いよいよ「移送」が申し渡されました。
明日には拘置所を離れ、刑務所に送られます。
今回は、「領置調べ」 という荷造り、申し渡し、について書きたいと思います。
5.まだどこの刑務所か教えないか!
「自分はどこの刑務所に飛ばされるんやろう?」
と、ドキドキしながら待っていても、アレ?・・・
実は、当日の朝までどこの刑務所かは教えてくれないんです!
ここまで来て、もういいだろうよ・・・と思いますが、
あくまでも法務省は、
「万が一、移送の情報が漏れ、受刑者を奪還されるようなことがあっては困る」
という、スタンスですから、どこの刑務所に飛ばされるかは、直前までオアズケです。
・・・のハズなんですが、
うまくフトコロに入るヤツはいるもんで、刑務官様にあの手この手で訊き出し、
私は、前日には、「美祢社会復帰促進センターに飛ばされるかがわかっていました(笑)。
大丈夫か?法務省。
懲役にはキビシイが、身内の刑務官様の管理は甘いんじゃぁないん・・・?
普通は当日の朝、移送のマイクロバスに乗り込む直前のタイミングで、申し渡されます。
わざわざ、担当台という、刑務官様が指示や説教をする机の前に呼び出され、
ちょっとエライ(看守長クラス)刑務官様から、
「君を、今から、神戸刑務所に移送する。以上」
なんて、感じで、エラそうに、一言だけ言われて終了です。
6.荷造りは刑務官様とのせめぎ合い
移送の前日は、拘置所の端の一角で、荷造りとなります。
手持ちの私物、倉庫に領置されていた私物、これらをすべて広げます。
それをバッグなどに詰めていくんですが、ここは拘置所。
当然ですが、一人で、勝手に荷造りすることは許されません。
ここでも、刑務官様の監視の下、許可をもらいながらの荷造りです。
いちいち、一つ一つの私物に、お伺いを立てなければならないのです。
だから、私物が多いと、「めんどくさー」ってことになります。
コンクリむき出しの床の上に、ゴザを敷き、ひざまずいて荷物整理です。
「おい、パッパとやれよ」
ハナから刑務官様は不機嫌です。
朝から、何人もの懲役の荷物をチェックして、疲れてるんやろうか?
これがお前さんの仕事なんやけど・・・
露骨に文句を言いながら仕事ができるやなんて、刑務官と言う仕事はほんまええなぁー!
「おい、おまえ、これはいるんか?いらんのか?」
へっ?捨てるのは、いちいち「願せん」が必要じゃなかったん?
「領置調べの時は、基本、何でも捨てられるぞ」
なんやねん!この矛盾。この極端さ。
「これは、持って行く、でええんやな?」
刑務官様は、サッサと終わらせたいらしく、まとめた荷物は勝手に仕分けようとします。
「運転免許証の有効期限を確認したいんで、見たいんですけど」
「んぁ? あかん!そんな時間はあらへん」
「裁判の起訴状、判決文を取り出したいんですけど」
「あぁ? あかんあかん!そんな時間はあらへん」
「留置場にいる時に、弁護士からもらった手紙を・・・」
「おーっ! あかんって言うとるやろ!そんな時間はあらへん!」
決して「捨てろ!」とは言わないのですが、とにかく時間をかけるのを嫌がります。
免許証、財布などは貴重品として、領置されていて、普段見ることができません。
継続や更新の手続きがあるので、どうしても確認しておきたいんやけどなぁ~!
この領置調べが、中身を確認する唯一のチャンスと言えます。
そんな願いもむなしく、正当な理由にも拘らず、全て却下です。
「これは留置場から持ってきた、裁判の時の書類だな?これ、領置やからな」
留置場から持ってきたものは、特別な許可をとらない限り、ずっと倉庫行きです。
『自分の持ち物なのに、手にするどころか、全然見ることもできひんやないか!』
ホント、「荷物はなくなってはいませんよ」という、確認の作業にしか過ぎません。
だから、「荷物整理」とは言わず、「領置調べ」と言う、「調査」なんですね。あくまでも「調査」なんやね。
ほとんど目的も果たせず、「領置調べ」はわずか15分もかからず終了でした。