おはようございます
今日は臨床栄養学からの出題です!脱水は基礎栄養学や応用栄養学でも出題されますし、黄疸は人体の構造と機能…でも出題されますし、全ての選択肢がいろいろな分野で問われる内容です。
過去問の1問から沢山吸収しましょう
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症状と臨床検査に関する記述である。正しいものの組み合わせはどれか。
a 低張性脱水では、血清ナトリウム値が高くなる。
b 溶血性黄疸では、血清間接ビリルビン値が高くなる。
c 感染による発熱では、血清C反応性たんぱく(CRP)値が高くなる。
d 頻回嘔吐では、血清クロール値が高くなる。
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
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勉強が進んできた方は、もし不安な選択肢があっても、消去法でバッチリ解けたのではないでしょうか?
では、正解です。
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正解は… (4)です。
×a:低張性脱水というのは、細胞外液のナトリウム濃度が薄い状態ですね。したがって、血清ナトリウム値は低くなります。
脱水は細胞外液のナトリウム濃度が高いか(高張性脱水)、低いか(低張性脱水)で決まりますよ!
○b:溶血性貧血は、異常に赤血球が壊されてしまっている状態です。
赤血球が壊れると、赤血球から赤血球色素が漏れ出します。この赤血球色素が代謝されるとビリルビン(黄色)になります。このビリルビンが間接ビリルビンです。普通はこの間接ビリルビンは肝臓でグルクロン酸抱合されて直接ビリルビンになるんでしたね!
だけど、溶血性貧血では赤血球が異常に壊されていて、たくさん間接ビリルビンができてしまいます。だから、グルクロン酸抱合がおっつかなくて間接ビリルビンが上昇します。
c、CRPってなんやね~んという方は、先にdを見てみましょう。でもCRPって結構出るので、今日覚えてしまいましょうね
×d:頻回嘔吐。嘔吐では何を吐き出しますか?
…うんうん。胃酸(HCl)ですね。ということは、Cl(クロール)がいっぱい身体の外にでてしまいます。したがって、血清クロール値は低下します。
…ということで、cは〇になりますね!
○c:血清C反応性たんぱく(CRP)は、体内で炎症が起きた時に分泌されるたんぱく質です。だから、感染による発熱では、血清C反応性たんぱくが高くなります。
ふんふん脱水、黄疸、CRPもう大丈夫ですね