し正確には、胆汁酸は、回腸末端で95~98%再吸収されます。
ちなみに、再吸収された胆汁酸は門脈を通過して肝臓に戻ります(腸管循環)


ちなみにちなみに、小腸は十二指腸、空腸、回腸の3つをさしますよ!


◯(5) (3)で解説した通りですべーっだ!
コレステロールから胆汁酸が作られるので、コレステロールは胆汁酸合成の材料になるといえますね。



コレステロールの働き、今日出てきたものは全て頭に入っていましたか?
今日出てきたものは、国家試験を受ける人なら絶対に覚えなくてはいけない部分ですひらめき電球

何を覚えたら良いのか解らない方は、
まずはこのブログの過去問解説に目を通してみてくださいひらめき電球
いらない知識は載せていませんべーっだ!
なので、安心して覚えて大丈夫ですドンッ



では、また来週