管理栄養士国家試験過去問解説12 | 管理栄養士国家試験と研究と私

管理栄養士国家試験と研究と私

管理栄養士国家試験の合格に向けて、過去問解説をしたりします。研究や学会、食品や栄養のお話もします。


おはようございます
ニコニコ


この問題みたことある~得意げ
これ昨日やったんだけどむっ

これが一番危ない

なので、みなさん覚えたつもりにならずに、
まずは基本的な暗記部分で覚え忘れがないか、
確認してみましょうひらめき電球


********************
消化管ホルモンに関する記述である。正しいのはどれか。

(1)セクレチンは、胃酸分泌を促進する。
(2)ソマトスタチンは、胆のう収縮を促進する。
(3)コレシストキニンは、膵酵素の分泌を促進する。
4)ガストリンは、空腸のS細胞から分泌される。
5インクレチンは、インスリン分泌を抑制する。
********************


×(1)セクレチンは、胃酸の分泌を抑制します。
ちなみに、セクレチンは十二指腸のS細胞から分泌されます。

胃での消化をおえて、食べ物が十二指腸に落ちてきている段階で胃酸の分泌を促進していたら、いつまでたっても胃は休めなくなってしまいますよね?
したがって、セクレチンは胃酸の分泌を抑制します。


セクレチンの働きをもう少し。

食べ物が十二指腸に落ちてきたよ~(胃酸(酸性)も一緒に)
このままだと十二指腸が酸性になっちゃうから、中和しないと!なります。

そうすると、セクレチンが十二指腸のS細胞から分泌されて、膵臓から重炭酸イオン((HCO3-)アルカリ性)が出ます

セクレチンの働きによって重炭酸イオンが十二指腸に分泌されて、胃酸を中和してくれるんです。
もし、セクレチンがきちんと働かなかった場合、胃酸が中和されずに十二指腸が傷つけられてしまい、十二指腸潰瘍になってしまいます。



×(2)ソマトスタチンは、胆のうの収縮を抑制します。
 ソマトスタチンはいろいろなホルモンの分泌を抑えるホルモンです。
何を抑制するのか?を今の時期に全て覚える必要はないと思います。

 

(3) コレシストキニンは、膵酵素の分泌を促進します。


コレシストキニンの働きは2つ。
①胆のう収縮(胆汁酸を分泌させる)
②膵酵素(リパーゼ)の分泌


覚えるのが苦手!という方は、
まずは「コレシストキニン=胆のう収縮」1つだけでも覚えてみてください!

 

×(4)ガストリンは、胃のG細胞から分泌されます
胃のG細胞からガストリンが分泌されると、胃酸の分泌が促進されるということ合わせて覚えておきましょう。
ちなみに、S細胞(十二指腸に存在)からは、セクレチンが分泌されます。


×(5)インクレチンは、インスリン分泌を促進させます。
糖尿病の薬として用いられていますよ。



消化管ホルモンは絶対に覚えなければならないところです。
①ホルモンの名前、
②どこから分泌されるか?
③どんな働きがあるのか?
整理して覚えてみてくださいねひらめき電球