ママルルさん、はじめまして。
アラフォー2児の母です。育休中はこどもがお昼寝の間に、仕事復帰してからは昼休みに、ママルルさんのブログを読むのが楽しみで、気分転換のひとつになっています。
この度、初めてメッセージを送らせていただきますが、こんな重たい内容を送るのはどうなのかと、今まで何度か送ろうと思ってはとどまり…をしましたが、よろしければママルルさんのお考えを聞かせてください。
私の母は、私が中学生のときに精神を病んでしまいました。母自身、複雑な家庭環境で頼れる身内もいなく、父も昔は亭主関白だった中、私を一生懸命必死に育ててくれました。
母の状態を簡潔に言うと、思考回路が被害妄想になってしまっていて、何気ない一言がかなりの時間を経てからとんでもない方向に母の中で悪意のある言葉にすりかわっていたり、言ってもないことを言ったことになっていて、それについて訂正や否定をしても全く聞き入れてくれず、母のもっていきたい方向(自分の周りは悪意のある人だらけで、自分は誰からも大切にされていない、という方向)に話をつくりあげてしまいます。
何を言っても母の耳に入らないですし、そこで何かを言うと話があらぬ方向に持っていかれ悪化するのみなので、黙ってきくしかないのですが、あまりにも悪意のある方に持っていかれると、私も「そうじゃない」とカッとなって言ってしまい後悔することもあります。
母が話し出すと昔の話や何度も聞いた話が延々と続くので、聞くのも疲弊してしまい、いつからか、電話はこどもの声を聞せがてら、こどもと一緒にするようになっています。それでも母が言いたいことがあると、電話で延々と話を聞くこともあり、近くに住んでいて、年に何回かこどもと一緒に親子3代で出かけたりはしますが、電話をしたり実家に行くことが億劫になってしまっています。
母自身、精一杯頑張ってきたことはわかるので、なんとか健やかに過ごしてほしいと願ってはいますが、母の精神状態はこれからも変わることはないと思います。
何年か前ですが、ママルルさんがお母様のことを書かれていたことや、最近親子3代で旅行に行かれたこと等を読んでいますと、ママルルさんにお母様との接し方や心のもちよう、お考え等を聞かせていただきたいと思うようになりました。
このような重たい内容と長文で大変失礼します。もしよろしければママルルさんのお考えを聞かせていただければ有り難いです。

 

 

・・・というメッセージをいただきましたので、本日はコレを考えてみたいと思います。

 

ワタクシ、パートナー関係のお悩みにはわりとドライなんですけども、親や子供のお悩みにはワタクシなりに真摯にお答えしようと思っているんですよ。

なぜなら、パートナーは自分で選べるけど、親や子供は選べないから、です。

 

パートナー問題であれば「男みる目ないねー」と最終的には笑い話になる場合もありますが(笑えないときもあるけど)、親子問題は笑い飛ばせないくらい深刻なことがほとんどです。

そう、親子問題ほど複雑で難しいことはないです。

 

「毒親」とか「毒母」とかいう言葉が浸透し出したのはここ10年くらいでしょうか。

ここまで広まっているというコトは、同じ問題で悩んでいる人がたくさんいるということなのでしょう。

 

ワタクシの場合、実母とは確かに性格や価値観は合いませんし、実母は鬱病を患っていますし(現在はだいぶ回復)、価値観は全く相容れないのですが、毒親毒母かというと、そういうわけではなかったんです。

愛情をかけて育ててもらった実感はありますし、今のワタクシが幸せでいられるのも両親のおかげだとは思っています。

 

実母の鬱病が一番ひどかった時期(重度の鬱病でそれはそれは壮絶でした)、ワタクシは娘としてなんとかしなければ、という義務感で、夫と住んでいた自宅から一時実家に戻っていたことがあります(実父は単身赴任中だったので)。

そしてそれは大きな間違いで、実母の近くにいることでワタクシまでメンタルをもっていかれそうになりました。

このままでは親子共倒れになる。。。そう思い、ワタクシも安定剤を飲みながら実母の入院先を探して、なんとか入院させて離れることで、やっと自分の心の安定を取り戻したという経験があります。

 

もうね、精神的にも物理的にも距離をおく、自分を守るにはそれしかない。。。

相手に変わってほしいと願うのは無理なことで(特に病気があるならなおさら)、自分が変わるか距離を置くしかない、それが身に染みてわかりましたよ。

 

実母は入退院を繰り返し、そうこうしているうちに実父が単身赴任を終えて帰ってきて、ワタクシも娘を妊娠をしたおかげで実家へ行くことが減り、必然的に距離が開いたのもよかったんだと思います。

でも妊娠してなかったら、実母に距離を置く自分を責めていたかもしれませんねぇ。

つわりでしんどい、ですとか、身重で自分自身ですらいっぱいいっぱい、というイイワケがあったから実家に行かないという罪悪感を持たずに済んだんだと思います。

 

親子関係の深さや濃さや度合いは人それぞれだと思いますが、子供は親の面倒を見るべき、家族なんだから仲良くすべき、という価値観を小さい頃から刷り込まれて育ってしまうと、大人になってもそのしがらみから抜け出せないんですよね。

いい子であればあるほど、親を見捨てることができない。距離を置こうとすればするほど、罪悪感に苛まれる。

毒親ほどでなくても、価値観の刷り込みは子供の人生を縛ってしまうんだと思います。

 

