特にネタもないので、ブックレビューいきまーす。

 

 

↓2023年本屋大賞ノミネート作品。

 

夫が「コレ面白いよ」と娘に貸し、娘が「コレ面白かったよ」とワタクシにまでまわってきた、という一冊です。

優勝賞金1000万円のクイズ番組の決勝戦で、クイズプレイヤーである主人公と、世界の全てを記憶しているというクイズの天才が戦います。

優勝者が決まるという早押しクイズの最終問題で、出題者のMCが一言も問題を読み上げる前に、天才のほうがピンポン!とボタンを押し、「ママ.クリーニング小野寺よ」という答えを口にする。

そしてなんとそれは正解だった。

というドラマチックな場面から始まります。

天才はなぜ問題を読み上げる前に答えがわかったのか。ヤラセなのか。それとも本当に天才なのか。

その理由が知りたくて、負けた主人公は天才の過去や今まで答えてきた映像を見ながら、と同時に自分の過去も振り返りながら、推理していく・・・というミステリーのようなエンタメど真ん中を突いた小説です。

もう一気読み必至。ワタクシは一晩で読み切りました。サクッと読めるくらいの長さも良き。

最後は、なるほどー、とちゃんと腑に落ちる結末です。

クイズって、ただ単に知識量が多いというだけでは勝てないんだなー、記憶力や運や推理力や胆力や想像力や駆け引きのテクニックの全てを駆使して、それでも勝てないときは勝てない。。。そんなクイズの奥深さに感心しました。

そしてワタクシが高校生のときに出場して、2問目で敗退した高校生クイズ(確か西武球場)のことを思い出しましたとさ。。。(遠い目)

 

 

 

↓大好きな三浦しをん先生のエッセイ最新刊!

 

三浦先生の作品はほぼ全て読んでいるといっても過言ではないワタクシ。

「舟を編む」「まほろ駅前多田便利軒」「神去なあなあ日常」「風が強く吹いている」「愛なき世界」など、小説も名作が多い三浦先生ですが(上記全て名作!激しくオススメ!)、ワタクシは三浦先生のオタク魂が炸裂しているエッセイが大好きなんです。

むしろ小説より好きかも、というくらいです。

今作は2011〜22年の間に雑誌や新聞で連載&単発のエッセイを一冊にまとめたものだそうで、化粧品会社の会報のエッセイは「日常のなかの美」がテーマだったり、VISAの会報のエッセイは旅についてだったり。

テーマはバラバラで多岐にわたるものの、しをん節は健在で、電車の中では読めません。笑っちゃうので。

三浦先生のエッセイは独特のリズムと言い回しが小気味よくて、あっという間に読めちゃうんですよねー。もったいないからゆっくり読みたいのに、言葉がすんなり入ってくるから、気づくとぐいぐい読めてる、みたいな。

自虐の度合いとか、つい笑いをとってしまうところとか、ワタクシのこの愚ブログの文章はかなり三浦先生に影響を受けていると言っても過言ではございません。好きだー!

 

 

 

↓大学時代のパイセンからオススメされた本。

 

「レンタルなんもしない人」というサービスを始めます。1人で入りにくい店、ゲームの人数あわせ、花見の場所とりなど、ただ1人分の存在だけが必要なシーンでご利用ください。ごく簡単なうけこたえ以外なんもできかねます。

という不可思議なサービスを始めた筆者が、開始10ヵ月で10万人のフォロワーを集め、実際に1日3件づつ休みなく依頼が入るようになったコトを、淡々と綴ったドキュメンタリーというか考察本というか、です。

この「なんもしない人」なんて需要あるのか?!と思いますでしょ?あるんですよ、まずそこにクリビツ!

SNSやメディアで話題になったから、というのもあるかと思いますが、実際の利用内容や理由は多岐にわたっていて、なるほどー、こういう理由で「なんもしない人」が必要なのか。。。と感心というか納得というか。

人間の闇を感じる依頼なんかもあったりして(というか闇ばっかりというね)、うーんと唸らされたり。

とにかく、筆者があまり感情をこめず淡々と、利用者とは距離を置いていて(なんもしない人だから当たり前ですが)、さらに筆者が理系脳なのが丸わかりの考察をしているのも興味深いです。

人間は社会性のイキモノである、とはよく言われますが、なるほど、確かに人間は一人きりでは生きてゆけないイキモノなんだな、としみじみ納得しました。深いな。

「なんもしない人」でも必要とされる、誰かに見守られている、そういうコトが重要なんでしょうねぇ。

 


 

・・・ということで、最近の休日は娘と本屋さんに行くのがマイブームです(感涙)。

娘は漫画コーナーなんですけどね。胸キュン少女漫画ばっかで、ワタクシとは趣味が合わないです(苦笑)。

学校で読書の時間があるらしく、そこで読む本だけはワタクシや夫から本を借りて行きます。

 

思い起こせば、ワタクシも中学生のときは漫画やコバルト文庫(今でいうラノベ)ばっかり読んでましたねー。

漫画だと、ガラスの仮面や王家の紋章といった王道から、山岸涼子先生や大和和紀先生、渡辺多恵子先生や成田美奈子先生や日渡早紀先生あたりが大好きでした(やっぱり娘の胸キュン恋愛漫画路線とは違う趣味)。

LaLaや花とゆめを毎月購読してましたっけね。。。

コバルト文庫は、氷室冴子先生、赤川次郎先生、久美沙織先生、藤本ひとみ先生、新井素子先生。。。大好きでしたねぇ。。。(遠い目)。。。