2023年2月時点で国内で承認されているAG(オーソライズド・ジェネリック)のリストは以下の通りです。

AG(オーソライズド・ジェネリック)の一覧
AGの製品名先発医薬品名AGの製造販売企業

ピオグリタゾン錠「武田テバ」アクトス武田テバファーマ
ビカルタミド錠 / OD錠「DSEPカソデックス第一三共エスファ
ビソプロロールフマル酸塩錠「DSEP」メインテート
ピタバスタチンカルシウム錠 / OD錠「KOG」リバロテイカ製薬
ピルシカイニド塩酸塩カプセル「DSEP」サンリズム第一三共エスファ
フェキソフェナジン塩酸塩錠「SANIK」アレグラ日医工
フェブキソスタット錠「DSEP」フェブリク第一三共エスファ
プソフェキ配合錠「SANIK」ディレグラ日医工
フリウェル配合錠LD / ULD「あすか」ルナベルあすか製薬
フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液「武田テバ」アラミスト武田テバファーマ
プレガバリンOD錠「ファイザー」リリカヴィアトリス
ブロナンセリン散2%「DSPB」ロナセン住友ファーマプロモ
ベポタスチンベシル酸塩OD錠「タナベ」タリオンニプロESファーマ
ボグリボース錠 / OD錠「武田テバ」ベイスン武田テバファーマ
ホリナート錠「タイホウ」ユーゼル岡山大鵬薬品
メトホルミン塩酸塩錠 / OD錠「DSPB」メトグルコ住友ファーマプロモ
メマンチン塩酸塩錠 / OD錠 / ドライシロップ「DSEP」メマリー第一三共エスファ
モメタゾン点鼻液 噴霧用ナゾネックスキョーリンリメディオ
モンテルカスト錠「KM」キプレス / シングレア
ラメルテオン錠「武田テバ」ロゼレム武田テバファーマ
ランソプラゾールOD錠「武田テバ」タケプロン
リバーロキサバン錠 / OD錠 / 細粒分包「バイエル」イグザレルトバイエル薬品販売
リマプロストアルファデクス錠「日医工」オパルモン日医工
レトロゾール錠「サンド」フェマーラサンド
レバミピド錠「オーツカ」ムコスタ大塚製薬工場
レナリドミドカプセル「BMSH」レブラミドブリストル・マイヤーズ スクイブ販売
レボセチリジン塩酸塩錠「武田テバ」ザイザル武田テバファーマ
レボフロキサシン錠 / 細粒 / 点滴静注 / 点滴静注バッグ「DSEP」クラビット第一三共エスファ
ロスバスタチン錠 / OD錠「DSEP」クレストール
ロレアス配合錠「SANIK」コンプラビン日医工
YDソリタ-T1号輸液 / T3号輸液 / T3号G輸液ソリタ陽進堂

AG(オーソライズド・ジェネリック)は先発医薬品の特許が切れていなくても、特許の許諾を得られれば製造販売が可能です。したがって、従来のジェネリック医薬品が既にシェアを確保している成熟した市場にAGを「後追い」で投入して巻き返しを図るだけでなく、先手を打って特許が切れる前にAGを投入することで他社がジェネリック医薬品を出す前に市場シェアを確保する、という防衛的な戦略をとる製薬企業もあります。

当然、先発医薬品の売上が落ちるリスクがありますが、いずれ来る特許切れで他社のジェネリック医薬品に市場シェアを奪われるなら、自社の関連会社からAGを出す(第一三共→第一三共エスファ、武田薬品工業→武田テバ、バイエル→バイエル薬品販売など)、あるいは他社に特許を許諾してロイヤリティ収入を選び一定の収益を確保する、という考え方です。