そして今、ワタクシがある程度親と距離を置くことにそれほど罪悪感を感じずにいられるのは、夫のおかげかもしれません。

夫は若い頃に親と決別し、実家を出て、そこからは自力で生きてきた人なので、ワタクシが義両親に会ったのは一度きり、そのワタクシとの結婚を義両親(というか主に義母)に反対されてからは、娘(孫)を一度も会わせないまま義父は亡くなりました。

夫は残された義母に寄り添う気持ちはないらしく、今でもほぼ没交渉です。

そんな親から離れた夫を間近で見ているので、ワタクシも両親から距離を置く勇気が出たんだと思います。

 

とはいえ、距離を置けてなかった時期に今の自宅を購入してしまったので、実家とはぎりぎりスープが冷める距離(チャリで10分)のところに住んでいて、物理的には距離をおくというほどではないですけどもね(苦笑)。

まぁそれはイマサラなので諦めて、主に精神的に距離をとるようにしています。

実母とハナシをするのは30分が限界なので、なるべく30分以内で切り上げます(苦笑)。

 

ワタクシが娘を出産したとき、実母の鬱病はまだ治っていなかったので、出産後の大変な時期に頼ったこともないですし、娘を預かってもらったことも今まで一度もありません。

それはワタクシのプライドでもあり、ヘンな意地でもあるんですけども、距離を置くという意味でも不可欠でした。

おかげで(?)娘は一般的な祖母と孫の関係よりも距離があるように思います。

それは祖母(実母)を嫌っているわけではなくて、ワタクシと実母の(精神的な)距離感を感じ取って、娘なりに気を使っている、という感じですかね。

 

実母とは今でこそ旅行もいっしょにできるようになりましたし、娘にも病気のことを伝えてありますし、実際距離をおきながらも娘なりに実母には優しく接してくれていて、それで実母は満足しているようです。

たぶん距離を置いてなかったら、優しくもできないし、旅行にも行けてないと思います。

実父との別居も受け止められたのも、精神的に距離を置けて冷静になれたからかな、と(まぁそれでもイロイロ葛藤がありましたけどもね・苦笑)。

今では高級ブランドのお下がり品をありがたくいただいて、売り飛ばすくらいのことはできるようになりました(笑)。

 

親子といってもしょせんはもう別世帯、自分の家族ではない、と思うことで割り切ってつきあえる。

お互いに依存せずに、本当にギリギリになるまで自立していようと思える。

そんな気がしております(ワタクシだけかもしれませんが)。

 

ご相談者様のお父様には申し訳ないですが、そんなお母さまの相手をするのはお父様にまかせていいのではないでしょうか。

それができなかったら、行政に頼る。

それもできなかったら、お金に頼る(苦笑)。

それでも無理、となったら、ご相談者様が最低限相手する、くらいに距離をおいたほうが自分のため、なのかも。

 

今まさに親が認知症になり介護が始まって「いい娘」でいることに苦しんでいる友人がいます。

もっと割り切っていいんだよ、もっと冷たくなってもいいんだよ、もっと距離を置いていいんだよ、と声をかけていますけれども、長年「いい娘」でいた彼女は、やはり親の呪縛に捕らわれているようです。

距離をとることに罪悪感を感じてしまう。それもよーーーくわかるので、ワタクシは愚痴を聞いてあげることしかできません。

呪縛は解けないものなのか。。。明日は我が身、他人事ではないです。

 

娘だからといって、全てを引き受けるのではなく、できるだけ距離をおいて、自分のメンタルの安定を優先させていいんだとは思うんです。

頭ではわかっている。わかっちゃいるけど、実際に距離をおけるかというと、それは難しい。。。

 

距離をおくのが親不孝かというと、自分の身になって考えればわかることで、誰も自分の子供に責任を背負わせて不幸にしたい親はいない(はず)なので、ワタクシは娘にワタクシを背負って不幸になってもらいたくないです。

見捨ててもらって結構、それで娘の安定や幸せが続くなら、夫と二人で生きていこうと思ってます。

まぁ人生そんなうまくいくことはないので、どこかで子供の世話になる瞬間は来るものなのだとは思いますけどね。世話になるのはできれば最小限で済ませたい。。。

 

 

・・・というコトで、長々とどーーーでもいいコトをぶっちゃけましたけども、娘だからといって必ずしも親の面倒を見なければいけないわけではありません。

そうはいっても見捨てられない、というジレンマもよーーーーーーーくわかります。

なので、その間のお互いに居心地がいい距離感を模索するしかないのだと思います。


とかなんとかエラそうにぶっこきましたが、ワタクシだってまだまだ実母との距離感を暗中模索している真っ只中でございますよ。。。

ほんと、世の中で一番難しい人間関係が母娘かもしれませんねぇ。

 

 

最後に、一時期、毒親関連の本をたくさん読んだこともありますが、どれも自分にはしっくりこなかったです。

きっとそれはワタクシの両親が毒親ではなく、ただただフツーの人の親だったからなんでしょう。

そしてだからこそ、多くの人が持つジレンマなんだと思います。

いっそ毒親だったら罪悪感なく距離を取れるのに。。。

 

 

↓たくさんの毒親関連本が出てますが、ぶっちゃけどれもこれも似たような内容だった気が。それでも客観的に見られるようになる手助けにはなるかも。ならないかも。どっちだよ。

 

 

↓コレ、重かったなーーーーー。。。

 

↓この辺はエピソード集なので読んでないんですけども、読みやすくはあるかも。

 

 

 

↓最後に、土曜日くらいは貼らせてください。

 

 

↓今回は無洗米をポチりました。