「ホフマン物語」@新国立劇場 初日 | 仕事人に出会う旅ブログ

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J.オッフェンバック「ホフマン物語」@新国立劇場 16:30~
指揮:フレデリック・シャスラン
東フィル・ 新国立合唱団
ホフマン: アントゥーロ・チャコン=クルス
ニクラウス/ミューズ:アンジェラ・ブラウアー
オリンピア:幸田浩子
アントニア:浜田理恵
ジュリエッタ:横山恵子
リンドフル/コッペリウス/ミラクル博士/ダベルトゥット:マーク・S・ドス


最後の場面、盛り上がりました。チャコン=クルスの自殺の場面、とても感情がこもっていました。失恋の果て自殺してしまうのですが、ミューズによって詩人として蘇ります。「人は愛によって偉大になり、涙によってさらに偉大になる。」の合唱が静かに流れます。ほんと、泣かせます。

新国立合唱団。「リゴレット」の時もメリハリが効いていてよいと思ったのですが、今回も細部まで気を抜かず、丁寧に歌いこんでいるところがよかったです。邦人の合唱団もレベル高いですね。

今回はニクラウス/ミューズ役のブラウアーが特によかったように思います。役になりきっているところ、声量もあり安定していました。

ホフマンの恋人役の三人も好演。オリンピアの幸田さんに会場の拍手が多かったようですが、個人的にはオリンピアはもっとストレートなコケティシュな声がよいと思います。アントニア、そしてジュリエッタが役にはまってました。

第四幕、最後のスッテラ役の山下牧子さんを交えた舟歌の六重唱も聴かせてくれましたが、やはり、その前場の三重唱。アントニアの父、クレスペル役大澤健さんがとても雰囲気だしていて良かったです。薄命の娘を心配する年老いた父、よく伝わってきました。

ちょっと洒落たメロディーが美しく、また、舞台も華やかで楽しい「ホフマン物語」。ステキな舞台でした。

残念なのは空席が目立ったこと。学生さんもかなり動員していたようですが、高校生でもいいと思います。多少大人っぽいかもしれませんが、オペラってこんなに楽しいの?!って思ってもらえるんじゃないでしょうか。あと、三つの恋の物語ですから、パーツ売りしてもよかったのでは思ってしまいました。