抗ガン治療が始まるから、そうなると、私は自分のことでいっぱいいっぱいになるかもしれない、だから、無理しないでくれとGW前に母に言いました。

庭の草むしりも、やった直後から2~3日寝込んでしまうので、やらなくていいともいつも言っていました。

重いものを持つな、無理せず誰かに手伝ってもらえ…と。

庭の草むしりも、もう何度も何度も繰り返していて、それでも「まだできる大丈夫、2~3日寝てれば治るんだから」と、やめようとしない。

実際、2~3日寝てれば治るなんて口では言っているけれど、おとなしく寝ていたためしがない。

だから、疲れも、痛みもなかなか取れない。

 

GWの中日、マッサージチェアを動かそうとしたんだそうです。

これ、全身マッサージできるもので、かなり大きくて重量級のもの。

私ですら、動かすのが難しいものなのに、何を考えてたんだか、動かせると思ったから動かそうとしたんだそうです。

しかも、押すのではなく引こうとしたらしく、瞬時に腰を痛めて終わり。

それでも、その日はトイレにはなんとか自力で行けていて、ベッドから起き上がることもできていたので、GWの後半の休み、息子家族と旅行に行ったんです。

私は母が心配だから残ると言ったのですが、旦那がわがままで、

「せっかく息子家族がくるのになんでお前だけ残るんだよ」

「もう予約もして事前にお金も払ってて、キャンセルしても金返ってこねえんだぞ」

「一人でトイレに行けてるし、大丈夫だって本人が言ってんだから、大丈夫だ」

などと言って、納得せず。

母も「大丈夫だから行ってきな、妹もいるから大丈夫だよ、何かあれば救急車呼ぶから」と、旦那に気を使って言っていましたが、案の定、いない間、おとなしくせずに動き回ったようで、連休最終日朝9時ごろ自宅に戻ると、母がトイレの前でうつぶせに倒れていて、もがいてるじゃないですか。

「昨日まではトイレまで這ってきて、ドアのところで立ち上がれたんだけど、今日は立ち上がれない」と、どうも数時間その状態でいたようでした。

手助けして起こそうとしても「いたいー!いたいー!!触るな!!!」とわめき散らして、どうにもできません。

うつぶせじゃ無理だから、せめて横向きか仰向けにさせないと…と思ったものの、とにかく体を動かそうとすると、痛い痛いとわめいて何とか動かせる腕と足をバタバタさせるので、ほんとにお手上げ状態。

これはもう救急車を呼ぶしかないと判断し、嫌がる母を無視して呼びました。

こんな状態なので入院させてもらえるかと思ったら、痛み止めをもらっただけで帰されました。

まあ本人も、この時点では、自分で何とか出来ると言い張り、痛いのに医者には痛くない、自分で動けるというので、それなら入院の必要なしと判断されてしまいました。

本人は、車まで歩けると言ったけれど、実際は歩くことなんて無理で、車いすで車まで行ったものの、車いすから車に乗り移ることもままならず、なんとか主人と二人で後部座席に押し込んだけれど、痛い痛いとずっとわめきどおし。

後部座席では座ることもできず、仰向けに寝転んだ状態。

自宅についても、車から出るまでが一苦労。

なんとか横向きにさせて、足をまず下ろさせて、なんとか状態を起こし、車から出しましたが、その間も、「痛い、触るな、ほっとけ!」とずっと騒いでました。

1人で歩けると言い張ったところで、実際にはまったく歩けず、私と旦那で両脇を抱え、半ば引きずるようにして家の中に運び入れました。

 

その後も、1人でトイレに行ける、誰の助けもいらないと腕を振り回して近寄らせません。

じきに疲れ果てたんでしょう、夕方まで寝てました。

それでもこの日の夜は、シャワーを浴びたいと言うので、なんとか風呂場まで連れて行き、シャワーを浴びた後、ベッドまで抱えるようにして運びました。

それからじきにまた寝てしまいました。

 

翌日7日火曜日はベッドの上に座ったりしていたので、痛み止めが効いて楽になったのかな…と安心していたのですが、次の8日水曜日、朝起きると、再びトイレの前であおむけに倒れたままジタバタしてるじゃないですか。

6日の朝の再来です、まったく同じです。

痛い、触るな、1人でできるとわめいて触らせません。

紙おむつしてないから、どうしてもトイレで用足しをすると言い張って聞きません。

でも、実際はおむつはいてたんですけどね…。

1人で起き上がるから、余計なことはするなとわめくので、仕方なくしばらく本人の気のすむようにさせてましたが、体力が奪われるばかりで、まったく動けない。

「もうトイレに座るのは無理だから、このままここでしていいから、おむつはいてるから大丈夫なんだから」と言っても、聞き入れませんでしたが、昨晩下剤を飲んでいたそうで、本人の意思に関係なく、便が出てきてしまい、この段階でようやく母も諦めてくれました。

「おむつにするのが嫌なのはわかるけど、病院や施設に入ったところで、結局はおむつはかされてトイレではさせてもらえないよ、だから、今日はもうあきらめておむつで用足しして。

私たちは介護士じゃないから、痛くないようにとか、楽なように手助けするのは難しいから、痛い思いをばあちゃんにさせちゃうけど、でも、ばあちゃんが意地張って一人でしようとすると、私たちも大変になるけど、祖母ちゃん自身も腰の痛みが悪化するだけじゃなく、体力も落ちるし、疲れるだけで、誰にもいいことないんだよ。」というと、

「そうやって、あたしを家から追い出そうとしてるんだろ、どこかに押し込めようとしてるんだろ」と悪態をつく。

その後も、1人でトイレに行くと言ってせっかく部屋まで運んできたのに、またトイレに行こうとするから、

「もう自分でも、できないのわかってるでしょ!これ以上無理すると、本当に施設行きだからね!」と言ったら、「もう施設に入って楽になりたい」と言い出しましたが、本音ではないでしょうし、実際問題、「入りたいです」「はいどうぞ」とは行かないでしょう。

 

本人も父方の両親、父と3人介護してきて、私が母に言ったのと同じことを、母も私にこぼしてました。

介護も、自分がされる側になると、介護してた時の大変さは忘れちゃうんでしょうかね。

母の介護の一番の問題は、体重でしょうかね。

身長は155㎝くらいしかないんですが、体重は70㎏ほどあるんです。

だから、引きずるだけでも相当な重労働。

もちろん、毛布とか敷布団とか、厚みのあるものを下に敷いて引きずって動かしているんですが、重さが半端じゃないので、こちらまで腰を痛めそう。

上半身を起こすのも、重さもあるけれど、お腹の脂肪が邪魔して、体を90度まで起こすことができない。

しかも、肩が痛い、腰が痛い、背中が痛い、とぎゃあぎゃあわめくので、ますますやりにくいったらありゃしない。

 

あたしの体を心配してくれてますが、本当に心配なら、素直に言うこと聞いて安静にして、早く痛みをとるようにしてほしいわ。