小学校低学年の頃
夏休みに京都へ
父母と双子の姉と
4人で旅行に行きました
京都にはバスツアーで知り合った
バスガイドのお姉さんがいて
そのお姉さんが私と姉をとても可愛がってくれて
毎年会いに行ってたんです
お姉さんもウチに泊まりに来てくれたり
もう親戚のような方でした
その年は、
お姉さんが、私と姉を一泊預かってくれて
父と母はふたりでのんびり京都観光することになっていました
お姉さんの家で
一緒にシチューを作ったり
ボードゲームで遊んだり
楽しい1日を過ごして、次の日
父と母と待ち合わせた駅に向かって
歩いていました
姉とお姉さんが10メートルほど先を歩いて
私はひとり、のんびり歩いていました
前方にバスが走ってくるのが見えて
姉とお姉さんが右に避けました
私も右に避けて
避けたのに・・・
あっと思う間もなく目の前にバスが
バーーーン‼
耳をつんざく大音響
身体の左側にものすごい衝撃
その瞬間・・・
クルクルクルクル
高速で目の前の景色が回る
スタンッ
ピタリと回転が止まりました
10メートル先に
驚愕の表情を浮かべた
姉とお姉さんが見え
身体の左側にくっ付くように
止まっているバスの大きなタイヤが見え…
お姉さんは
半狂乱で私に駆け寄り
救急車
バスに轢かれたん
救急車
誰か助けてー
と叫びまくり
そこにバスから降りてきた運転手さんがきて
バスから乗客の方々も降りてきて
大騒ぎ
私がしっかり立っているので
運転手さんもお姉さんも
本当に轢かれたかどうか
困惑していたらしい
乗客の一人が
「うち、見てました
子供さんと女の人が避けたと思ったら
もうひとりお子さんおって
危ないと思ったら当たって
クルクルクル~って
廻りはった
よう踏ん張って止まりはりましたな~」
後に姉に聞いたところ
すごい音に驚いて振り向くと
超高速で回転し
ピタっと仁王立ちした私が見えたそう
スケートの人みたいだったと言っていました(笑)
数人の乗客が同じような証言をしているうちに
救急車が到着
救急隊の人やお姉さんに話しかけられても
だんまりの私
「立ったまま気ぃ失ってるんやろか」
と心配されたけど
気を失ってたわけじゃないんです
高いところから飛び降りると
足がジーンというかビーンというか
痺れるというか…
とにかく、全身がそんな感じになってて
喋りたくてもしゃべれなかったんです
病院で検査してもらって
骨折はなくて打撲だけとわかり
合流した両親もお姉さんも
安心してました
避けたのに轢かれたのは
運転手さんが前を歩いていたふたりに
気を取られたのと
私の後方にバス停があり
姉たちを避けた後にバス停に向かって
寄ってしまったことが原因だったそうです
運転手さん、優しいおじさんだったので
迷惑をかけてしまって申し訳ないと
子供心に思いました
父もお前が悪いと怒っていたっけ
でも無事で良かったと
私を抱きしめて泣いていたなぁ
旅行先で事故ると
手続きやらなんやら
めちゃくちゃ大変なので
みなさんも気を付けてくださいね