管理栄養士国家試験過去問解説8 | 管理栄養士国家試験と研究と私

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管理栄養士国家試験の合格に向けて、過去問解説をしたりします。研究や学会、食品や栄養のお話もします。

おはようございますシラー

ちょっと前まで家の近くにカエルカエルいて(姿は確認していない)、
よく鳴いていたんですが、最近鳴き声が聞こえません。
旅にでも行ってしまったのか…?!

カエルがいなくなってちょっと寂しい今日このごろです。

蒸し暑い日が続きますが、
今週も1問頑張って解いてみましょう。

2週連続、糖質に関する問題です。
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(1) 糖質の多い食事は、脂肪組織におけるトリアシルグリセロールの合成を促進する。
(2) 飢餓時には、筋肉のグリコーゲンはグルコースに分解され血液中に放出される。

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正解は・・・
(1) ◯
(2) ×

です。

ふむふむ。
先週の、「インスリンはため込むホルモンを使うことができましたか?

それでは、解説です。

◯(1) 糖質(ごはん)を食べた、太りますよね
ごはんだけ食べていたって、太ります。
当然、糖質の多い食事はトリアシルグリセロールの合成を促進します。

 「インスリンはため込むホルモン」で考えても良いですね。
 糖質を食べた後には、
インスリンが膵臓のランゲルハンス島β細胞から分泌されます。
インスリンは、ため込むホルモンなので、
糖質を食べたら、トリアシルグリセロールの合成も高まります

×(2) 飢餓時にグリコーゲンが分解される!まる!!!よっしゃべーっだ!
 と言いたいところですが、ひっかかってはいけません
 
 この問題で聞かれていることは2つ。
 ①飢餓時には、身体は何をエネルギー源とするのか?
 ②筋肉のグリコーゲンは血糖の維持ができますか?

 この2つが理解できていますかという問題です。

 飢餓時には、肝臓や筋肉に貯蔵されているグリコーゲンを使います
 もちろん、飢餓時には、脂肪も使いますが、ここはまた今度
 
 飢餓時には、肝臓や筋肉のグリコーゲンを使うわけですが、
 肝臓と筋肉のグリコーゲンは、用途が違います。
 
 肝臓のグリコーゲンは、血糖の維持に使われます。
 筋肉のグリコーゲンは、血糖の維持には使われません。

 それはなぜか
 肝臓には「グルコース6ホスファターゼ」があって
 筋肉には「グリコース6ホスファターゼ」がないから。
 
 グリコーゲンが分解されて、グルコースになるためには、
 グルコース6リン酸からグルコースに変換する酵素がないといけないんです。
 その酵素が、「グルコース6ホスファターゼ」です

 このグルコース6ホスファターゼが肝臓にはあるから、
肝臓のグリコーゲンは、
血糖を維持できる(グルコースを作ることができる)

 
 というわけで、この問題は、
「筋肉」を「肝臓」に置き換えれば、正解です。

2問ともとっても大事な所です。
 毎年国家試験で出題されます。
 こういう基礎的な問題を確実に得点していくことが、
 合格への近道ですニコニコ



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