全く眠れなかったのに、体はいつもと同じ時間に目覚めた。
一睡もしていないのに、自然とキッチンへ向かう。
いつもは二つなのに今日は一つだけお弁当を詰める。

ふと、旦那が使用していた物が目に入る。
仕事用のボールペン、ひげそり…
無性に腹が立ったのと、見たくない気持ちでそれらをがっさりゴミ箱へ捨てた
そして、無性にイライラした私。
気づけば旦那にライン。
『あなたのものは全て捨てました』

旦那から返信がある。
『分かりました。本当にごめん』

そんな薄っぺらな謝罪などいらなかった。

子供をいつもの時間に起こし、いつも通り保育園へ送る。
いつも通り職場へ向かう。
大好きな仕事。
大好きな同僚。
なのに心は晴れない。

私はもう一人だ。
子供には私しかいない。
子供に何かあれば、仕事を抜け出して私が行かなくてはいけない。

あーー上司に言っとかないとと、ふと思った。
急に休むかもしれないという事を伝えたかったのと、私の置かれている状況を知って欲しかったのだ。