こんにちは、ピロコです。
わが家の連れ子の姉Aちゃんは
現在高校3年生、
世の中的には一応
受験生
ということになるのですが。
…
いよいようちのAちゃんにも
本格的に進路を決めなくてはならない時期が
やってきてしまいました。
…
学校からは
「親も同意していますよ」、という旨の
署名捺印をして提出しなければならない
『進路希望調査票』
なるものが配布されました。
…
その調査票とは
まず本人が
「進学」か「就職」
のどちらかに丸をつけ、
さらに具体的に
希望する学校名や就職先を記入し、
一番下の欄には
保護者が署名捺印して提出する
というもの。
…
その調査票の提出期限が迫っていた先日、
Aちゃんがそのプリントを手に持って
わざとらしく小動物のように
チョコチョコチョコっと小走りでリビングに入ってきて
(↑自分でこれがかわいい仕草だと思っているらしい)
『あ、あのあのえとえと、、、これにサインしてもらえますか』
と
わざとらしくどもりながら
(↑これもかわいいと思っているらしい)
そのプリントを見せてくれました。
…
するとそこには
Aちゃんが
『進学』
にデカデカと丸をつけていて
さらには
小学生みたいな丸文字で
『〇〇芸能ナンチャラ専門学校』
と
以前からパンフレットを取り寄せていた
芸能関係の専門学校
の名前が書かれていました。
…
え、
まさか本気で
あんな胡散臭い専門学校に
行こうとしているの…?
…
だって、
そのパンフレットには
『ボーカル養成コース』
だの
『ダンサー養成コース』
だのと
「え、そういうのって学校でお勉強してなるものなんだっけ?」
と突っ込みたくなるようなコース名が書かれていたり
デカデカと
『卒業後は芸能事務所所属も夢じゃない!』
などと
アイドル志望の子たちに安易な希望を与えてしまうような文言が
ずらりと書かれたりしているのですよ。
(そりゃぁ事務所に所属するのはできるのかもしれないけど…それと売れるかどうかは別)
…
高校3年生になっても
まだアイドルになる夢を諦めていなかったのか、
Aちゃんは漠然と
「その専門学校にさえ行けば自分も芸能人になれる」
とか
思っちゃってる系なのですよ。
…
私はその調査票を受け取って
しばらく愕然とした後、
Aちゃんにはこう言いました。
『進路は大事なことだから、これパパに見てもらうね』
…
そしてその夜、
帰宅したダンナに
そのAちゃんが書いた調査票を渡しながら
『親の同意が必要らしいよ… 私はこの専門学校はちょっと怪しいと思うけど。』
と伝えました。
…
すると。
それを見るなりダンナは
2階にいたAちゃんを呼び、
Aちゃんに真顔でこう言ったのです。
『ナニコレ。こんな胡散臭い専門学校やめておけよ。ここを出たからってアイドルになれると思ってんの?ありえないだろ?』
…
するとAちゃんは
急にまごまごし始めると
ボソボソと小さい声でこう言いました。
『いや、でもここに行けばボイストレーニングとかできるし… ダンスも…』
…
するとダンナ、
それにかぶせるように
きっぱりとこう言いました。
『この専門学校を卒業して有名になった芸能人、一人でもいるのか?いないだろ?学校に行ってアイドルになれるなんて安易な発想はもうやめろ』
『歌もダンスも、やりたいなら趣味として続ければいい。専門学校は将来の仕事に役立つ分野にしろ』
…
よくぞ言ってくれた!!
ダンナよ!!!
君はやればできる子じゃないか!!
…
いや〜
私、
これまでこんなにうちのダンナが
光り輝いて見えた日は
ありませんでしたよ。
…
私とダンナが結婚した当初から
ずーっとアイドルを目指していたAちゃん。
中学生になっても
高校生になっても
謎の自信で『なれる』と疑わなかったAちゃんに
もう何年も
『現実と鏡をちゃんと見てくれよ…』
とイライラしていたピロコでしたが、
ついにこの日、
この積年のモヤモヤが
ダンナの一言によって
一掃されたのです。
…
ダンナにバッサリと斬られたAちゃんは
しばらく無言になった後で
『え、じゃぁもう歌とかダンスはやめろってこと?』
と小さく反論してきました。
…
するとダンナは
ちょっとだけ優しい口調になって
諭すように
『好きなことは続けたらいい。歌もダンスも習い事として通い続ければいいじゃん。自分の稼ぎで』
と
鬼のようなことをいい、
Aちゃんを完全に黙らせました。
…
さーて。
これからAちゃんは
高校卒業後の進路を
もう一度最初から
考え直さなければならなくなったわけですが。
…
勉強もきらい、
努力もきらい。
そんなAちゃんが
未だに『専門学校』に行くことを考えていることに
一抹の不安を抱きながらも
(おそらく「就職」は大変そうだから避けているのでしょうね)
一応『芸能関係の専門学校』は
選択肢から消えてくれたので
とりあえずピロコは一安心。
…
もうここからは
ちゃんと現実を見て、
学校決めも奨学金の申し込みも
全部自力で頑張ってくれよな…と
ちょっと突き放すような気持ちで
がっくりうなだれるAちゃんを見ていた
ピロコなのでした。
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