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妊娠しやすいからだづくりから不妊治療の情報。そして、妊活期にかかるお金の話から妊娠生活、出産、育児までの情報を1冊にまとめ、前作よりもパワーアップしました。不妊治療は、妊娠することがゴールではありません。不妊治療から先に起こることも見据えることも大事です。まずは、しっかりと妊娠、出産を知ること、そして、なぜ赤ちゃんが授からないのか、どうしたら赤ちゃんが授かるのかなどの基本的なことを知ることが、よりよい治療につながると考えています。不妊治療は、赤ちゃんが欲しいと願う夫婦が、赤ちゃんを授かるためにあります。そのヒントが見つかり、願いが叶うことを切に祈っています。生まれてくる赤ちゃんのためにも必要な情報が満載です!
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妊娠判定とは?妊娠しているかどうかは、尿中、もしくは血中のHCGホルモン(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)から知ることができます。尿検査では、検査試薬を使って陽性か陰性かを知ることができます。血液検査では、HCGホルモン値から妊娠しているか、またその値によって妊娠継続できそうかどうかがわかります。体外受精の場合は、胚移植をした胚の段階によって妊娠判定日の違う治療施設もあります。不妊治療情報センターが行う全国体外受精実施施設へのアンケートによると初期胚移植後は11〜14日後、胚盤胞移植後は7〜14日後で妊娠判定を行っているようでした。HCGホルモンは、赤ちゃん側が分泌する妊娠を知るためのHCGホルモンは、赤ちゃん側がつくり出すホルモンで、母体がつくり出すものではありません。HCGホルモンは、胎盤のもとになる細胞から分泌されるため、妊娠に伴って分泌されるホルモンです。胚が子宮内膜へ潜り込みながら、勢いよく胎盤をつくりはじめるため、HCGホルモンも勢いよく分泌されるようになります。これによって、母体の血中、尿中に排出されることから妊娠の有無がわかります。市販の妊娠検査薬を使ってもいい?最近では、市販の妊娠検査薬の精度が高く、手軽に陽性か陰性かが検査できるようになってきました。そのため、妊娠の極初期段階である妊娠4週目くらいでも、自宅で陽性または陰性を知ることもできます。ただし、体外受精の場合、黄体ホルモン補充を行うケースが多く、特にHCG注射で黄体補充をした場合は注意が必要です。HCGを注射したあとの血中濃度は、6時間後に最高となり、薬成分の血中濃度が半減するのは、その後30〜32時間とされています。そのため十分に半減期を過ぎていなければ、市販の妊娠検査薬が陽性となっても、それが薬による反応か、本当に妊娠が成立したからなのかの判断がつきません。例えば、毎日のように検査薬を試す人がいますが、早期に尿中HCGで判定した場合、妊娠していれば陽性反応は、日増しに濃く出るようになりますが、HCGが作用していただけの場合には日ごとに薄くなります。また、子宮外妊娠や胞状奇胎などの異常妊娠でも市販の妊娠検査薬では陽性になるので、病院でしっかりとした検査を受け、正常な妊娠かどうかを確かめることが重要です。基本的には、病院で検査をするまで穏やかに生活をしましょう。妊娠の成立妊娠判定が陽性だった場合は、着床していると判断することができ、その1週間から10日後に血液検査と超音波検査を行い、胎嚢確認ができれば妊娠成立(臨床的妊娠)となります。確認できなかった場合には、その1週間ほど後に再検査を行うこともありますが、血液検査でHCG値が上がっていない場合、生化学的妊娠(化学流産)となり、その後、月経が訪れます。この生化学的妊娠とは、生化学的な反応が見られることをいい、臨床的妊娠ではなく妊娠が成立したとはいえません。
AMHホルモンの数値が低く、40歳代の人と同じくらいしか卵子の数が残っていないといわれました。結婚して一年、子作りを初めて8カ月経ちました。今まで基礎体温を測り、排卵検査薬を使用して排卵日を予測しながらタイミングを図って子作りをしていましたが、なかなかできなかったのでレディースクリニックでホルモン検査をしてもらいました。結果は、AMHホルモンの数値が低く、40歳代の人と同じくらいしか卵子の数が残っていない、黄体形成ホルモンの値が高く、排卵しにくい体質だということがわかりました。このことから、専門のクリニックで、見てもらったほうが良いでしょうということになりました。今後、このような状況で、どのような治療をしていくのか、わからず不安です。次に私達ができることは何でしょうか。やはり紹介状を書いてもらって不妊専門クリニックに行くことでしょうか?今現在、旦那が遠方に単身赴任中で、なかなか会えない状況です。私だけでも行って早く行動を起こしたほうがいいでしょうか。お返事不妊専門クリニックを受診しようか悩んでいるのですね。検査の結果、AMHが低値にて不妊治療をすすめられたとのことですが、一般的には女性の閉経は45歳から55歳とされています。残された数が少ないということは、同じ年齢の他の人に比べると、早めの閉経が来る可能性があるということになります。その閉経が、いつ始まるのかを予測することは難しいです。そのため、今のうちに治療を開始したほうがよいという考えもあります。不妊専門クリニックを受診し、今後の治療としては、人工授精からの治療になるのか、体外受精からの治療になるのかは医師との相談ということになります。一度病院を受診し、相談されてはいかがでしょう。ご主人が遠方への単身赴任中とのことですが、排卵日にご主人がいない場合には、治療がストップしてしまいますので、予め精子の凍結なども検討されるとよいと思います。
精液って何?精液とは、精漿と精子の混合物です。採取された精液を見ると、ドロドロしているのがわかります。そのドロドロが精漿です。精漿の働きは、腟からの精子の流出防止、精子の運動能や受精能の働きの制御、そして精子を保護する役目など多岐にわたり、精子の活動を助けています。人工授精や体外受精では、当日射出した新鮮な精液を用いることが多く、病院内で採精するか、自宅で採精してから病院に持っていくかになり、患者さんや病院によって違いがあります。 精液には、不純物がまじってる!(精子精製)しかし、体外受精や人工授精においては精漿を取り除き、さらに運動している精子のみを集める必要があります。これを精子精製といいますが、例えば人工授精では、動きの良い精子のみを子宮腔内に注入するために必要なのです。精子精製には、他にも意味があります。採取された精子には細菌や白血球、その他の細胞も含まれているので、そうした精子以外の物質もなるべく除去することが大切です。 良い精子ってどんな精子?(精子の形と遺伝子)しかし、精製して運動している精子を集めても、全てが良い精子というわけではありません。病院で精液検査を受けると、奇形率というワードをよく耳にするかと思います。これは、「精子の形」が良くないもの、正常精子とは違うものが、どれくらいあるかを表したものです。動いていて元気な精子であったとしても、精子の形が良くないものは受精自体が難しかったり、受精したとしても染色体の異常が発生する確率が高くなると報告されています。では、精子の奇形とは、なんでしょうか? 精子は、頭部、頸部、尾部の3つで構成されており、そのどこかに形の異常があれば奇形と判断します。わかりやすいものは頭部が極めて大きいもの、頭部が2つあるものです。精液検査では、200倍以上に拡大してその異常を見極めていきますが、病院によっては精子の動きを止めて染色をした後、奇形率を測定することもあります。では、動いていて形が正常であれば問題ないかといえば、そうではありません。