哲学者の長谷川三千子埼玉大名誉教授が産経新聞のコラムに連載している「『あたり前』を以て人口減を制す
」に、多くの反響が寄せられているそうです。
再論「2、3人の子を生み育てる、をあたり前に」 長谷川氏コラムへの賛否の声続く
http://www.j-cast.com/kaisha/2014/01/22194704.html
興味深い・・・と感じたのは、この記事の「2、3人の子を生み育てる、をあたり前に」論に賛成ですか?」というアンケートへの回答。
1/31午後現在、「大賛成」が36.7%、「どちらかといえば賛成」が33.4%と、賛成派が合計70.1%とかなりの多数を占めていることかな。
コラム全文は以下:
産経コラム「年頭にあたり 「あたり前」を以て人口減を制す」
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140106/fnc14010603200000-n1.htm
色々言いたいことはありますが、
「日本の若い男女の大多数がしかるべき年齢のうちに結婚し、2、3人の子供を生み育てるようになれば、それで解決です。」
というのは、確かに、そりゃそうなれば解決だよね、とは思います。
しかし、不快です。
「私も近所のお母さんたちもフーフー言いながら2、3人生み育てていた。それがあたり前だったのです。」
って部分には。
「今のおかーさんたちはフーフー言ってない」とでも言いたいのでしょうか??
「私は苦労しならがらやっていた」という昭和価値観の押し付けと、「それが当たり前だった私たちは、お前らよりエライ」というニュアンスの上から目線に見えてしまうのは私だけ?
なんなんだろう・・・
今の20代~40代がラクをしてるとでも言いたいんだろうか?
悪いけど、その年代を教育してきたのは、あなた方「段階の世代」なんじゃないの?
ご自分の価値観をちゃんと後世に伝えられなかった責任は感じないんですか?
それは全て「政府、行政」の責任ですか。
ま、別に責任取れなんて思いませんけどね。
「女は家に閉じこもってろ」なんていう石器時代の思想は、全然ありがたいと思わないので。
なお、私自身は、結果的に子供は2人できそうだけど、それを「当たり前だからみんなしろ」なんて、考えもつきません。
そもそも、「それが当たり前」と断じる辺りに、視野の狭さも感じます。
大体、当たり前って何よ?
私は、独身の人でも、子供がいない夫婦でも、子供が1人の人でも4人の人でも、「色んな生き方があるのが当たり前」って思うんだけどどうでしょう?
子供を持っても仕事を続けたいなら努力して続ければいいし、家事育児に専念したくてできる環境ならそうすればいい。
何が正しくて何が正しくないなんてない。
私は、ようやく社会もここまで成熟してきたんだと思ってた。
で、こういう環境になったから、これからようやく出生率も増えると思ってたんだけど、間違ってるかしら?
そもそも、長谷川センセの「当たり前」な環境は、実はとても恵まれていることに気づいて欲しいわ。
この論説の中で一番過激なのは、堂々と、「男女雇用機会均等法」が誤りと断じてしまう勇気ある部分:
「<中略>以前のあたり前を突き崩し、個人の生き方を変えさせたのは、まさに政府、行政にほかならないからです。
少子高齢化は、世界中の先進国の問題でもある。
それを、時代に逆行しなければ「日本はほろびます」ですと!
世界経済フォーラムでも、「日本男女平等の度合いが135カ国のうち101位 」って指摘されたばかりなのにすごい。
この人をNHK経営委員に選んだのは安倍首相らしいけど、首相の「女性が輝く社会に!」っていうのを矛盾してませんかね??
大丈夫?
あらら残念。
主婦の偉大さに気づいたなら、もっと「専業主婦を含めた女性全体の地位向上」を訴えて欲しかったですね。
主婦という価値の大切さ、子育てという仕事の大切さが(とりわけ男性達の間にも)浸透していれば、早めにその道を選ぶことができた女性はもっと多かったかもしれないのに。
ところで、長谷川センセにとっては、今話題の小保方晴子さんも、非難される対象かしら?
若干30歳で「刺激惹起(じゃっき)性多機能性獲得(STAP(スタップ))細胞」を開発した、今世界で一番ホットな話題の研究者!
こんなスゴイ偉業を成し遂げた女性に対しても、「家庭外の仕事から引退して子供を2~3人産むべきだった」なんておっしゃるおつもりかしら?
