壊れる。 | ママ、わたしは生きていくよ。

ママ、わたしは生きていくよ。

バリキャリ母と、平凡娘ひとり。
母子家庭を襲った母の癌。
闘病3年9か月で風になった母。

母の知らないわたしを徒然したためます。

金曜は母のいない入園式になった。

ムスメーズ No2は

わたしの幼少期に似ているらしく

母はとても可愛がっていて

 

だから幼稚園姿を見せたっかったが

叶わなかった。

 

日に日に骨と皮になる母。

 

 

機械系に疎すぎる母の

3年放置されたテレビとレコーダーの

配線を直しに行った。

 

録画したいドラマがある!!

強い要望なのに自分で出来ないw

 

電気配線業者のようにテレビ裏で

ゴソゴソしていたとき

母がトイレにかけこむ。

 

吐いていた。

 

バナナでもダメだったと力なく笑う。

 

胃潰瘍が発覚しても

治療がされないまま10日。

悪化してるのは明白。

 

水とプリンしか食べてない母が

元気なわけもなく

 

痛み止めも少なく処方された為

既に飲み切った母は

骨への転移が痛くて寝られない。

 

「食べられへんかったら

 わたしの身体なくなっていくやん。」

母が弱音を吐く。

 

  17日の診察、わたしも行くから

  その時一緒に医者に質問攻めしよう!

そう言っても、あまり反応が返らない。

 

ただ、配線が直って予約録画できたとき

満面の笑みで

 

「さっすが!!やっるー」

と肩をバシンっとたたいてきたときに

嬉しくて仕方なかった。

 

車に乗ると涙が出てくる。

けれど

ムスメーズに不安や心配をかけたくない。

 

1女は異変に気付いてきている。

「まみ、治ってほしい。」

「また、お泊り行きたい。」

「まみと遊びに行きたい。」

 

最近よく言う。

「ママ、病気になっても必ず治るのに

 まみはなんでずっと治らないの?

 治ってほしい。」

先日もいきなり聞いてきた。

わたしは言葉に詰まって何も言えなかった。

  そうやね、としか言えない。

 

理解のない義父母。

協力のない夫。

 

力になろうとする友人。

それでも友人に感情を爆発させることなんて出来ない。

 

なんだかずっとつらい気持ちがついて回る。

 

毎日

心を抑え

涙をこらえ

笑顔を作り…

 

入園式のために

念のため車椅子を友達から借りて

その友達が母のために

わたしの代わりに泣いてくれた。

 

なんで泣かへんの?

壊れてしまうよ、と言いながら泣いてくれた。

嬉しかった。

 

泣きたいんだけれど

泣ける場所が、わたしにはない。

感情をさらけ出す場所がない。

 

元来甘ったれなのに

考えてみれば

子供のように泣けるのは

母の前でだけだった。

 

大人になれば必然的に

そんな泣くことなんかなくなる。

 

そもそも

泣いたところで何の解決にもならない。

 

だから

こんなことを思うことは間違っているのだろう。

 

それでも泣きたい。

わたしは今

人目もはばからず泣きわめきたい。

 

このままでは

友人の言うように壊れてしまう。