形が良くても精子頭部に空胞があると、DNAに傷を持っている可能性があるといわれています。DNAに傷のある精子が卵子に入ると受精しなかったり、受精をしたとしても発育しなかったりすることが考えられます。病院によっては、顕微授精時は通常よりも倍率を上げて精子をよく見て、空胞のないものを卵子に注入する、IMSIという技術もあります。不妊治療の保険診療化に伴い、IMSIは先進医療の項目に含まれました。今後は、IMSIを導入する病院も増えてくることが予想されています。まとめると、先生や培養士がいう良い精子とは、「受精可能でDNAに傷のないもの」です。ただ、DNAに傷があるかどうかは形や空胞の有無だけではわかりません。そのため、なるべく問題のある可能性が高い精子は用いずに治療することが重要になってきます。 当日の精子データと治療人工授精や体外受精を行う場合、当日の精液は培養士が調整をします。過去の精液検査では問題がなくても、当日に同じような結果になるとは限りません。精液のデータは、日によって大きく変わることがあるからです。(グラフ1参照)そのため、当日の精液の状態によっては、精子精製を行っても運動精子が少なく人工授精ができなかったり、前回の体外受精は通常媒精(c-IVF:卵子に精子をふりかける受精方法)で受精が起こっても、「今回のは、顕微授精(ICSI)にしましょう」と医師が提案することもあります。ただ、採精した直後に「今日は大丈夫!」と思っていても、結果が芳しくなかったりってことがあります。それは、もしかしたら病院へ持っていく際の温度が関係しているのかもしれません。精液はどうやって病院に持っていけばいい?(運搬の温度)当日、病院内の採精室を利用して精子をとる場合は、すぐに提出できますが、自宅で精液を採取してから病院に持っていくときは、温度変化に対する注意が必要です。精液は生もので、温度変化に弱いのです。温度が高くなりすぎると精子は動きを止めますし、温度が低すぎても精子は動きを止めてしまいます。培養室でよくある事例を紹介します。冬場の寒い時期、バッグに採精後の採精カップを入れて培養室まで持ってきてくれたのですが、精液検査をすると前回のデータより極めて運動率が低くなっていました。これは、寒さがダイレクトに精液に伝わってしまったために元気がなくなってしまったと考えられます。また、夏の暑いときに体外受精を行った患者さんは、精液検査したところ、精子の運動性が極めて低い結果でした。お話を伺うと、その人はマイカーでの通院で、精液の入ったカップを車のボンネットに置いてしまったと……。夏の強い日差しとボンネットの熱さで精子が動きを止めてしまったのでしょう。このような例から「夏」の極めて暑い時期や「冬」の極めて寒い時期の精液の運搬は、いつも以上に気にかけることが必要ではないかと思います。では、どのように運べばいいのでしょうか?一般的には、常温が良いとされていますが、基本的には病院の指示に従って持っていきましょう。それぞれ病院によって考え方も違い、運搬するときの温度を問わない病院もあります。そういった場合は、射出後は外気になるべく触れないように、温めすぎず冷ましすぎず、そのままの温度を保てるように運びましょう。例えば、タオルやハンカチでくるんでもらうのもいいでしょうし、専用の精液運搬製品もありますので購入していただくのも良いかもしれませんね。運搬時間は、できれば射出から1時間程度が良いです。しかし、通院場所や仕事の都合によっては、やむを得ない場合は、2時間くらいまでに持って行けば大丈夫でしょう。
妊娠しやすいからだづくりには、血流のいいカラダを目指すことが大切です。そのために「いいよ!」と聞くと、「あれも!これも!」とチャレンジしてみたくなりますが、自分にあったものを楽しみながら、長続きできるものにチャレンジしましょう。1、 1日中座りっぱなしの人、カラダを動かす時間が少ない人長時間座っていると、足もむくみがちです。むくみは、血液が滞っているから起こっているのかもしれません。デスクワークのちょっとした時間にやってみましょう。(1)座ったままで、イスに浅く座り、姿勢を正しましょう。もちろん立った姿勢でもOK。背筋をピン!と伸ばしてからはじめましょう。(2)つま先を床につけたまま、両足同時にかかとを上げたり、下げたりを10回。(3) 左右の足をかかとを立てたまま、まっすぐ交互に上げたり、下げたりを10回。(4) 両膝を胸に引き引き寄せるように上げたり、下げたりを10回。2、お腹周りが気になる人、適正体重よりも多い人自分の適正体重が何kgか知っていますか?肥満は、動脈硬化、糖尿病などの生活習慣病の原因になり、生活習慣病は血流や血管と強い因果関係があります。生活習慣病を予防することが、肥満対策や血液と血管の健康につながります。(1)自分の適正体重を知りましょう。 適正体重 = (身長m)2 ×22(2)「お腹いっぱい!」と思った、次の一口は余分な栄養です。(3) 無理なダイエット、自己流ダイエットは危険です。 摂取カロリーを少し抑えて、体重の5%程度を1カ月で減らすようにしましょう。3、おうち時間が楽しめそうな人夕食後や入浴後の時間、また休日などに家でストレッチやヨガに挑戦してみましょう。特別な道具はいりません。少しずつカラダを動かすことを楽しむことが大切です。夫婦で、ウォーキングもいいですね。ヨガやストレッチに挑戦してみましょう。● ハッピーベイビーのポーズ 足のむくみや末端の冷え、血行不良の改善● 橋のポーズ 子宮を支える骨盤底筋を締める効果● 猫のポーズ 骨盤周りの動かして、子宮を温める など
排卵誘発に関するみなさんからお寄せいただいた疑問や不安にお返事しています。今回は「i-wish...ママになりたい 卵のこと・胚のこと・着床のこと」で掲載したものからご紹介します。教えて.1排卵誘発の飲み薬や注射薬で卵子の質はよくなりますか? 排卵誘発剤は卵子の質を良くするための薬ではなく、卵胞を育てるための薬です。排卵誘発剤は卵胞発育のために働きますが、卵子の質はもともとのなので、薬によって左右されることはありません。しかし、質の良い卵子なのに栄養不足(ホルモン不足)で卵胞が十分に発育、成熟できなければ、その卵子は赤ちゃんになることができません。体外受精治療周期では、成熟卵子を確保するために排卵誘発剤の卵胞の発育を助けます。ただ、質の良い卵子は、いつの月経周期に排卵されるかわかりません。今周期かもしれませんし、次の月経周期かもしれません。ホルモン分泌に問題があり排卵障害がある人、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の人、体外受精を受ける人などは、自分に合った卵胞を発育、成熟させる排卵誘発法は何かをよく検討して選択しましょう。教えて.2排卵誘発をすると卵巣がダメージを受けるのではないでしょうか? 排卵誘発をすると卵巣がダメージを受けるというのは、ひと昔前の話ではないかと思います。多量の注射薬を長期間にわたって使い続けると卵巣が疲れてしまい、その後月経が乱れてしまうことがあります。ただ、このようなことが起こったのは、ひと昔前の不妊治療です。着床率、妊娠率を上げるために、体外受精だけなく、人工授精でも多くの卵胞を育てるために排卵誘発を行なっていました。その頃は、卵巣を強く刺激したことから月経のサイクルが乱れてしまったという人もいました。それから医療も進歩し、新しい薬も開発されました。これによって一人ひとりに合った排卵誘発法を行うことで卵巣へダメージを与えるという心配は少なくなってきています。また、培養技術も上がってきたことで、必要以上に排卵誘発剤を使って卵巣を刺激することなく卵子を確保、移植胚の確保ができるようになりました。そして、凍結技術も上がり、すべての胚を凍結することで卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の重症化も格段に減っています。卵巣へのダメージは、その後の月経周期や更年期にも関わってきますが、自分にあった方法で排卵誘発をしていますので、必要以上に心配しなくても大丈夫でしょう。排卵誘発方法を決める際には、よく医師と話し合って、自分にあった方法を選択しましょう。
