隠され続けた脳転移の疑い | ママ、わたしは生きていくよ。

ママ、わたしは生きていくよ。

バリキャリ母と、平凡娘ひとり。
母子家庭を襲った母の癌。
闘病3年9か月で風になった母。

母の知らないわたしを徒然したためます。

母の経過は良好だった

 

検査の結果的にも体感的にも副作用はなく

 

穏やかに入院は終えた

 

けれど

 

「あー、よかった。脳転移 疑いやったわ」

 

さらっと待合室で言う

 

「放射線治療になるかもって言われて寝れへんかってん」

「腰の転移も今回の(抗癌剤)で消えたらしいし」

 

母よ

 

それは隠したらアカンやろ

 

ほのかに湧いた怒りがあったが口にはできなかった

 

超ビビリん子の母は

 

口にするだけでダメージを負う

 

だからこそ癌発覚もわたしには4ヶ月も黙っていた

 

そろそろちゃんと話し合わなければならないのだろう

 

隠すはもうダメだと

 

唯一の肉親と言っていい母とわたし

 

カッコ悪いこと弱いとこ辛いとさらけ出すこと

 

感情をそのまま訴えることを

 

お互い出来ないのだから仕方ないとしてきた

 

でもダメだ

 

殻を破らないと癌とは一緒に戦っていけない

 

最近思うのは

 

家族として出来ることは

 

母の押さえ込んでる不安や恐怖を

 

吐き出せる場所になることなのでは?

 

それが出来るのはわたしだけなんやないの?

 

母と同じ場所に立つことは不可能だけれど

 

闘う母の隣に立つことは出来るのではないか

 

それともそれさえもエゴな考えなのか

 

巡る思考に答えはないだろうけれど