家の前には、7人乗りのミニバンと見た事のある乗用車が停まっていた。
パトカーではなく、覆面の車だ。
俺は最後部座席の右奥に座らされた。
4人の刑事とは別に、運転手がもう一人いた。
被疑者とはいえ、私ひとりに5人の警官か、、、人件費も馬鹿にならないぞ。
移動の社中では、フレンドリーに雑談をしてくる刑事もいるが、こっちは楽しくお話しする気分じゃない!
車は都市高に乗り、私の家があるところから、T市の警察署へ向かった。
私が勤務していた会社は、T市にあるからだ。
移動中はブルーになりつつも、警察署ついたら取調べとかを受けて、今日の夕方には帰れるのかな、なんて考えていた。しかしそれは甘かった。そんなに簡単に帰してもらえるところではないのだ。
40分ほどで車はT警察署についた。
車を降りると、普通に警察署の正面玄関から中に入り、階段で刑事の部署の部屋へ向かう。
部屋に着くと、私は取調室に案内された。
とりあえず携帯電話とか、携帯とか、時計とか、服以外の身につけているものはすべて、
空港の検閲のようにはずして箱に入れさせられた。
その後すぐに、刑事が何かの書類を俺の目の前にかざす。
「逮捕状が出てるから。○月○日・・・、確かに確認したね。」
すると、
「○○時○○分、●●を業務上横領の容疑で逮捕する。」
と刑事に言われ、私は手錠をかけられた!
あっ、これはドラマでよく見るシーンや・・・。
初めて本物の手錠をかけられる衝撃、屈辱感、そしてサーと引いていく血の気。
私はここで初めて、人生終わった、犯罪者だ・・・という実感が体を走った。
さすがにこの時は大分へこみました。
家宅捜索の時もヘコんだけど、手錠までかけられてしまうと、「終わった」というショックが襲いました。
この後私は、第1回目の取調べを受ける事となる。
取調べの時は手首から手錠ははずされるが、手錠にはロープが通され、そのロープと手錠でパイプ椅子にくくりつけられるのである。この時点で犯罪者気分は100%や❗️
第1回目の取り調べでは、被疑の犯行に対して、概要的な事を聴取される。
取調べの時、毎回最初に刑事が放つ決まり文句がある。
「やってないこと、話したくないことは無理に話さなくて結構です。」
被疑者には黙秘権があるので、刑事は必ずこの旨を告げなければならんと、法律で決まっているようですな。
こうして取り調べが始まり、刑事の質問に対してこちらが答えていく。
それを刑事が調書として、パソコンで書類を作成していく。
この作業がまた遅い!!まだ経験少ない刑事だったようだが、とにかく遅い!!!
ひとつ質問に答えたら、刑事がパソコン打ち終わるのを5分とか、10分とかボーっと待ってないとならない。
しっかりしてくれーーー。
一通りの調書ができたら、それを刑事がプリントアウトして、私が一度全部に目を通す。
ここでおかしいところ、間違っているところは指摘して、直してもらうことができる。
そりゃあ、不利な事になったら嫌なので、必死に目を通しましたよ。。
取り調べとは、まさにこんな感じ。
こうして調書の修正まで終わったら、再度プリントアウトしなおして、刑事が俺に全文読み聞かせる。
この再確認までしてOKだったら、全ページの欄外に指で押印、
最終ページの最終行にサインとまた押印をさせられるのだ。
この後、複数回取調べを受けることになっていくわけだが、どうにも担当刑事の文章力がない。
内容的に認識の違いがあるところは当然直させるとして、へんな文章構成も多く、
終いには赤ペン先生👨🏫のように私が文章を添削している始末だった。。。
留置後知ったのだが、逮捕後48時間以内に警察が検察に証拠や被疑者を送致し、検察官は被疑者の身柄の拘束から72時間以内に、裁判所に勾留請求を出すか、釈放をするかしないといけない。
ここで勾留請求が認められると、自分が裁判所に対して任意で選んだ1箇所だけ、裁判所から連絡が行くようになるのだ。
だから単独で捕まってしまうと、丸3日くらいは外部に一切の連絡が取れない。
警察にひとたび捕まれば、抗うすべは無い・・・。そして何もできなくなる。。
もはや身を任せるしかないのだ。
こうして逮捕され、最初の取り調べが終わると、俺は署の留置所にぶち込まれる事となるのである。
私は人生で初めて、逮捕されてとうとう留置所にぶちこまれました。
入ってみないとなかなかわからない体験なので、留置所での生活を書きます。




