こんにちは、ピロコです。
現在私の実父は
末期のガンと闘っておりまして
お医者様には
「もしかしたら来年の春は迎えられないかも、、」
などと言われている状況なのですが。
…
高齢なこともあり
みるみるうちに体力も衰え、
抗がん剤や放射線治療も
なかなかうまくいかない日々。
…
そんな父は
ついに先々週から
自宅での緩和ケア
に切り替わってしまったのです。
…
父はもう自力では歩けないほどに
骨が脆くなり
痩せこけてしまったので
自宅に戻っても
ベッドから降りることができず
トイレすらも
毎日数回、
訪問介護の方に来ていただいて
介助をしていただいている状態。
…
唯一の救いは
父本人が自宅に戻れて
ちょっと嬉しそうにしていることなのですが、、
なにせそんな状態の父を
高齢の母が一人で面倒をみるなんて
到底無理な話。
なので、
私は先々週から毎日、
午後〜夕方にかけての数時間
実家に通っては
食事や家の片付け、
1日4回ある父の貼り薬の交換などを
微力ながら手伝っているのです。
…
父が病院に入院していた時は
面会時間が限られていたから
滞在時間は短かくて済んだし、
食事や薬は全部
看護師さんたちが面倒を見てくれていたので
毎日付き添っていたとはいえ、
母にも私にも
多少ホッとできる時間は
あったのですが。
…
自宅での緩和ケアとなると、
それらを全部、
自宅で、
素人がやらなければいけないということ。
…
いざ始まってみるとそれは
ものすごい重労働だし
なかなかのストレスだということが
わかったのです。
…
そんな新しい生活パターンに
身も心も打ちひしがれていた先週、
またうちの義母が夕方に
アポなしの突撃訪問
をして来たのです。
…
でも、
私はその時実家にいて留守にしていたので
家には
連れ子の姉Aちゃん(高3)と
小学生の実子だけがいたのです。
…
義母はもちろん
私が留守だろうとおかまいなしに
当然のようにわが家に上がり込み、
子供達のいるリビングで普通にタバコを吸い、
私がへとへとになって帰った頃には
家の中はぐちゃぐちゃに乱され、
(みんなで食べたお菓子の袋などが散乱)
リビングにはタバコ臭が充満している
という
悪夢のような状況になっていました。
…
私はその地獄絵図と
タバコの臭いに気圧されながらも
ヨレヨレとリビングに入り、
軽く義母に挨拶だけすると
そのまま夕飯の支度に取り掛かるため
キッチンに入って行きました。
…
すると義母、
わざわざ私についてキッチンに来て
『病院に行ってきたの?お父さん、どう?』
とまた
まるでゴシップネタでも聞くかのように
ワクワクした感じで
私の父の容体を聞いてきました。
…
なので私は、
とても簡潔に
『もう体力的にも治療が難しく、自宅で緩和ケアになりました』
とだけ伝えたのです。
…
すると義母、
まるで嬉しいサプライズでも聞いたかのように
目を輝かせながら
そこから私に
機関銃のように質問をしてきたのです。
『えっ!えっ!!』
緩和ケアってどういうこと?
家で治療をするってこと?
お医者さんが家に来てくれるの?
ベッドとかはどうするの?
お風呂やトイレは?
リハビリとかするの?
保険はおりるの?
いつまで自宅なの?
再入院はさせてもらえないの?
自宅でケアなんて、お医者さんも無責任よねぇ?
etc. etc...
…
一言だけ言わせてください。
うるさいんじゃ
ボケェ!!
ハァ…ハァ…
…
あのさぁ、
アンタには
デリカシーってもんは
ないの?
緩和ケアっていうのは
もう手の施しようのない患者が
最期の時を穏やかに安らかに迎える、
そういう意味なんだよ
…
それをまるで
『治療と治療の中休み的な?』
もしくは
『お医者さんの怠慢?』
くらいの解釈で捉えているから
こうやって私に
とんでもなく空気の読めていない、
失礼極まりない質問ばかりを
浴びせ続けるのよね。
…
私、
実家にいる時はできるだけ
家の中に悲壮感を漂わせないために
明るく振舞っているのですが
その分
帰りの車の中で一人になった時には
残された父との時間の少なさを痛感して
涙が止まらなくなったりしているのですよ。
…
それなのに。
『明日はわが身だからさぁ〜♪』
とか
『そういう情報、私も知っておかないといけないと思って♪』
とか、、
『自分にとって有益な情報』を
貪欲に聞き出そうとしている感じが
すごくイヤ。
…
体力的にも精神的にも
クタクタに疲れきっていた私には
義母のそんな空気の読めない
機関銃のような質問に
答えてあげられるだけの余裕は
ほぼゼロ。
…
なので
義母と目を合わせることもなく
冷蔵庫からガサゴソと野菜や肉を取り出し
夕飯の準備をしつつ
『あ、はい、』
『いや、もう治療はしないです』
『そういうのはケアマネさんに任せるみたいです』
と
最低限のワード数で
『あなたと会話のキャッチボールなどしたくありませんよ』
オーラを全開に出して、
ただただ機械的に義母の質問をいなしてやった
ピロコなのでした。
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