松本ナイト | ママゲリア聖子の大阪ロマンチック

ママゲリア聖子の大阪ロマンチック

北大阪在住、食いしん坊で呑んべえのなかよし夫婦のいろいろを記録しておきたいと思います。こんなに楽しい毎日、本当に感謝しています。

松本城のすぐそばに、私たちが愛してやまない中華料理店、「百老亭」があります。

白馬からのスキー帰り、高速道路を降りてわざわざ松本に寄って、年に一度ここの中華料理をいただくのが楽しい年中行事だったのですが、もう何年もご無沙汰していて。

久しぶりにお店に入ると、健太郎さんが、とても懐かしそうに歓待してくださいました。

最初に来たときあまりにも美味しくて、
「実は私たち、ミシュランの調査員の者なんですが、これは3つ星です。」
とかなんとか冗談を言ったら、大笑いになり、絶品の杏仁豆腐をサービスしていただいたことがあって。
(どう見てもスキー帰りのファミリーですから。)
本物のミシュランに掲載されてももちろんおかしくない。この店が家の近所にあったら、かなり頻繁に通ってるはず。

この日もお店はとても混んでいて活気がありました。嬉しいことです。

凍える松本の夜、町の一角にぽっかり浮かぶ百老亭のネオンが、誘うんですよねぇ。

松本名物、鶏の山賊焼はここの店のものがいちばん。
明蝦巻(ミンハーキン)との組み合わせが大好きです。
ああ、これが食べたかったのよ~。

夫は、ここで夕食をとったあと、大阪まで運転しなくてはならないので、これまでいつも飲めずにいたのだけど、今夜は松本泊まりだから、念願かなってビールで乾杯できるのでーす!

回鍋肉の、キャベツも豚肉も素材がよくて腕は確かで、とっても美味しい!

感激しつつお料理を堪能しておりましたら、健太郎さんが私たちの席に来てくださって、おしゃべりすることができました。

「松本は、いいバーがあるんです。」
全国に名が知られた格式の高いバーにも一度行ってみたいけど、この夜は、健太郎さんの同級生がやっているというオススメの一軒を紹介していただきました。

松本の街の中心、PARCO前の舗道にはずっと向こうまで美しいクリスマスツリーが飾られて光っています。美しい街です。


道路の向かい側の路地をちょっと入ったビルの2階に、「The  Bar J」はあります。

穴蔵みたいな店内。
ラスコーの洞窟画をイメージしてスタッフみんなで手作りしたそうです。



様々な珍しい洋酒が並んでいます。
日本酒党の我々、内心アウェイな感じは否めないのですが、健太郎さんのご紹介なので大丈夫。

夫はウイスキーを。
ウイスキーったって、品揃え豊富ですから、絞り混むのは難しい。
スマートにガイドして、一杯目を決めてくださいます。
「信州ゆかりの「岩井」というウイスキーをあえてハイボールで。」

私は洋梨のソルベのcocktailを。美味しい。

カウンターの他のお客様も交え、楽しい会話が弾みます。灯りに合わせて声のトーンも落としているのが大人な雰囲気。葉巻の煙がゆらり…。
松本って大人っぽい街だね。何枚目かにかかったCDは、美空ひばりが歌うスタンダードjazz。


「似顔絵とか、描いたら喜んでもらえます?ご迷惑ですか?」
たいへん気分のよい、特別な夜の記念に、似顔絵を描かせてもらえないでしょうか?

面白がってくださって。
「ペンは持っています。紙はコースターの裏でもなんでも。」
だけど、この店のコースター、布で出来てるんですよね。
そしたら、バーテン嬢のミオナさんが、あっという間に近くの店でスケッチブックを買ってきてくださいました。

グラスを磨きながら、ポーズをとってくれます。バレリーナみたいな可憐なバーテンさん。



次は、正樹さん。
「なぜバーテン業に?」
「女性にモテたくて」

ウフフ。
わたしもね、モテたくて似顔絵描いてるんですよ。
みたいな会話を交わしながら5分程度。暗くて描きにくいけど、こんなもんでしょうか?
サインを入れますよ。松田聖子。
便利な名前です。飲み屋でのウケは絶大。

「それではお礼に、お二人に一杯ずつ。なんでもおっしゃってください」

ええっ!マジですか~?

それじゃオコトバに甘えて…。
大阪のオバチャンの厚かましさを、なめたらいかんぜよ。
「それじゃ、松田聖子っていうカクテル作ってください。」
百戦錬磨の正樹氏、顔色ひとつ変えずに、
「ひとつだけ質問させてください。キウイとイチゴ、どちらがお好みですか?」

イチゴ、イチゴです!
しばらく彼の美しい所作にみとれ、隣のお客さんを軽くからかい…しているうちに差し出されたのがこちら。

少し酸味のある、はしりの生のイチゴを使った、爽やかなcocktail。

ありがとうございます。

マドラーの先には白鳥、マドラーのレストにはお昼寝しているスナフキン?イチゴを食べるためのピックにも不思議な動物の顔がついていて、完璧にラブリー。

バーって楽しいなぁ。
松本、好きだなぁ。

ホテルまで女鳥羽川沿いを歩いて帰ります。

また、来ようね。