妊活期のカップルの多くは、「おめでとう」と言えない、言いたくない場面に出くわします。同僚、またはそのパートナー兄弟姉妹、従兄弟などの親戚友人、またはそのパートナーご近所や知り合いその他諸々妊娠した! とか 産休入ります! とか 出産した! とか 育休明けました! とか…直接だったり、大勢の前での挨拶だったり、年賀状だったり、メールやLINEだったり…「おめでとう」って言わなくちゃとは思っても、言葉に出なかったり、泣きそうになったり、がんばって「おめでとう」と言ったけど、本当は全然おめでとうと思っていなかったり。そう思ってしまう自分のことをイヤになって悩んでしまうかもしれません。また、誰かに相談したくても、なかなか相談相手がいなかったり、やっと相談しても、慰めてはもらったことに余計に傷ついたり、余分なアドバイスを受けたり。そんな経験をしたことがあるかもしれません。でも、おめでとうと言えなくてもいいんです。おめでとうと言いたくなくてもいいんです。無理して言うこともありませんし、そのことで自分を責めなくてもいいのです。なぜなら、そう思ってしまうことは、心のありようとして、ごくごく普通のことだからです。ここで、「それでもちょっとだけ、相手の立場になったら」とか「次は、自分の順番かもしれないから」なんて、なんとか受け入れようとしなくてもいいのです。あなたに受け入れてほしいのは、「あなた」です。そのまま丸ごと、ただただ「そう思うこともあるよね」と受け入れてあげてください。肯定でもなければ、当然否定でもなく、ありのまま…おめでとうと言えないことも、言いたくないことも、おかしなことではありません。今は、それでいいのです。
AMHは、発育過程にある卵胞の顆粒膜細胞から分泌されるホルモンで、この数値が高ければ発育卵胞数が多いことがわかります。このことから、AMHを分泌しないまだ小さい卵胞の数も多く、卵巣に残されている卵胞数が多いと予測しています。また、急激な変動や月経周期内の大きな変動はありませんが、年齢にしたがって低下していくことが知られています。そのため、この値が低くなればなるほど閉経が近づいているということになります。ただし、どの年代にもAMHがゼロというケースや個人差があるため年齢ごとの正常値はなく、平均値や中央値で示されることがほとんどです。AMHは、卵巣に残されている卵胞の数を予測するもので、これから妊活しよう!と考えているカップルにとっては、妊娠にチャレンジする時期や期間を考える指標になります。そして、不妊治療、体外受精に臨むための指標にもなります。AMHが低いから不妊治療が必要、体外受精が必要とは限りません。しかし、不妊治療や体外受精が必要な要因や原因があるのに「どうしよう…」とためらっていられる期間の後押しになるでしょう。体外受精をしているカップルにとっては、AMH値はより自分に合った排卵誘発方法を選択するための大切な指標となります。Age-specific AMH values for U.S. clinics. Fertil Steril 2010.
相談最近セカンドオピニオンを受けに行った病院で、「あなたは遺残卵胞が多いから、まずそれを薬で取り去って、良い質の卵胞を作らなければ排卵誘発剤なんか毎回使っていても、悪循環です」と言われました。そして、体外受精しか無理とも言われました。本当にそうなのかわからず、以前より通院していた病院の先生に伝えると、「ハハッ。その先生は、そうなんじゃないのかね。体外受精のほうが、早いは早いけどね。でも、治療費が高くなるし、タイミングを続けましょう。卵も育って来ているから、クロミフェン出すから飲んで、注射も後日しましょう」と言われました。でも、クロミフェンを飲むと、かなり体調が悪くなるため、それも伝えましたが、今期はクロミフェンでといわれました。しかし、怖くて飲めず、注射も行きませんでした。どちらの先生が正しいという訳ではないのですが、今は、なにが自分に合っているのか混乱しています。なるべくタイミング療法や人工授精で授かりたければ、遺残卵胞を消すことが大事なのでしょうか?遺残卵胞を繰り返す人は、体外受精しかないのでしょうか。また、遺残卵胞はどのような消し方がありますか?遺残卵胞が改善されれば、自然妊娠の可能性もありますか?お返事遺残卵胞とは、前周期の卵胞が次の月経周期の初期に卵巣に残っている状態をいいますが、医学用語、産婦人科学用語には「遺残卵胞」という言葉はありません。通常の月経周期では、卵胞が成長し、卵胞から卵子が排卵されますが、排卵が起こらないまま、卵胞が黄体へと変化してしまいます。卵胞の黄体化が起こっているので、実際には排卵が起こっていないにも関わらず、基礎体温は高温期へと移行します。「あ、排卵したかな?」と思わせてしまう厄介者なのです。黄体化未破裂卵胞になっても、次の月経周期に持ち越さず、そのまま萎んでくれたらいいのですが、なかには、次の月経周期まで卵胞が残ってしまうことがあります。すると、次の月経周期に排卵するはずの卵胞の発育を妨げて、月経周期が乱れてしまうことにつながります。卵巣に卵胞が残っていても、時間とともに次第に萎んでいくのを待つこともありますし、薬を使用することもあります。薬は、低用量ピルを1周期服用し、卵胞が発育しないようにし、卵巣を休ませることで残っていた卵胞が消えるのを待ちます。たとえば、遺残卵胞ある状態でクロミフェンを服用すると、遺残卵胞が先に発育し、本来、排卵に向けて成長する卵胞の発育に影響することもあります。場合によっては、クロミフェンを服用せず様子をみたほうがよいかもしれませんね。体外受精の場合には、遺残卵胞があった周期はお休みをするか、卵胞を穿刺し消すこともあります。卵管の通過性に問題がなければ、自然妊娠も可能とは思いますが、一定期間タイミングで様子をみても妊娠成立されない場合には、検査をしても明らかにならないところに、妊娠を難しくさせている何らかの要因があると考えることもできます。それは、卵管采が卵子をピックアップできないことや、卵子と精子が出会っていても受精が完了しないこと、受精ができても胚のが順調に発育しないこと、着床が難しいことなどがあげられ、これらを検査で解明するのは大変難しいところでもあります。確かに体外受精は、費用もかかりますが、保険が適用されるようになり、初めて体外受精に臨むカップルにとってはアクセスしやすくなったと思います。また、たとえば体外受精でないと妊娠が難しい状態なのに、一般不妊治療を続けていたら、妊娠しやすい期間が過ぎてしまうということもあります。一般的にタイミング療法は、半年ほど行います。今後は、治療期間と年齢を考慮しつつ、治療方法を検討していくほうがよいと思います。医師によって、見解に違いがありますので、説明もいろいろですが、ご自分の考えたことを叶えられるのが一番ではないかと思います。体外受精は今後、必要になるかもしれませんが、今は、自然に近い状態での妊娠に取り組んでみてはいかがでしょう。
