昨日、日曜日はアイルランドの

祝日であるセントパトリックの日。

 

以前住んでいたボストンでは

アイルランド系の移民が

多かったので結構盛り上がる

お祭りの日で、

大きなパレードもあった。

 

この日はいつも寒くて私は

緑色のカシミアのセーターを

着ていたことを思い出す。

 

とはいえ、あれだけ長くボストンに

住んでいたのに、一度もパレード見物にも

アイリッシュパブにも行かず、

この祝日に名物、ニューイングランド

ボイルドディナーを食べることもなく

過ぎさってしまった。


今となっては祝っておけばよかったと

後悔することしきりだが

夫側がアイルランド系でなくて

私も日本人となると、

ほぼ素通りの日だった。

 

それがハワイ島へ越して来てからというもの、

夫がいそいそと毎年買い物へ出て

ニューイングランドボイルドディナー

を作ってくれるようになった。

 





皮肉なもので、故郷では食べなかった

食べ物が、離れてみると

恋しくなるものらしい。





私もボストンを離れてからは

ニューイングランドという単語

を聞くと、心のどこかが

痛むような懐かしさが沁みる。


夫作の豪快なキャベツを

頬張り、ボストンの街並みを

思い浮かべる食卓だった。