▽筆者略歴
1988年生まれ
2017年に29歳で結婚
2019年に31歳で不妊治療スタート(検査&タイミング法)、卵巣嚢腫を手術で取り除く
2020年に自然妊娠→妊娠2ヶ月で稽留流産
不妊治療再開(タイミング法、人工授精、体外受精)、32歳で2回目の妊娠発覚
2021年1月に妊娠5ヶ月で子供に病気が見つかり中期中絶 ←ここのお話
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職場への連絡も一通り終わって、仕事の引き継ぎも完了。
来週は入院して、赤ちゃんを出産する。
赤ちゃんの腹壁破裂がわかってから3日ほどが経った頃、
だいぶ状況を受け入れて、物事を冷静に考えられるようになってきました。
この2日間、交渉を伴うようなハードな仕事はできなかったけど、
ルーチンワークや手慣れた仕事は通常通りこなすことができ、
それも気晴らしになってよかった。
もう、赤ちゃんのことを思い出しても、無条件で泣けてくる、という状況ではなく、
多少の笑い話もできるようにはなっていた。
そしてついに、両親に電話で報告をすることに。
母親に電話をかけて、事情を説明。
いい話ではないのだけれど……
赤ちゃんの内臓が全部体の外に出ていて……
産まれてきても生きられない……
だから来週、中絶をする……
中絶といっても、出産になるから、いつ退院できるかははっきりわからない……
と、少し涙は声にはなってしまったけれど、最後まで話すことはできた。
母は、最初ビックリしたような声を上げたけど、
うん、うん、わかったよ、と言った後に、
あなたが生きていたら他に何もいらないからね
あなたが一番大切だから
今、そばにいられないのがもどかしい、そばにいてあげたい
と涙ながらに言ってくれました。
初孫をとても楽しみにしてくれていた。
孫に会いたかったに違いない。
でも、そんな感情は一つも見せずにいてくれた母に対するこの気持ちが、
どんな感情なのか、よくわからなかった。
ただただ、ありがとう。