どちらにしろ、女性でも男性でも、大切な仕事に生きがいと喜びを感じている人からそれを取り上げることを「当たり前」とされるのは、心外に感じてしまいます。
関係ないかもしれないけど、段階の世代の皆さんによる下の世代批判、結構耳にします。
正直、気分悪いわ。
YomiDrの連載「こころ元気塾」の犯罪精神医学専門の影山任佐教授のこの言葉↓もイヤな気分になった論説の一つ:
「昔は「子はかすがい」で、親は無条件に子を愛するものと認識されていたが、「個」の存在が強調される社会になり、親が自己本位的に生きるようになってきました。子を「アイテム」と見なし、過剰な期待をかけ、「優秀でなければ我が子ではない」といった考えを子に押しつけてしまいがちです。<中略>
秋葉原無差別殺傷事件の被告がその一例です。」
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=86953&from=popin
おいおい。
「「個の存在」が強調される社会」は、ある日突然なったわけじゃないだろ?
ってゆーか、全然そんな社会だと思いませんが。
私たち「今の親」は、突然変異的に自己本位に生きるようになったわけじゃないだろ?
ってゆーか、全然自己本位になんて生きてませんよ!
それよりなにより、殺人事件の被告を例に挙げて、それで「今の親は・・・」みたいに論じるのは止めてくれ!!
現在は、「無条件に子を愛する親」はいないとでも!?
昔の親は、みんながみんな子供のことだけを考えて生きてきたとでも!?
あーあ、うんざり。
ところで、現代ビジネス誌に、なんとも過激なタイトルの記事がありました:
『ご存知でしたか 日本人の9割がヤンキーになる 1億総中流の時代はよかったなぁ』
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/37682
週刊誌的で乱暴な記事とも言えなくはないですが、
・高齢出産で少子化なのは都市部のエリートだけ。
・地方のヤンキーはデキ婚でバンバン産んでいる。
・このままでは、日本の人口はヤンキーのほうが多くなる。
・既に住み分け&格差は広まっている。
とのことです。
読む人によって、捉え方は千差万別でしょう・・・
でも、長谷川センセ、誰に何も言われなくてもバンバン産む人たちはいるらしいので、ぜひその人たちを褒めてあげて下さいね♪
ところで、「色んな家族が当たり前」がどんどん進むと、男女同権&福祉先進国スウェーデンのようになってしまうかしら:
JB Press:「「チャイルドフリー」を選択するスウェーデン人」
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39782?page=1
もう、何がなんだか・・・に感じるスウェーデン社会。
私なんてまだまだ超保守だわ。
これから先、この国はどうなってしまうんだろう?
そのうちリバウンド現象など起きてしまわないか・・・?
ほんっと、世の中色んな現象&色んな意見がたくさんあって、おもしろいわー。
ま、私はフツーに単純に暮らそうっと♪
とりあえず、5時まで仕事がんばって、週末はチビ2号の健診に行って、チビ太といっぱい遊ぼうっと。
夕飯は何作ろうかな~♪
皆様よい週末を♪
【参考】
朝日新聞
「「女は家で育児が合理的」 NHK経営委員コラムに波紋」
http://www.asahi.com/articles/ASG1H67CFG1HUCVL020.html?iref=com_top_pickup
日本経済新聞
「男女平等指数、日本は101位に後退 世界経済フォーラム」
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2400U_U2A021C1CR0000/
Huffington Post日本版
「男女平等、日本は過去最低の105位 国政における女性議員の参加率低下が原因か」http://www.huffingtonpost.jp/2013/10/25/global-gender-gap-report_n_4160959.html
産経ニュース
「新型万能細胞「誰も信じず」 理研チーム・小保方晴子さんら開発」
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/140129/wlf14012922020022-n1.htm
再論「2、3人の子を生み育てる、をあたり前に」 長谷川氏コラムへの賛否の声続く
http://www.j-cast.com/kaisha/2014/01/22194704.html
興味深い・・・と感じたのは、この記事の「2、3人の子を生み育てる、をあたり前に」論に賛成ですか?」というアンケートへの回答。
1/31午後現在、「大賛成」が36.7%、「どちらかといえば賛成」が33.4%と、賛成派が合計70.1%とかなりの多数を占めていることかな。
コラム全文は以下:
産経コラム「年頭にあたり 「あたり前」を以て人口減を制す」
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140106/fnc14010603200000-n1.htm
色々言いたいことはありますが、
「日本の若い男女の大多数がしかるべき年齢のうちに結婚し、2、3人の子供を生み育てるようになれば、それで解決です。」
というのは、確かに、そりゃそうなれば解決だよね、とは思います。
しかし、不快です。
「私も近所のお母さんたちもフーフー言いながら2、3人生み育てていた。それがあたり前だったのです。」
って部分には。
「今のおかーさんたちはフーフー言ってない」とでも言いたいのでしょうか??