i-wish ママになりたい 30代、40代の不妊治療 の下版です。もう印刷所にデータを渡してしまいました!でも、下版が完了する前に、すでにAmazonでは(i-wish ママになりたい 30代、40代の不妊治療)予約販売が始まっててビックリ慌てて、i-wishショップ楽天市場店に本を並べました。下版のときは、「大丈夫かな? 大丈夫かな?」と、何度も何度も原稿を見直し、編集スタッフ一丸となって、毎号、この日を迎えます。でも、ドキドキなんです。本が出来上がってくるまで、本当にドキドキです。さて、目次です!30代前半、30代後半、40代と年代をわけました。年代ごとに、不妊原因に違いがあるので、治療への取り組み方も違います。ーーーーーーーーーーーーーーーー特集の前半は、基礎的なこと。今年度から不妊治療・体外受精に保険が適用されるようになりました。これまでの治療の受け方とは、少し違いがあります。30代前半、30代後半、40代とわけ、妊娠しない要因はなぜ? 不妊原因となることは何? 妊娠率はどう? などを紹介しています。ーーーーーーーーーーーーーーーー「もうすぐ保険診療が始まる!!」という3月の1カ月間に全国の体外受精実施施設を対象にアンケートを行いました。なかでも、治療を受けるカップルに知っておいてほしい項目をピックアップしてお伝えしています。フルデーターは、不妊治療情報センターで公開しています!ーーーーーーーーーーーーーーーーこれから夏に!暑い夏を乗り切るためにはウナギはいいですよねこのほかに、大豆ミートでつくるタコライスも紹介しています。この大豆ミートは、あなどれません。すっごい美味しかったです。ひき肉だと信じてたのに…すっかり騙されました。しっかり下味をつけた大豆ミートは、本当にひき肉でした。このようなラインナップでお届けします!どうぞよろしくお願いします。
保険診療化を前に全ART施設(日本産科婦人科学会)を対象に実施。(2022年3月10日~2022年3月31日)2022年3月、不妊治療・体外受精の保険診療スタート直前の1カ月間に、不妊治療情報センターでは緊急アンケートを行いました。目的は、保険診療を前に体外受精を行う治療施設がどの様に思っているのか、また保険診療がどのように実施されていくのかについて知り、皆様にお伝えしたかったからです。お忙しい中、97施設からの回答が集まりました。1、「不妊治療の保険診療化」は、患者さんの経済的な負担の軽減になると国は案内していますが、医療現場でも同様に考えていますか?回答は、「はい」が36%(35件)、「いいえ」も36%(35件)、「わからない」が28%(27件)で、ほぼ3等分となりました。その背景には、今迄の助成金制度との比較や、それぞれに生殖医療に取り組んできた先生方の診療内容や方針の違いなどが影響しているものと思われます。つまり、それらをより細やかに理解して治療費をカバーする保険適用化であれば、患者さんの経済的な負担軽減に結びつくとの回答がもっと増える結果になったでしょう。2、個別化が重要視される不妊治療において、保険診療(通常診療)では生産率に影響が出ると考えますか?保険診療となった場合、生児に結びつく妊娠数はどうなるか、その生産率への影響については、「ある」が56%(53件)、「ない」が11%(11件)、「かわらない」が33%(31件)でした。6割近くの先生があると答えていること、また、ないとする回答が1割であることから、保険診療では妊娠・出産にまで結び付けられるかどうかを不安視している一面が感じられます。それぞれに寄せられた理由からはさらにその具体内容がわかります。アンケートの質問は全部で16です。ぜひ読んでみてください!01. 「不妊治療の保険診療化」は、患者さんの経済的な負担の軽減になると国は案内していますが、医療現場でも同様に考えていますか?02. 個別化が重要視される不妊治療において、保険診療(通常診療)では生産率に影響が出ると考えますか?03. c-IVF,ICSI,またはsplitを選択する際、用法や医療費についての説明はどなたが行う予定ですか?04. 4月以降、治療施設それぞれに患者さんの増減が予想されます。それについてはどのようにお考えですか?05. 保険診療において医療費が一律となりますが、これに伴う医療費の変更はメリットとデメリットどちらを強く感じますか?06. 今後、保険診療項目および先進医療項目への導入が予期されるもので、次の例のうち、患者さんにとって必要に思うものは何ですか?07. 保険適用外、先進医療承認外の自由診療を今後は行いますか?08. 電子カルテの仕様変更等で職員の負担増となることや、患者さんとの金銭トラブルを招くことなどが懸念されていますが、その準備・導入は順調ですか?09. 体外受精では保険診療に回数制限がありますが、それに関する心配や不安があれば教えてください。10. 保険診療となり、培養液・試薬・備品などの選択に今まで以上に配慮される先生方も増えると予想されます。そのうち、培養液の選択で今後重視する点は何ですか?11. 着床率に影響がでるのでは?との声もありますが、どう思いますか。12. 保険診療化された以下の項目について、改めて導入を検討していますか?13. PGTについて1.PGTは現在、先進医療での適応となるかならないかといった状況です。将来的に先進診療となることに対してどうお考えですか?2.今後導入したいですか?14. 今後の病院でのICSI方法は以下のどれに対応されますか?15. 今回の保険点数の設定は、妥当だと考えますか?16. ご意見まとめ
医療法人オーク会が行なった調査結果の報告が届きました。2022年4月より不妊治療、体外受精の保険適用に伴い、採卵を行なった患者さんの年齢、また保険適用範囲の年齢層(40歳未満、43歳未満)と適用外の年齢層(43歳以上)の患者さんの割合などを調査したとのことです。調査結果を見てみると、保険診療開始前と後では、患者さんの動向の違いがよくわかる、保険診療をかなり意識して治療を受けているという印象を持ちました。早速、ご紹介していきましょう。------------------------------不妊治療を専門とするクリニック・グループ医療法人オーク会(本社:大阪府大阪市、以下オーク会)は、 4月からの不妊治療保険適用の前後で受診する患者さんにどのような変化があったのかを調査しました。大阪(オーク住吉産婦人科、オーク梅田レディースクリニック)と東京(オーク銀座レディースクリニック)のクリニックにて採卵を行った女性の患者さんについて、保険適用直前の 3 月と適用直後の4 月について年齢別で調査を行いました。1、採卵を行なった患者さんの平均年齢は、-0.4歳4月 に 採卵を 行った患者さん は、 前月と 比較して 29.4%増加しています 。 3月と 4月の採卵 を行った方の平均年齢は、 3月の38.2歳から 4月には 37.8歳と0.4 歳若返りました。(グラフ1)(グラフ1)全体の患者さんを保険適用、適用外の年齢で調査してみると、 3月に保険適用年齢の患者さんが 77.3%だったのに対し、 4月には7.7 ポイントアップの 85%となりました。反対に、適用外の年齢は 22.7%から7.7ポイントダウンの15%となりました。(グラフ2)(グラフ2)2、年齢別では全体的に増加。中でも増加率が高いのは、36歳〜40歳年齢別で患者さんの年齢を調べてみたところ、36歳~ 40歳が4.8ポイントアップで一番増加しており、 次いで、 41歳~ 42歳が2.4ポイントアップ、31歳~ 35歳が2.3ポイントアップと続いています。反対に、保険適用外の年齢が含まれる43歳以上は-7.7ポイント、減少しました。(グラフ3)(グラフ3)田口早桐 先生のコメント保険適用がはじまった4月と前月を比べてみると、初診の患者 さん が増えている印象です。若い年齢で治療に入られる方、ステップアップ (体外受精等 をされる方が多くなりました。一般不妊治療 タイミング療法、 人工授精 を既にしていて、ステップアップで来院される方が多い印象です。4月以前より治療を受けていた患者さんで特殊なオプションをつけた治療を希望されていた方も、4月以降は保険適用内の内容に変更して治療されている方もいらっしゃいます 。
