管理栄養士国家試験過去問解説7 | 管理栄養士国家試験と研究と私

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管理栄養士国家試験の合格に向けて、過去問解説をしたりします。研究や学会、食品や栄養のお話もします。


おはようございます。
5月も今週でおしまいですね。

今日は先週のつづき。糖質の栄養に関する問題です爆弾


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糖質の栄養に関する記述である。◯か×か?

1) アミノ酸からのグルコース産生は、コリ(Cori)回路による。
2) 乳酸からのグルコース産生は、グルコース-アラニン回路による。
3) 筋肉中のグリコーゲンは、グルコースに分解され血液中に放出される。

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今日は、正解の前に問題文中の
「コリ回路」と「グルコース-アラニン回路」についてお話をしてしまいます。



管理栄養士国家試験で毎年出題される糖新生。

糖新生といえば、
「コリ回路」と「グルコース-アラニン回路」の2つです。

ポイントは、
①糖新生は主に肝臓、一部腎臓で行われる
②アミノ酸や乳酸からグルコースを作る
(※グリコーゲンからグルコースを作ることは糖新生とは言いません!

この糖新生には、
①筋肉で生じた乳酸を肝臓に運んでグルコースを作り、筋肉に戻す=コリ回路
筋肉で生じたアラニン(アミノ酸)を肝臓に運んでグルコースを作り、筋肉に戻す=グルコース-アラニン回路

の2つがあります。
筋肉で生じた◯◯を肝臓に運んで~と書きましたが、
糖新生は主に肝臓で行われるので、肝臓と書きました。
腎臓でも糖新生は行われるので、注意してくださいね。


ここまで説明したところで、問題に戻ります。




×(1)アミノ酸からのグルコース産生は、グルコース-アラニン回路でしたね。
したがって、×です。

×(2)乳酸からのグルコース産生は、コリ回路です。

×(3)筋肉中のグリコーゲンはグルコースに分解されません。(血糖の維持はできない)
一方で、肝臓のグリコーゲンは、グルコースに分解されて、血糖の維持をすることができます。

この理由説明します。

グリコーゲンを分解してグルコースを産生するときには、
グルコース6リン酸からグルコースに変換する必要があります。
このグルコース6リン酸からグルコースに変換されるときに必要な酵素が「グルコース6ホスファターゼ」です。
肝臓にはグルコース6ホスファターゼがあって、
筋肉にはグルコース6ホスファターゼがないので、
肝臓のグリコーゲンはグルコースにまで分解できて(血糖の維持ができる)、
筋肉のグリコーゲンはグルコースにまで分解できない(血糖の維持はできない)んです。


管理栄養士なら絶対に避けては通れない?!
糖質の栄養、特に糖新生についてのお話でしたひらめき電球

では、また来週ニコニコ