「私は苦労しならがらやっていた」という昭和価値観の押し付けと、「それが当たり前だった私たちは、お前らよりエライ」というニュアンスの上から目線に見えてしまうのは私だけ?
なんなんだろう・・・
今の20代~40代がラクをしてるとでも言いたいんだろうか?
悪いけど、その年代を教育してきたのは、あなた方「段階の世代」なんじゃないの?
ご自分の価値観をちゃんと後世に伝えられなかった責任は感じないんですか?
それは全て「政府、行政」の責任ですか。
ま、別に責任取れなんて思いませんけどね。
「女は家に閉じこもってろ」なんていう石器時代の思想は、全然ありがたいと思わないので。
なお、私自身は、結果的に子供は2人できそうだけど、それを「当たり前だからみんなしろ」なんて、考えもつきません。
そもそも、「それが当たり前」と断じる辺りに、視野の狭さも感じます。
大体、当たり前って何よ?
私は、独身の人でも、子供がいない夫婦でも、子供が1人の人でも4人の人でも、「色んな生き方があるのが当たり前」って思うんだけどどうでしょう?
子供を持っても仕事を続けたいなら努力して続ければいいし、家事育児に専念したくてできる環境ならそうすればいい。
何が正しくて何が正しくないなんてない。
私は、ようやく社会もここまで成熟してきたんだと思ってた。
で、こういう環境になったから、これからようやく出生率も増えると思ってたんだけど、間違ってるかしら?
そもそも、長谷川センセの「当たり前」な環境は、実はとても恵まれていることに気づいて欲しいわ。
この論説の中で一番過激なのは、堂々と、「男女雇用機会均等法」が誤りと断じてしまう勇気ある部分:
「<中略>以前のあたり前を突き崩し、個人の生き方を変えさせたのは、まさに政府、行政にほかならないからです。
たとえば平成11年施行の「男女共同参画社会基本法」の第4条、「性別による固定的な役割分担」を反映した「社会における制度又は慣行」の影響をできるだけ退けるように、とうたわれています。具体的に言えば、「女性の一番大切な仕事は子供を生み育てることなのだから、外に出てバリバリ働くよりもそちらを優先しよう。そして男性はちゃんと収入を得て妻子をやしなわねばならぬ--そういう常識を退けるべし」、ということなのです。
実はこうした「性別役割分担」は、哺乳動物の一員である人間にとって、きわめて自然なものなのです。ことに人間の女性は出産可能期間が限られていますから、その時期の女性を家庭外の仕事にかり出してしまうと、出生率は激減するのが当然です。
そして、昭和47年のいわゆる「男女雇用機会均等法」以来、政府、行政は一貫してその方向へと「個人の生き方」に干渉してきたのです。政府も行政も今こそ、その誤りを反省して方向を転ずべきでしょう。それなしには日本は確実にほろぶのです。」
少子高齢化は、世界中の先進国の問題でもある。
それを、時代に逆行しなければ「日本はほろびます」ですと!
世界経済フォーラムでも、「日本男女平等の度合いが135カ国のうち101位 」って指摘されたばかりなのにすごい。
この人をNHK経営委員に選んだのは安倍首相らしいけど、首相の「女性が輝く社会に!」っていうのを矛盾してませんかね??
大丈夫?
この人、どんな人なんだろう・・・と思ったら、学者一家に生まれて研究一筋の方なのね。
「中学時代は普通の主婦になりたくないと作文に書いたが子育てを経験し主婦の偉大さに気づき、「反フェミニズム」の道を歩み始めた 」ということらしいです。
あらら残念。
主婦の偉大さに気づいたなら、もっと「専業主婦を含めた女性全体の地位向上」を訴えて欲しかったですね。
主婦という価値の大切さ、子育てという仕事の大切さが(とりわけ男性達の間にも)浸透していれば、早めにその道を選ぶことができた女性はもっと多かったかもしれないのに。
ところで、長谷川センセにとっては、今話題の小保方晴子さんも、非難される対象かしら?