まずは基本の「き」精子力アップを知るためには、まずは、精液と精子についてのおさらいです。精液とは、精嚢や前立腺の分泌液の混合物である精漿98〜99%と精子1〜2%からできています。この精子は、大変特殊な細胞です。なぜなら、持ち主となる男性の体を離れても生きることができ、その上自力で動くことができるからです。精子の役割は、卵子に人となる遺伝子を届けることにあります。その精子の構造を、頭部、中間部、尾部に分けて説明をしたのが、下の図です。精液量や精子数の変動は激しい精液量、また精子数は、大きく変動します。精液量も多く、精子数も多い時もあれば、精液量は少ないけれど精子は多いという時もあり、その差は2〜4倍以上になることも珍しくありません。この変動には、体調やストレスなどが関係していることもあります。本来、精液検査は病院(泌尿器科、妻が通う産婦人科)で受けるものですが、最近では自宅などでスマートフォンのアプリと専用キットを使って、精子を観察、測定することができます。病院に検査へ行くのは、なかなか勇気が出ないという人は、これらを使って自分の精子を観察、測定をしてみましょう。観察することで、精子が確認できれば一安心ではありますが、それが妊娠させることができる、また赤ちゃんにつながる精子であるかは、また別な問題です。精液があるから大丈夫、精子があるから大丈夫ではないのです。夫婦が子どもを望んでいるのであれば、まずは、精液検査を受けてみましょう。どうやって検査する?検査に使う精液は、自宅で病院から提供される専用の容器に採取したものを持ち込むか、あるいは病院内で採取します。どちらの結果も、大きな差は出ないとされていますが、通院に1〜2時間以上かかる場合には、院内での採精を勧められるかもしれません。また、病院の方針で、検査は自宅採取が可能でも、人工授精や体外受精の場合には、院内採取でというところもありますので、これは指示に従いましょう。検査は、まず精液の粘性、色調、量を調べます。射精されたばかりの精液は粘稠度が高いため、サラサラな状態になるまで室温で30分ほど放置し、その後、検査技師、または胚培養士が顕微鏡で精子の数をカウントし、そのうち、生きている精子の数、運動する精子の数、正常形態精子の数などをカウントします。このカウントには、マクラーチャンバーという器具を使用します。マクラーチャンバーには、1マス0.1×0.1 mmの10×10マスがあり、この中にある精子をカウントし、精子数や運動精子数、生きている精子数、正常形態精子数をカウントすることで、精液量との割合を計算して結果を出します。検査結果は、WHOが発表する正常精液所見に照らし合わせて知らされます。検査結果は変動が大きく、特によい結果でない人は、数回検査を行い、その中央値や平均値で判断します。精巣の大きさと精子をつくる力精巣の大きさは、造精機能を反映しています。つまり、精巣が大きければ精子をつくる能力も高く、精巣が小さいと精子をつくる能力が低いということにつながります。成人男性の精巣の大きさは、15〜20 mlで、縦約4cmで横約3cmが目安です。ただし、大きければ大きいほどいいというわけではありません。精巣が大き過ぎる場合、また左右の大きさに差がある場合には、精索静脈瘤や精巣腫瘍、陰嚢水腫などの病気が関係していることもあります。男性不妊の原因としても多い精索静脈瘤は、精巣内の温度が上がることで精子をつくる力が弱まり、射精精液中の精子の数が少ない、または見つからないということが起こるため、一度、夫婦で確認をしてみるのもいいでしょう。
妊娠の要は卵子の質体外受精において、どのような方法で卵胞を育てるかは大切なことです。なぜなら、成熟卵胞を育てて質の良い卵子を得ることが、妊娠に大きく関係してくるからです。そのため体外受精の治療周期の中でも、排卵誘発方法の選択や薬剤の使用方法は重要なポイントになってきます。卵子は、卵巣の中にある卵胞という球状の細胞の中で育ちます。卵巣機能に問題がない場合は発育を見守り、成熟したら採卵しますが、卵胞が順調に育たない場合や無排卵の場合は排卵誘発をして卵胞を育てる必要があります。また、卵子がなければ体外受精の治療を始めることができないため、多くのケースで卵子を確保するために排卵誘発をします。その方法は、個々の卵巣機能、ホルモン値、排卵誘発をはじめる月経周期初期の胞状卵胞の数、年齢、治療歴などを考慮し選択します。以前は卵巣を強く刺激し多くの卵胞を育て、卵子を確保する方法が主流でしたが、最近は、高年齢の女性が増えてきたことなどから、低刺激法の選択が増えてきているようです。卵胞はなるべく多く育てて、1つでも多くの卵子を確保する方が妊娠には有利だといわれていますが、卵胞がたくさん育ったからといって妊娠に結びつくわけではありません。大切なのは、成熟した卵胞を育て、質のよい卵子を得ることです。まずは自分の卵巣機能などを知り、自分に合った方法が選択できるようにしましょう。排卵誘発方法は、大きく2つ排卵誘発方法には、調節卵巣刺激法と低刺激法の大きく2つがあります。調節卵巣刺激法調節卵巣刺激法には、アンタゴニスト法、ショート法、ロング法などがあり、早期排卵を抑制する薬を使用します。排卵誘発剤(注射)によって両方の卵巣が刺激されるため、比較的多くの卵胞が育ち、多くの卵子を得ることが期待できます。卵子の数が多くなることで、1回の採卵手術で複数回の胚移植が可能になるケースもあります。移植胚数は、日本産科婦人科学会や日本生殖医学会の会告から原則1個とされているため、未移植胚については凍結保存をします。これにより1回の採卵手術で、第一子だけでなく、第二子を期待できるケースもあります。ただ、卵巣への負担が大きくなるため、治療を続ける場合は、卵巣を何周期か休ませることが必要です。また多量の排卵誘発剤を使用するために卵巣が腫れ、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)を発症することがあり注意が必要です。調節卵巣刺激法/アンタゴニスト法、ショート法、ロング法両卵巣が強く刺激されるため比較的多くの卵胞が育ち、多くの卵子を得ることが期待できる。また、採卵数が多くなることで、1回の採卵手術で複数回の胚移植が可能になるケースもある。メリット <期待できること>▶ 複数の卵子を採卵できる▶ 複数の胚が得られる▶ 複数の凍結胚を得られる▶ 複数回の胚移植ができる▶ 複数回の妊娠と出産ができるデメリット▶ 連日の注射が必要▶ 卵巣が大きく腫れる卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になることもある▶ 卵巣機能低下のある人には向かない方法もある 低刺激法低刺激法は、低刺激周期法、自然周期法があり、早期排卵を抑制せず、主に飲み薬で卵巣を刺激します。調節卵巣刺激法よりも採卵数は少なくなりますが、複数の卵胞が育ち、複数の卵子を確保できるケースもあります。卵巣への負担は、調節卵巣刺激法に比べ軽く、排卵誘発後の卵巣機能、卵巣の状態によっては翌周期の排卵誘発も可能です。低刺激法/低刺激周期法、自然周期法調節卵巣刺激法よりも採卵数は少なくなるが、複数卵胞が育ち、複数卵子の確保が期待できるケースもある。卵巣への負担が少なく、ほとんどの人に適応する。メリット <期待できること>▶ 多くの人に適応する▶ 投薬量が少ない▶ 翌周期も排卵誘発できる方法もある▶ 卵巣や体への負担が少ない▶ 多くの人で複数卵子を得られるデメリット▶ 早期排卵を抑制しないため、採卵手術時に排卵済みで採卵できないことがある▶ 採卵回数が増えることがある▶ 採卵する卵子の数は調節卵巣刺激法よりも少ない i-wishママになりたい体外受精と顕微授精
