文系大学出て
元常務秘書が何も考えずに
旅するミュージカル劇団に
入ってしまったあの頃…の話。
赤フンパンツを
40枚くらい縫って作った
入団3年目に出演した
その徳島県の
県民参加型のミュージカル。
劇団員は
裏方、表、出演者としても
とにかくやることも多かった。
役もたくさんあり
下っ端のワタシでも何かしらの
役をやらないと全体が
まわらないくらいに大変だった。
ワタシは
悪いキツネ🦊の
親分役になった。
今考えるとこれが自分の
ターニングポイントだったような
気がする。
ちなみに徳島県の民話では
タヌキが正義で
キツネは悪役、
という配置らしくて。
私はキツネの子分を従えて
(子分は県民参加者のカワイイ
お子様達)
食べ物を盗んで
「ニンゲンをだますのは
チョロいもんだぜ〜♪」
と歌い踊るシーンをもらった。
60センチ程の
大きな鯛の小道具を掲げながら
袖から奇声を上げて
グランジュテで飛んで登場し
「おい!お前達!
ナニを盗んできたんだ?!
お、寿司か!ヨシヨシでかしたぞ!」
などとやっていた。
本格的なキツネのお面が
かなり息苦しかったが
普段下っ端劇団員として
ぺこぺこ謝って
無口で泣いてばかりいた反動で
親分役で威張り散らすのが
(お子様参加者相手にだが)
楽しくて楽しくて
性別も考えずオラオラ声で
毎回新鮮に
正に血湧き肉躍るような
初めてのワクワク感を感じながら
袖から奇声を上げて
グランジュテで飛んで登場した。
さらにキツネのお面が映えるよう
地毛をキツネ🦊色に脱色し