若干30歳で「刺激惹起(じゃっき)性多機能性獲得(STAP(スタップ))細胞」を開発した、今世界で一番ホットな話題の研究者!
こんなスゴイ偉業を成し遂げた女性に対しても、「家庭外の仕事から引退して子供を2~3人産むべきだった」なんておっしゃるおつもりかしら?
どちらにしろ、女性でも男性でも、大切な仕事に生きがいと喜びを感じている人からそれを取り上げることを「当たり前」とされるのは、心外に感じてしまいます。
関係ないかもしれないけど、段階の世代の皆さんによる下の世代批判、結構耳にします。
正直、気分悪いわ。
YomiDrの連載「こころ元気塾」の犯罪精神医学専門の影山任佐教授のこの言葉↓もイヤな気分になった論説の一つ:
「昔は「子はかすがい」で、親は無条件に子を愛するものと認識されていたが、「個」の存在が強調される社会になり、親が自己本位的に生きるようになってきました。子を「アイテム」と見なし、過剰な期待をかけ、「優秀でなければ我が子ではない」といった考えを子に押しつけてしまいがちです。<中略>
秋葉原無差別殺傷事件の被告がその一例です。」
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=86953&from=popin
おいおい。
「「個の存在」が強調される社会」は、ある日突然なったわけじゃないだろ?
ってゆーか、全然そんな社会だと思いませんが。
私たち「今の親」は、突然変異的に自己本位に生きるようになったわけじゃないだろ?
ってゆーか、全然自己本位になんて生きてませんよ!
それよりなにより、殺人事件の被告を例に挙げて、それで「今の親は・・・」みたいに論じるのは止めてくれ!!
現在は、「無条件に子を愛する親」はいないとでも!?
昔の親は、みんながみんな子供のことだけを考えて生きてきたとでも!?
あーあ、うんざり。
ところで、現代ビジネス誌に、なんとも過激なタイトルの記事がありました:
『ご存知でしたか 日本人の9割がヤンキーになる 1億総中流の時代はよかったなぁ』
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/37682
週刊誌的で乱暴な記事とも言えなくはないですが、
・高齢出産で少子化なのは都市部のエリートだけ。
・地方のヤンキーはデキ婚でバンバン産んでいる。
・このままでは、日本の人口はヤンキーのほうが多くなる。
・既に住み分け&格差は広まっている。
とのことです。
読む人によって、捉え方は千差万別でしょう・・・
でも、長谷川センセ、誰に何も言われなくてもバンバン産む人たちはいるらしいので、ぜひその人たちを褒めてあげて下さいね♪
ところで、「色んな家族が当たり前」がどんどん進むと、男女同権&福祉先進国スウェーデンのようになってしまうかしら:
JB Press:「「チャイルドフリー」を選択するスウェーデン人」
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39782?page=1
もう、何がなんだか・・・に感じるスウェーデン社会。
私なんてまだまだ超保守だわ。
これから先、この国はどうなってしまうんだろう?
そのうちリバウンド現象など起きてしまわないか・・・?
ほんっと、世の中色んな現象&色んな意見がたくさんあって、おもしろいわー。
ま、私はフツーに単純に暮らそうっと♪
とりあえず、5時まで仕事がんばって、週末はチビ2号の健診に行って、チビ太といっぱい遊ぼうっと。
夕飯は何作ろうかな~♪
皆様よい週末を♪
【参考】
朝日新聞
「「女は家で育児が合理的」 NHK経営委員コラムに波紋」
http://www.asahi.com/articles/ASG1H67CFG1HUCVL020.html?iref=com_top_pickup
日本経済新聞
「男女平等指数、日本は101位に後退 世界経済フォーラム」
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2400U_U2A021C1CR0000/
Huffington Post日本版
「男女平等、日本は過去最低の105位 国政における女性議員の参加率低下が原因か」http://www.huffingtonpost.jp/2013/10/25/global-gender-gap-report_n_4160959.html
産経ニュース
「新型万能細胞「誰も信じず」 理研チーム・小保方晴子さんら開発」
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/140129/wlf14012922020022-n1.htm