サラサラ血液が大切なわけ酸素や栄養は、血流に乗って体の隅々まで運ばれていきます。ですから、血液がサラサラと流れることは、生きていくうえで、とても大切なことです。また、妊活期の血流は、新しい命を育むための重要なポイントです。子宮や卵巣にも、当然、血液は流れています。新しい月経周期が始まると、卵巣には新しい血管ができて、卵胞へ卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体刺激ホルモン(LH)が運ばれます。また卵巣でつくられる卵胞ホルモン(エストロゲン)や黄体ホルモン(プロゲステロン)も血流に乗って子宮へと届けられます。すみずみまで血液が届けられるのは、太い血管から枝分かれしたように身体中に張り巡らされている毛細血管があるからです。毛細血管は、とても細く髪の毛の20分の1程度。血管には動脈、静脈、細小動脈、毛細血管の4つがあり、すべてをつなげると約9万㎞、地球を約2周半します。サラサラ血液なら、届けやすいでしょう。でも、ドロドロ血液だと届けにくくなるかもしれません。また、薬の効果も心配です。薬の成分は、血流に乗って届けられるものも多くあるからです。卵胞に十分な栄養を届けたい。子宮内膜を十分に厚くしたい。そして、不育症に悩む人のなかでも血液凝固異状や自己抗体のある人は、血液サラサラはとても大切です。私の血液、サラサラかな?自分の血液がサラサラかどうか? を確認するには、検査をすればいいのですが、検査で確認するしないよりも、血液をサラサラにする、サラサラを保つ生活を心がけることが大切です。ただ、健康診断などで● コレステロール値が高い● 中性脂肪が高い● 血圧が高いといわれた人。また、● 肥満● たばこをよく吸うなどの人は、ドロドロ血液かもしれません。ほかには、肌がくすんで見える、肌荒れを起こしている、顔色が良くない(青白い)、手足の冷えが強い、疲労感が抜けない、肩こりが強いなどの症状がある人も注意しましょう。オサカナスキヤネとは?血液サラサラになるためには、食生活の見直しが大切です。そこで、「オサカナスキヤネ」です。「オサカナスキヤネ」は、血液がサラサラになる食材の頭文字をとったものです。オは、お茶です。緑茶などに含まれるカテキンは、抗酸化物質で血液の状態を良くします。サは、魚です。魚のなかでも、青魚のサバやイワシ、サンマなどに多く含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)や EPA(エイコサペンタエン酸)が血小板の固まる特性を抑えます。カは、海藻です。昆布やワカメなどに含まれるぬめり成分のアルギン酸は、血糖値の上昇を抑え、コレステロールを低下させます。ナは、納豆です。納豆に含まれるナットウキナーゼという酵素は、血栓を溶かす作用があります。スは、酢です。赤血球は、毛細血管などの細いところも通りやすくなるよう、血液の流れによって形を変化することができます。酢に含まれる酢酸やクエン酸が赤血球の膜を柔らかく、しなやかにし、赤血球の変化能を高めることが期待できます。キは、キノコ類です。キノコに含まれるβ-グルカンは血糖値やコレステロール値の低下に役立ちます。ヤは、野菜です。野菜にはビタミンやミネラルといった栄養素、食物繊維が多く含まれています。また、抗酸化物質も多く含まれています。ビタミンやミネラルと、抗酸化物質を一緒に、豊富に摂ることで活性酸素を抑え 血液の状態が良くなります。ネは、玉ねぎやにんにくなどのネギ類です。ネギ類のツンとした匂いの成分であるアリシンは、血小板の固まりやすい特性を抑えて血栓がつくられるのを防ぎます。さて、これらの食材をつかった料理をこの1週間でどれくらい食べましたか?もし、足りないものがあったら、明日は積極的に補いましょう。
腸内フローラが免疫力をアップさせたり自律神経を整えたりすることに関与していることは、だいぶ知られるようになってきました。妊娠しやすいからだづくりのためにも、腸内フローラのバランスを良い状態に保つことが大切です。そこで、発酵食品を毎日の食事に取り入れ、腸内環境を整えましょう。調味料の中でも古い歴史を持つ酢は、様々な原料から作られ味もそれぞれ違います。お米を原料とした米酢は、まろやかな甘みとコクが特徴です。特に、お寿司との相性は抜群です。今回は、手軽にできる混ぜ寿司をご紹介します。具材は、お好みでアレンジしてみてくださいね。私のオススメは、焼サバ! 美味しかったです 材料 [2人分]米 ………………………… 1合昆布 ……………………… 5cm鶏ささみ …………………1本卵 ……………………………1個三つ葉 …………………… 3~4本ちりめんじゃこ …… 大さじ1白いりごま …………… 適量合わせ酢 米酢 ……………… 大さじ2 砂糖 ……………… 小さじ1 塩 ………………… 小さじ1/2 つくり方1、 米は普通に水加減し、昆布を加えて炊く。炊き上がったら、昆布を取り除く。2、 ささみは塩を加えた湯で火が通るまでゆで、手で割いて合わせ酢につける。3、 卵は金糸卵にする(いり卵でもよい)。4、 三つ葉はさっとゆがき、2cm程度に切る。5、 ちりめんじゃこと白ごまは、から炒りしておく。6、 1に2~5をざっくり混ぜる。
疲れた夜にセルフお灸♡ふたりでやりっこしてみよう!自宅で簡単にできる「セルフお灸」は、いかがですか?現代社会に生きるわたしたちは、日常的にストレスに晒されています。たとえば、満員電車に乗ったり、デスクワークで長時間パソコンと向き合ったり。近所づきあいや会社での人間関係もそうでしょう。小さなことでも、それらが積み重なるとストレスだけでなく、疲れが蓄積し、体内機能の低下へとつながります。カラダの機能が正常に働かなくなると、胃腸の働きが弱くなったり、眼精疲労や肩こり、頭痛など様々な不調が起こりやすくなります。お灸は、程よい温熱でツボをあたため血行をよくし、カラダのバランスを整える東洋医学です。人間がもともと持っている自然治癒能力を高め、自律神経を整えたり、ストレスや疲れなどで低下した体内の機能を正常に戻すことで体質改善へと促します。リラックス効果も高く、カラダにやさしい医療として世界的にも関心が高まりつつあります。妊娠も本来自然に起こることです。カラダの状態を良い方向へと導くことは、妊娠しやすいカラダづくりにとっても重要です。女性特有の生理痛や生理不順、冷え、男性機能の低下などの改善も期待できるため、近頃では、妊活に特化したお灸コースを提供している鍼灸サロンも多く、夫婦で通う方も少なくないそうです。お灸というと鍼灸サロンに通ったり、特別な技術が必要なイメージがあるかもしれません。けれど、最近では、火を使わないお灸や煙が少ないお灸など自宅で使えるタイプのお灸が市販されています。ネット通販や薬局などで入手できるので、夫婦ふたりでチャレンジしてみましょう。夫婦のコミュニケーションにもなりますし、お互いのカラダの状態を把握することもできます。妊娠しやすいカラダづくりにつながる妊活ツボや、ツボの探し方、自宅で簡単に行えるセルフお灸の手順などをご紹介します。セルフお灸で癒しのリラックスタイムを♪ 用意するもの セルフお灸の手順(画像は大きくなります)セルフお灸ワンポイントアドバイスお灸は、熱ければ熱いほど効果があるわけではありません。熱いと感じたらその時点で取り除きましょう。約5分から7分程度が目安です。初めての方は1つのツボに1日1回、1個から。心地よいと感じる範囲内で行ってください。入浴前後、食事直後や飲酒後、発熱時は全身の血行がよくなり、水ぶくれしたり火傷につながることがあるので避けましょう。その他、商品の取扱説明書をよく読んで正しくお使い下さい。リラックスして、楽しんで、ステキな夜を過ごしてくださいね!
体外受精が適応になる要因 体外受精が適応となる要因には、「精子と卵子が出会えない」「受精ができない」「卵子の質に問題がある」「精子の質に問題がある」の大きく4つがあげられ、これらは一般的な不妊検査では明らかになりません。そのため、検査で問題が見当たらなかったこと、これまでの性生活の様子や期間、治療歴から体外受精の適応となるかを判断していきます。精子と卵子が出会えない状態 排卵された卵子は、卵管の先端にある卵管采により取り込まれますが、この卵管采の形や卵巣との位置関係が悪く、卵管采が卵子を取り込むことができないことをピックアップ障害といいます。ピックアップ障害の場合、精子と卵子が出会うことができず、受精が起こりません。 卵管采の形や位置については、一般的な検査では知ることができず、卵管の疎通性に問題がなく、精液検査にも問題がないなどにも関わらず、避妊しない性生活を持っても妊娠しなかったり、一般不妊治療で妊娠が成立しないことなどからピックアップ障害が疑われます。 また、両卵管の疎通性に問題がある場合も体外受精が適応になりますが、卵管鏡下卵管形成術(FT)などで開通することができれば性生活や一般不妊治療で妊娠の可能性もあります。 このほかに、女性、または男性に抗精子抗体がある場合にも体外受精が適応になります。受精ができない 精子と卵子が出会うことから受精は始まります。精子は、卵子の周囲に群がり、それぞれ酵素を出しながら透明帯に守られている卵子へ挑みます。何十個もの精子が挑むことで、卵子の透明帯はだんだんと薄くなり、運良く1個の精子が透明帯に頭を入れると、透明帯の性状が変わり、ほかの精子が入ってこられないようになります。精子が卵子の細胞質へと進入し、卵子由来の核と精子由来の核が現れると受精の完了です。 この過程のどこかに問題があれば、受精が難しかったり、受精ができません。例えば、卵子の透明帯が硬い、または卵子の質、精子の質が良くないことが考えられます。卵子の質に問題がある 卵子の質が悪いと受精が難しく、また受精できても分割を途中で止めてしまったり、着床しても妊娠が継続できず流産することもあります。 質のいい卵子とは、染色体に異常がなく、元気があることですが、質が低下する大きな要因は加齢(老化)です。卵子は、もともと染色体異常が起こりやすく、排卵した卵子の約25%が染色体異常を持っているとされ、この割合が年齢とともに高くなってきます。そのほかに卵巣を手術した経験がある、卵巣周囲に炎症があるなどが原因にあげられます。 精子の質に問題がある 受精やその後の胚の成長には、精子の質も大いに関係してきます。 射精精液から洗浄、濃縮をすることで運動精子を回収することはできますが、中にはDNAに傷のある精子が含まれていることがあります。 精子は、染色体を半分に減らす減数分裂の途中でDNAを修復する酵素が失われるといわれ、このDNAの傷は受精の際に卵子が修復をします。しかし、卵子がこの修復に疲弊すると、胚の成長に影響する要因になります。受精は、初期胚(約8細胞期までの胚)は卵子の持つ力で、その後は胚の力で成長していくとされ、ここに卵子の質も関係してきます。造精機能に問題がある場合、DNA損傷精子が多いといわれていますので、できる治療は受け、元気で質のいい精子を卵子に届けられるようにすることが大切です。 また、最近では男性も35歳を過ぎた頃から精子の質に個人差が起こることがわかってきました。この精子の質の低下(老化)を、その人の見た目や精液検査から知ることは難しく、特別な機能検査が必要となることから、自分は大丈夫と過信せずに、生活スタイルを見直すなどして気を配りましょう。 精子は、何歳になってもつくられますが、いわゆる男性更年期(55〜65歳くらい)になるとホルモン分泌の低下からつくられる精子の数が減るのが一般的ですが、これにも個人差があります。体外受精と顕微授精 2020i-wishママになりたい
採卵した周期に胚移植をする新鮮胚移植新鮮胚移植とは、採卵した周期に胚移植することをいいます。8細胞期くらいに発育した胚を初期胚(受精から3日目程度)といい、桑の実のように細胞がたくさんある胚を桑実胚(受精から4日目程度)、そして、胚の中に胚盤胞腔が見られるようになった胚を胚盤胞(受精から5日目程度)といいます。新鮮胚移植は、初期胚から胚盤胞まで、どの成長ステージの胚も移植することが可能です。近年は、凍結技術の向上や培養環境、培養技術の向上により、凍結融解胚移植の妊娠率が高くなっていることから積極的に凍結融解胚移植を行う治療施設が増えています。しかし、長期培養や凍結が胚に与える影響、これまで凍結融解胚移植で着床しなかった人やなかなか胚盤胞にならない人などを対象に新鮮胚移植、新鮮初期胚移植を行うこともあります。日本産科婦人科学会の発表によると、2017年の新鮮初期胚移植の妊娠率の平均は19.8%、新鮮胚盤胞移植の妊娠率の平均は 29.5%でした。ただし、年齢が高くなればなるほど、確率は低くなり、妊娠は難しくなります。新鮮胚移植のメリットは? 新鮮胚では、採卵と同じ周期に移植を行うため、排卵誘発ー採卵ー胚培養ー胚移植ー妊娠判定までの治療期間が短いことと、凍結による胚へのストレスがないことがメリットにあげられます。 デメリットは、排卵誘発をしたことにより着床に適さない環境になる可能性があることです。 たとえば、排卵誘発でクロミフェンを服用した場合、子宮内膜が厚くならないという副作用や、多量の排卵誘発剤の使用によるエストロゲンの高値などは着床に適した環境とはいえず、新鮮胚移植での妊娠は難しいと判断されることもあります。そのほかでは、移植後に妊娠成立することでOHSSが重症化するケースがあることです。 こうした子宮環境、ホルモン環境などが整えられていない場合は、胚を凍結することで回避できます。 また、凍結融解胚移植よりも新鮮胚移植のほうが異所性妊娠(子宮外妊娠)が多いことが知られています。新鮮胚移植のスケジュール 新鮮胚移植は、採卵手術を行った同一周期に胚移植します。原則1個の胚を移植しますが、その胚は初期胚から胚盤胞まで、どのステージでも移植することができます。 これまでなかなか胚盤胞にならなかった人は、初期胚移植を選択することが多くなるかもしれません。 排卵誘発法のなかでも、ショート法、アンタゴニスト法、低刺激周期法などを選択した人は、月経周期3日目頃から排卵誘発が始まります。ロング法を選択した人は、採卵手術を行う前周期の黄体期中期頃から排卵誘発が始まります。完全自然周期の人は、排卵誘発は行いませんが、月経周期3日目頃の受診から治療周期が始まります。 たとえば、アンタゴニスト法(一例)のおおよそのスケジュールは、月経3日目から卵巣を刺激する薬を連日注射し、複数の卵胞を育てます。一番大きい卵胞の大きさが16ミリ程度になったら、早期排卵を抑制するアンタゴニストを注射します。卵胞の大きさが20ミリ程度、エストロゲン(E2:卵胞ホルモン)値が1個当たり250pg/mlになったら、HCG注射またはアゴニスト点鼻スプレーを行い、卵胞成熟と排卵を促します。この投薬後、34〜36時間以内に採卵手術を行い、卵子を採取します。 採卵手術によって採取された卵子は、通常媒精(コンベンショナル ー IVF)または顕微授精で受精を促し、受精した胚を培養します。 子宮内膜の厚さ、エストロゲン値などに問題がなければ、受精から2日目の初期胚、または受精から5日目の胚盤胞を子宮へ移植します。 移植後は、服薬、貼付剤、注射などで黄体を補充し、受精から約14日後に血液や尿で妊娠判定を行います。 薬の使い方や実際の採卵手術日には個人差はありますが、おおよそこのようなスケジュールで進められます。i-wish ママになりたい胚移植 -凍結融解胚移植-
先生たちの声.1ふたりの思いや希望● できるだけ早めに妊娠したいと希望しつつも、体への影響を気にされます(ご夫婦とも)。また、女性が年齢を気にして、パートナーの男性とギクシャクしてしまうこともあります。● 「なぜ妊娠しないの?」と原因を知りたいという人が多いです。 ちょっと解説不妊治療は、さまざまなホルモン剤を用いることもあり、体に負担がかかることもあります。また、治療する上で「なぜ妊娠しないの?」という原因を問いながら、また探りながら進めることもあるでしょう。たとえば、検査で原因がわかって、それに応じた治療をしても、必ず妊娠するとは限りません。妊娠の仕組みは、とても複雑で、未解明な部分もまだあります。そして、治療による妊娠率は100%ではなく、体外受精では25〜30%で、それも年齢とともに低下してしまいます。先生たちの声.2治療方法では?● 生殖補助医療(体外受精など)まで一通り行いたいカップルがほとどんですが、検査、一般不妊治療から始めていきます。● 卵管閉塞や乏精子症などを除けば、基本的には低侵襲な治療から開始します。全年齢層を通して患者さんの要望をできる限り考慮して方針を決定していきます。 ちょっと解説不妊治療のはじまりは検査です。検査の結果から不妊原因がわかれば、それに応じた治療からスタートするのがいいでしょう。しかし、特に不妊原因が見つからない場合は、これまでの妊活歴や治療歴、妻の年齢、夫婦の希望などを聞きながらタイミング療法や人工授精などの一般不妊治療から始めることも多いようです。先生たちの声.3焦る人、焦らない人● 「少々焦っている」という人が多くいます。● 35歳を過ぎると、かなり焦ってステップアップする人が多いが、35歳を過ぎてから初診にくる人はのんびり構えている人も多いです。● 結婚がわりと遅く、仕事が忙しい人が多い。また治療に対して難しい人も多くいます。そして、30代後半で焦り、ステップアップする人が多くいます。 ちょっと解説焦るあまり過剰な医療を受けることにならないことも大切ですが、のんびりし過ぎて妊娠が難しくなってしまっては元も子もありません。適応する治療を受けるためには、自分の置かれている状況を理解すること、自分の状態を理解することが重要です。年齢を重ねることで、なぜ妊娠が難しくなるのか、また出産が難しくなるのかの知識を得ましょう。i-wishママになりたい 20代・30代・40代の不妊治療
胚移植の方法胚移植の方法には大きく2つあり、排卵誘発を行った周期に移植をする新鮮胚移植と、凍結融解胚移植です。初回の体外受精の場合は新鮮胚移植を行い、2回目からは凍結融解胚移植を行う施設もあれば、初回から凍結融解胚移植を積極的に行っている施設もあります。ただし、2022年4月からは体外受精に保険が適用されることとなり、排卵誘発から胚移植までが一連の治療周期になります。体外受精の治療回数は胚移植でカウントされ、一部の報道では1回の排卵誘発で採取された卵子からできた胚をすべて移植するまでは、次の排卵誘発をスタートできないとされていますので、2022年4月以降に体外受精を開始する場合は、しっかりと治療計画を立て、体外受精に臨みましょう。移植する胚は、初期胚から胚盤胞とどのステージでも移植することができます。凍結融解胚移植の治療周期凍結融解胚移植をする場合、その治療周期の方法には3つあります。どの方法が適しているかは、これまでの治療歴や胚の状態などから検討しましょう。自然周期自然な月経周期を見守り、排卵日から胚移植日を決定する方法 月経周期が不安定な人には向かない 正確な排卵日がわからないこともある 排卵を確認するための受診回数が増える可能性がある 薬を使わないので、体の負担が少ない----------------------------------------------------------------------------------排卵誘発周期飲み薬の排卵誘発剤やhMG-hCG療法により排卵を起こし、胚移植日を決定する方法 hMG-hCG療法で、OHSSのリスクがある 正確な排卵日がわからないことがある 場合によっては、採卵を行うこともできる 卵胞を十分に発育させることができる 排卵が不安定な人に向いている----------------------------------------------------------------------------------ホルモン補充周期ホルモンを補充して子宮内膜の厚さやホルモン値などから排卵日を設定して胚移植日を決定する方法 ホルモン剤を長期間用いるため、ほかの方法よりも医療費がかかる 胚移植日の調整が可能 排卵が不安定な人も可能凍結融解胚移植について新鮮胚移植、凍結融解胚移植とも、それぞれメリットもデメリットもあり、いずれの方法が適しているかは、初回の体外受精ではわからないこともあります。胚の凍結技術も上がり、融解後の胚の生存率も高くなり、これによって子宮をより着床しやすい環境に整えることができるようになってきました。そうしたことから、新鮮胚移植よりも凍結融解胚移植による妊娠率が高いことが、統計データからもみることができます。